こんにちはMasaユナイテッドです。
20-21プレミアリーグ第4節、ホームでトッテナム・ホットスパーと対戦したユナイテッド。今回はこの試合を受けてのコラムです。
試合の詳細は公式を参照下さい!
オールド・トラッフォードでの歴史的大敗。
ホームでスパーズに1-6の大敗を喫したユナイテッド。この大敗を単なる長いシーズンの中の1敗と捉えることもできるでしょう。ちょうど時を同じくして、昨シーズンの王者リバプールがアストン・ビラに7-2で敗れました。その1週間前には昨シーズン2位のマンチェスター・シティがレスターに2-5で敗れています。優勝争いをするような強豪チームでさえ、長いシーズンでは足元をすくわれる瞬間があります。
しかし、今回のユナイテッドの大敗はその2チームと同じような「敗戦」と捉えられない何かがあります。それが一体何なのか?この大敗の裏に透けて見える何かを探っていこうと思います。
①守備陣崩壊の予兆
まずスパーズ戦の敗因に関しては、やはり前半28分のマルシャルの退場が大きかったのは言うまでもありません。ユナイテッドの試合の入りは悪くなかったですし、11人対11人なら面白い試合になったのでは?とも思います。しかし実際はマルシャルの退場前に逆転を許しています。そしてその要因はショーが試合後語ったように、PKでの得点後に集中力が切れたからです。さらに、退場直後にバイリーのパスの判断ミスから3点目を奪われました。37分にはソンをフリーにし4点目...。前半だけで4失点は63年ぶりの失態。まさに守備が崩壊した試合となりました。
しかし新シーズン開幕から3試合、はっきり言ってディフェンスに関してはメチャクチャです。開幕のパレス戦はリンデロフのミス。ブライトン戦は辛くも勝利していますがポストやバーに当たった5本のシュートのお陰で2失点で済んだといった内容でした。ボールに対するアプローチが遅く、競り合いに弱く、集中を欠いて、組織的に動けていない、そんなシーンが散見されました。
このようにスパーズ戦の大敗の予兆は開幕からはっきり表れていたと言えます。
前2節はこちらの記事を参照下さい。


確かにCBの補強は必要だったかもしれません。しかしマグワイアやリンデロフだけの責任ではないと思います。チーム全体での守備を昨シーズンのレベルに戻す必要があるでしょう。
②昨シーズンと別チーム?
しかし不思議なのは昨シーズン、コロナによる中断開けの試合では素晴らしいパフォーマンスでチャンピオンズ・リーグ出場権獲得となる3位をもぎ取った時とメンバーはほぼ同じだという事です。
スパーズ戦に関してはリンデロフに代わってバイリーが入りましたが、他の10人はスールシャールがベストと考えているメンバーです。

昨シーズン後半はチーム一丸となって戦えていましたし、見ていて楽しいフットボールを展開していました。過密日程によるコンディション低下はありましたが、リーグ戦14試合無敗は素晴らしい結果だったと思います。
迎えた新シーズン、開幕から1勝2敗の16位。昨シーズンの最低順位が14位だったので早くもそれを下回ったという事です。開幕スタートダッシュで思いっきりズッコケたユナイテッド。昨シーズン後半戦と同じチームとはとても思えません。
③誰に責任があるのか?
最初に断ったおくと、私は個人的にはスールシャール続投支持派です。正確にはスールシャールを解任しても事態は変わらないという意味と、アカデミーや若手を重視した長期的ビジョンに立ったチーム作りができているという点を評価しての続投派です。確かにリーグ優勝に導ける監督かと言われると今のところ「No」ですが...。もちろん、ユナイテッドサポーターの方の中には解任派の方も多くおられますし、今回の大敗でその圧力は強くなるでしょう。
スパーズ戦の大敗の責任は一体誰にあるのでしょう?
監督であるスールシャールでしょうか?軽率な報復行為で退場になったマルシャルでしょうか?キャプテンであるにもかかわらず、チームの足を引っ張ったマグワイアでしょうか?それともチーム全員でしょうか?いつまでも進捗しない補強の担当であるウッドワードやマット・ジャッジでしょうか?サンチョの移籍金1億2000万ユーロをポンっと出さないグレイザー家でしょうか?
もちろんスールシャール監督に多くの責任があると思います。トレーニングを指導し、戦術を落とし込み、選手に試合に勝つための道筋を伝えているのはスールシャール監督であり、チームの成績の責任を取るのはマネージャーであるスールシャールだからです。そしてピッチに立てば選手たちはそれぞれの判断でプレーを選択するという意味で、選手全員にも責任はあります。さらに、チームの強化に積極的ではない上層部にも責任の一端はあると思います。
きっとどれも正解です。この要素の中で、各自が己の価値基準で責任の割合を無意識に振り分けているのだと思います。「スールシャールを解任しろ!」「グレイザー、ウッドワード出ていけ!」そう思うのはきっとどれも正しいです。
④エブラの告発
しかし個人的に、今回の敗戦を受けてどれに責任を押し付けてみても納得できないというかモヤモヤが消えませんでした。
その原因はエブラの発言にありました。
エブラのこの発言は9月後半に主に移籍市場でのユナイテッドの振る舞いに関して言及したものです。このエブラの発言を真実と捉えるのなら、ユナイテッドが現在このような壊滅的な状況になっている原因はグレーザー家でもウッドワードでもなく
「このクラブで働きながらも損害を与えている人」
「決して信用してはいけない人々」
「代理人」
などであるという事になります。もはやクラブの内部の一部の人すらファーガソンを尊重していないとも...。
私たちはこれまで、ウッドワードをやり玉にあげ、グレイザー家を悪のオーナーかのように叩いてきましたが、エブラの発言はそれは間違いである事を示唆しています。ウッドワードや、グレイザー、あるいはピッチ上で戦う選手や監督たちは矢面にさらされた「スケープゴート」なのかもしれません。
私たちは物事を単純化して見ようとしがちですし、表に見えている事柄だけで判断しがちです。しかし実際は想像できない程多くの人物がユナイテッドの組織の中で働いているのです。私たちの見えないところで組織が腐っていても外からはわかりにくいものなのかもしれません。
スパーズ戦の大敗の裏に透けて見えるもの。
それはかつて栄華を誇った「マンチェスター・ユナイテッド」というフットボール・クラブの【組織の腐敗】なのだと思います。
👿まとめ
ショッキングな大敗でした。6失点での敗戦は1996年以来24年振りだそうです。コラムで書いてきたように「単なる敗戦ではない」という感覚があります。それでもスパーズ戦を改めて見直してポジティブな要素も発見できました。
・ポグバは何とかしようという気持ちが表れていた
・マクトミネイはボールが持てる
・フレッジも気持ちは伝わってきた
・ファン・デ・ベークはトラップが上手い リズムが良い
・ラッシュフォードも10番の責任を果たそうとしていた
など...。

出典:プレミア公式

出典:ユナイテッド公式
やはりスールシャールが築きあげてきたチームは良いチームだと思います。良いメンタリティを持った選手が多いはずですし、チームワークも悪くないはずです。なんせ昨シーズンの後半ではできていたのですから、今シーズンもできるはず...。
クラブの組織的に問題があったとしても、ピッチ上でプレーする選手には純粋に「勝ち」にこだわってほしいですね。代表マッチウィークが入るので2週間ほどユナイテッドはお休みです。新戦力のカバーニやテレスが悪い流れを変えてくれる事も期待しましょう!
再開は10月17日(土)23:00~セントジェームズ・パークでのニューキャッスル・ユナイテッド戦。敗戦からのリカバリーを信じて応援しましょう!カモン!ユナイテッド!!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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