こんにちはMasaユナイテッドです。
プレミアリーグ第36節はアウェイでクリスタル・パレスと対戦したユナイテッド。
開始から積極的に前へ出てきたパレスに対してユナイテッドは前半終了間際にラッシュフォードがゴールを決め先制に成功します。パレスも積極的にゴールを目指し、55分にはザハのクロスに合わせたアイェウにゴールを割られますがVAR判定でオフサイドに。78分にはラッシュフォードのドリブル突破から最後はマルシャルがシュートを放ち2点目を上げます。絶対に負けられない試合は2人のエースのゴールでユナイテッドが勝利しました。
パレス戦の模様は公式サイトを参照下さい。
今回はこの試合のディフェンスについて書きます。前節サウサンプトン戦に続き、守備の不安定さが見える試合となりました。その原因はどこにあるのか、考察してみました。
前節のレビューはこちら

以下項目です。
👿ラインナップ

ベンチメンバー
パレス:ヘネシー、リードワード、ミッチェル、ケリー、ウッド、クヤテ、シュラップ、マイヤー・ピェリック
ユナイテッド:ロメロ、ダロト、バイリー、リンガード、マティッチ、マタ、フレッジ、ジェームズ、イガロ
①危ういディフェンス陣
結果的には今シーズン12回目のクリーン・シート、再開後は7試合中4試合目のクリーン・シートを達成したユナイテッド・ディフェンスですが、決して安心して観ていられる試合ではありませんでした。
前節のサウサンプトン戦では2失点していますが、今節も失点しなかったのが奇跡のようなディフェンスの出来だったと思います。
スタッツを見ても
被シュート・・・13本
枠内・・・5本
打たれており、枠内に5本も打たれているのは下位相手にはあまり見ない数字です(サウサンプトン戦も5本打たれています)。パレスのシュート意識がかなり高かったのもありますが、13本のシュートの内8本はボックス内で打たれているのも気になります。
選手個人で見るとやはり元気がなく見えるのがキャプテンのマグワイア。サウサンプトン戦の同点の時の対応が批判を浴びましたが、再開後の試合は確かにらしくないプレーが散見されます。プレーにキレがないですし、判断ミスが多くなっている感じです。1月ごろには股関節痛で2ヶ月間、痛み止めの注射を打ちながらのプレーだったようですが、現在は治っているんですかね?もしかしたらまだ影響があるのかもしれません。
そしてもう一人がワン=ビサカ。彼の場合はそこまで悪いっていう訳ではないのですが、再開後1対1の対応が軽い印象。今節はザハとマッカーサーに苦戦しています。攻撃参加は頻度を上げていますが、そちらに気が行って肝心の守備が疎かになっている?なんてことはないと思いますが、再開前のパフォーマンス・レベルに戻っていないのは間違いないでしょう。
そして今節はショーとウィリアムズが負傷離脱したため、左のサイドバックに入ったのはフォス=メンサーでした。パレスの攻撃がかなりユナイテッドの右サイドに寄っていたこともあり、率なく守備をこなしていました。インターセプトは4回を記録、キーパスも2回を記録していて攻守に渡って無難にこなしました。しかしタウンゼンに対してファールを3回しており、地上、空中両方のデュエルで1回しか勝てていないのが気になります。やはりショーに比べるとかなり攻守両面で見劣りしますね。
このように今節の守備に関してはあまり手放しで喜べる状況ではなかったというのが個人的な見解です。次項からより掘り下げていきます。
②ボランチのフィルター
パレス戦の先発はポグバとマクトミネイでした。それまで5戦連続マティッチとポグバが先発でしたが、この試合は変更を加えたスールシャール監督。しかし、このコンビは中盤でのフィルターを掛ける事ができませんでした。
ポグバはこの試合ポジションがかなりフラフラ。マクトミネイはポグバの動きに合わせてポジションを修正する必要があり、どっちが右か左かよくわからない感じでした。パレスの中盤の2人のMF、マッカーシーとイリヴォイエヴィッチはそこまで攻撃に上がってこないので、マーカーがいないポグバとマクトミネイはボールサイドに寄る事が多くなります。
その状況を上手く使われたのが59分のマッカーシーのミドルシュート。左サイドにマクトミネイもポグバも集まり、ぽっかり空いたバイタルに侵入したマッカーシーがフリーでミドルでシュートを放ちました。シュート打たれた後ポグバは怒ってましたが、ポジション開けたのはポグバでした…。
このようにマティッチの場合と違いポグバの守備での綻びが見えやすかったパレス戦。マティッチのカバーリングとコーチングが如何に中盤の守備の安定に役立っているかよくわかった試合となりました。
③前線のプレス
前線からのプレスも回数が減っています。ブルーノは相変わらず20回と最多を記録していますが、マルシャル、グリーンウッドはこの試合は6回づつと少ないです(ラッシュフォードは10回)。ディフェンスの安定には前線からのプレスも大いに影響します。前線のプレッシングで後ろはボールの奪いどころを絞れるのでかなり重要です。ちなみに途中で入ったリンガードは30分弱の出場で11回プレスを掛けています。リンガードは週末のFAカップチェルシー戦を見据えた出場という側面もあったと思いますが、前線のプレスにテコ入れをするという意図もあったと思います。
再開後はハイプレスの質と量が上がっていましたが、前節サウサンプトン戦から弱まっています。原因は疲労でしょう。特にグリーンウッドは攻守に渡ってプレーの質も量も下がっています。そろそろ休養が必要だと思います。
④デ・ヘアに救われる
先述したようにシュート13本、枠内5本打たれますが、5本ともデ・ヘアがストップしています。正直5本とも決まっていてもおかしくないぐらいきれいに打たれています(笑)。2分のザハがワン=ビサカを躱して放ったシュートや、39分のアイェウのシュート。ミリヴォイエビッチのフリーキックなど、良いシュートが多かったですね。
しかしそこは我らが守護神デ・ヘアが止めています。前節記念すべきユナイテッドでの400試合出場を勝利で飾れなかった雪辱を晴らす活躍を披露しました。
55分のVARで取り消しになったアイェウのシュートがもし認められていたら、ユナイテッドはかなり厳しい試合になっていたと思います。守備が緩かった中、デ・ヘアのシュート・ストップに助けられた試合となりました。
⑤リンデロフの気合
ピリッとしないディフェンダー陣の中で唯一、気合の入っている選手がいます。リンデロフです。再開後、毎試合気持ちの入ったプレーを見せていますが、パレス戦のリンデロフのパフォーマンスも素晴らしかったです。
特にパレスはロングボールのターゲットを左サイド(ユナイテッドの右サイド)に定めていました。8月の対戦のときと同様、空中戦にそこまで強くないリンデロフを狙う作戦。しかし今節エアリアル・デュエルは4回ありましたが全勝。ボール・リカヴァリーは9回と最多の数字でした。
リンデロフはザハとマッチアップになりました。前半のPKを取られそうになった時の対応は危なかったですが、正当にボールにチャレンジしているので判定は妥当でしょう。
リンデロフのスタッツ
タックル勝利・・・100%
空中戦勝利・・・100%
パス成功率・・・94%
ボール・リカバリー・・・9回
インターセプト・・・1回
ファール・・・0回
スタッツでも素晴らしい結果に。
👿まとめ
見てきたように、ディフェンスの安定感が下がっているのはディフェンス陣だけの問題だけでなくチーム全体の問題だという事がわかります。前からのプレス、中盤のフィルターにも問題があり、最終ラインは選手により本来のパフォーマンスが発揮できていない選手もいる事が原因となっています。
その根本には疲労が大きく関係していると思います。流石に、ブルーノ、マグワイア、ワン=ビサカなど出ずっぱりの選手は体力、集中力が厳しくなってきていると思います。FAカップは休ませたいところですが、スールシャール監督はどういうラインナップで臨むでしょうか?
そんな中でもリンデロフとデ・ヘアのパフォーマンスが良かったことと、VARと判定に助けられた試合と言えます。そうは言っても内容よりも結果が重要だった試合なので勝ち点3を獲得できたことは評価できます。
残り2試合何とか持ちこたえて欲しいですね。

出典:プレミア公式

出典:ユナイテッド公式
36節は3位チェルシー、4位レスターともに勝利したためユナイテッドは5位のまま。しかし公式戦19試合無敗は継続中です。残り2試合。その前にFAカップ準決勝、チェルシー戦がありますが上手くローテーションして守備の安定を取り戻してほしいですね!
次節は7月23日(水)2:00からオールド・トラッフォードでのウェスト・ハム戦。勝って最終節レスター戦に臨みたいですね!カモン!ユナイテッド!!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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