【移籍決定!】ファン・デ・ベークの役割と起用法【マンチェスター・ユナイテッド】

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こんにちはMasaユナイテッドです。

9月2日、ユナイテッドは23歳のアヤックスMF、ドニー・ファン・デ・ベークを3900万ポンド+500万のボーナスで獲得しました。契約は2025年6月までの5年+1年の延長オプション付き。今夏の補強第1号となりました。

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今回はファンデベーク獲得の意図を、彼に求められる役割と最も効果的な起用法を考察しながら紐解いていきます。

以下項目です。

①プレースタイル

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まずはファン・デ・ベークのプレースタイルから確認していきます。

2019年のチャンピオンズリーグの準決勝に進出し、世界的に話題となったヤング・アヤックスの象徴的メンバーの1人であるファン・デ・ベーク

✅高いボールテクニック
✅優れた空間認識能力
✅圧倒的な走力で攻守に貢献

などの特徴を持つ選手です。

ウィンガーが幅を取ってプレーする事の多いアヤックスにおいて、中央の縦ラインをプレーエリアにすることが多いファン・デ・ベーク。ボールを受けてターンで瞬時に前を向くのが上手く、そこからボックスへ向けてドリブルやコンビネーションのパスで攻撃のリズムを作ります。スペースと味方、相手の動きを把握する能力に長け、スルーパスなどでチャンスメイクできます。また自分自身もスペースに入り込む動きを得意としています。

走力はファン・デ・ベークの最大の特徴と言えると思います。ボールを持っているときも、持っていないときも走りでチームに貢献できます。ボックス・トゥー・ボックス型のMFとしては世界トップクラスの能力ではないでしょうか?

ポジションは4-2-3-1のトップ下、もしくはダブルボランチの1角。4-3-3のセントラルミッドフィールダーです。19-20シーズンはボランチ起用が多くなりましたが、デュエルの勝率は63.5%を記録していて、これはユナイテッドの中盤の選手の誰よりも高い数字です(リーグレベルが違うので単純には比較できませんが...)。

デュエル勝率
①ファン・デ・ベーク・・・63.5%
②マクトミネイ・・・60%
③フレッジ・・・55.97%
④マティッチ・・・55.2%
⑤ポグバ・・・54.43%

19-20シーズンのエールディビジ(オランダリーグ)では23試合に出場し8ゴール6アシストを記録。18-19シーズンは34試合で9ゴール10アシストをマークしています。

スールシャール監督にとって彼の技術レベルの高さとプレーの多彩さが大いに魅力的だったことは想像に難くありません。

しかし、スールシャール監督にとっての重要な問題は、現在のユナイテッドのスターティング・イレブンにファン・デ・ベークをどのようにフィットさせるのか、ということです。

起用法の前にまずは、ファンデベークに求められる役割を見ていきます。

②ブルーノのバックアッパー

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ファン・デ・ベークに求められる役割の1つ目は

✅ブルーノ・フェルナンデスのバックアッパー

です。

1月の加入以来、圧倒的なパフォーマンスでトップ下のポジションに君臨するブルーノ。まさにチームの中心、最重要選手と言えます。もはやブルーノ抜きのユナイテッドは想像できないぐらいの存在になっています。

チームの課題の1つに、

ブルーノが不在の試合でチームレベルが著しく低下する

事があります。

ブルーノのバックアッパーとしてはリンガード、ペレイラ、マタなどがいますが、ブルーノとのクオリティの差は歴然です。この3人は19-20シーズンの中断明けの試合で、過密日程のなか監督の信頼を得る事が出来ませんでした。バックアッパーのクオリティ不足はチームの大きな課題となっていました。

そしてこのことは新シーズンにはより重大な問題となってきます。19-20シーズンのユナイテッドはヨーロッパ・リーグでプレーしました。しかし新シーズンはチャンピオンズ・リーグでの戦いが待っています。大会のレベル差は歴然で、チャンピオンズ・リーグではよりタフな試合をこなしていく必要があります。

重要度の高い試合が週2である状況になります。再開後の試合でもわかる通り、同じ選手が連続で試合に出続けることはフィジカル的にもメンタル的にも厳しいものがあります。シーズン終盤のブルーノも疲労からパフォーマンスが落ちました。ブルーノを休ませるために出るのがリンガードやペレイラ、マタでは勝ち進むことが難しくなる可能性が高いです。

ファン・デ・ベーク獲得の意図はここにあります。ファン・デ・ベークならブルーノの代役を高いレベルでこなせると確信してユナイテッドは獲得に動いたと思います。

③ポグバのバックアッパー

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そして2つ目の役割は

✅ポグバのバックアッパー

です。

19-20シーズンは怪我の為フル稼働とはいかなかったポグバ。再開後の試合ではブルーノに主役の座を譲りましたが、逆に肩の荷が下りてパフォーマンスがよくなりましたね。ポグバもブルーノに並んで重要な選手の1人。現スカッドでは、この2人は正真正銘のワールドクラスと言えます。

ポグバに関してもブルーノと同様、長いシーズン怪我やコンディション不良などでフル出場することは不可能です。ポグバ不在時でもチームのクオリティが下がらないようにする為にもファン・デ・ベークの存在は重要です。彼ならポグバ以上の働きも期待できるかもしれません。

さらにポグバは去就問題も払拭できません。2021年で切れる契約もいまだに更新できておらず(延長間近とは報じられています)、コロナ終息後はレアル・マドリードへ移籍する可能性も否定できません。最悪ポグバがいなくなっても問題ないように先手を打ったという意味合いもファン・デ・ベーク獲得にはあるかもしれません。

ブルーノとポグバの代役としての役割をファン・デ・ベークは担う事になります。こういう表現になると、折角の新戦力を主力扱いしないのかという印象になりがちですが、ブルーノとポグバというトップレベルのプレーヤーの代役を1人でこなすというのはかなり重要なタスクです。どちらかが欠けても問題ない。ファン・デ・ベークの獲得はチームの弱点を克服する完璧な解決策になるはずです。

④起用法

これまではファン・デ・ベークに求められる役割について書いてきましたが、そうは言ってもブルーノ、ポグバ、そしてファン・デ・ベークの3人が揃ってピッチに立つ姿をファンは見たいでしょう。そこで、私なりに3人同時起用の方法を考えてみました。

パターン①4-3-1-2

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フォーメーション4-3-1-2

3センター+1トップ下でウィングをなくしたフォーメーションです。ボランチにマティッチ。セントラル・ミッドフィールダーにポグバとファン・デ・ベークを配し、トップ下にブルーノ。ウィングを置かないために幅を取った攻撃がしにくくなりますが、SBの上がりを活用することと、ラッシュフォードは左に出して、ファン・デ・ベークをやや右寄りに出すことで対応可能だと思います。

パターン②4-3-3

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フォーメーション4-3-3

これは少し強引ですが、ブルーノを左WGとするフォーメーション。ブルーノはスポルティング時代に2試合だけ左WGでの出場記録があります。ユナイテッドでも左サイドに寄る事も多いので置いてみました。左サイドにプレーメーカーを置くチームも多いですよね?イメージとしてはグリーリッシュやマディソンみたいな感じです。

パターン③4-2-3-1

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フォーメーション4-2-3-1

最後はリスク覚悟でボランチにポグバとファン・デ・ベークを並べる形。守備意識の改善が見られるポグバとハードワークが出来るファン・デ・ベークなら意外に機能するかもしれません。実際昨シーズンの前半はボランチをポグバとマクトミネイで組んでましたからね。格下など対戦相手によっては全然アリな形だと思います。それでも守備が不安なようなら、保持時はボランチにワン=ビサカを置いて偽サイドバックとするシステムはどうでしょう?正直ワン=ビサカが上がってもチャンスにならないので(笑)、いっそのこと上げないシステムです。

他にも3-4-2-1でブルーノとファンデベークのダブルトップ下っていうのも考えました。どうですかね?実際どのタイプが使われるかわかりませんが、夢しかないですね(笑)。

 👿まとめ

20-21シーズン補強第1号となったドニ―・ファン・デ・ベーク。獲得プライオリティの高い右WGではなく、中央を得意とするファン・デ・ベークの獲得に少々戸惑ったユナイテッド・ファンの方もいたようです。中央はブルーノとポグバという柱がすでにあり、ファン・デ・ベークをどこで使うのかわからないという意見もありました。

しかし今夏の補強テーマの一つはチーム力の底上げです。確かに右WGはレギュラークラスが欲しいですが、チャンピオンズ・リーグでの戦いとリーグ戦でも首位争いを繰り広げるためにはスカッド全体をレベルアップすることが必要不可欠です。昨シーズンのベストイレブンは頼もしいですが、現状に甘んじていてはいけません。ポジション争いをしながらチーム力を上げていきたいですね。ファンデベークもブルーノやポグバ からポジションを奪い取るつもりで加入したはずです。

今回の記事でファン・デ・ベークの起用法を少しでもイメージして頂ければ嬉しいです。プレミアに馴染むのに時間が掛かる可能性もありますがメチャメチャ期待してます!

最後まで読んで頂きありがとうございました!

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