こんにちはMasaユナイテッドです。
20-21プレミアリーグ第5節ニューキャッスル・ユナイテッドとアウェイで対戦したユナイテッド。前節のスパーズ戦での大敗からのリアクションが試されたこの試合。開始わずか2分でショーのオウンゴールで先制を許しますが、23分にコーナーからマグワイアのヘッドで同点に。さらに試合終盤にカウンターから怒涛のゴールラッシュで3点追加し、ユナイテッドが1-4で逆転勝利しました。
試合の詳細はユナイテッド公式をご覧ください。
今回はこの試合をユナイテッドの戦術ポイント4つを挙げて振り返ります。
以下項目です。
👿ラインナップ

ベンチメンバー
ニューキャッスル:ギレスピー、マンキージョ、ショア、マーフィー、フレイザー、アルミロン、キャロル
ユナイテッド:ヘンダーソン、バイリー、テレス、ポグバ、マティッチ、ファン・デ・ベーク、イガロ
①左サイド
ユナイテッドのボール保持が、左サイドに寄ることはいつもの事です。今節も41%を左サイドのエリアで使っています。しかし、いつもと違っていたのは左のウィンガーにダン・ジェームズを起用した事。
ボールを持った時のジェームズは、相変わらず効果的なパスやシュートを繰り出すことはできませんでしたが(笑)、左サイドでの精力的なフリーランは、ニューキャッスルのバックラインを後退させるのに役立っていました。ジェームズが常に裏のスペースに出ていくので、ショー、ブルーノ、そして時折マタやラッシュフォードが左サイドにできたギャップを使う事ができましたね。

攻撃が機能するときのユナイテッドは、ショーが高い位置で仕事をすることができるかが重要な要素の1つになりますが、今節はインナーラップを多く見せ、シュートも放つなど攻撃に関与出来ていましたね。ジェームズとショーの関係は上手くいったと言えます。
②ダブルトップ下
この試合右のウィングでスタートしたファン・マタですが、ご存じの通りプレースタイル的には10番の選手です。この試合も右サイドに張っていることはほとんどなく、ニューキャッスルのライン間でブルーノとダブルトップ下を形成しました。
マタはこの試合、マグワイアの同点ゴールをアシストしていますが、ショット・クリエイション・アクションはチーム最多の10、ゴール・クリエイション・アクションもトップの3回を記録しています。パス成功率も最高の92.3%、キーパスも3本を繰り出しています。
スペースに入り込む動きも巧みで、ボールサイドに寄っていき数的優位を作るのにも効果を発揮しました。
ブルーノも、間違いなく今シーズンベストのパフォーマンス。昨シーズンの力強いプレーが戻ってきました。PKの失敗はありましたが、マタと共に攻撃を牽引。キーパスは最多の6本。ボールタッチも最多の110回を記録。1ゴール1アシストを上げました。逆転弾となるシュートのコースは見事でしたし、4点目のラッシュフォードのゴールをアシストしたロングフィードも絶品でした。

ブルーノに関してはもう1点。ファン・デ・ベーク投入後、ポジションを左サイドに移しましたがこれが見事に機能していました。もともと左に寄る事も多いブルーノですが、サイドから全体を見れるので、パスを出しやすいように感じました。プレーメイカータイプを左サイドのウィンガーとして配置するやり方は多くのチームで見られます。ファン・デ・ベークとの共存という意味でも「あり」なオプションでしょう。
③中盤のフィルター
前節1-6で大敗したスパーズ戦では、中盤のボランチはポグバとマティッチのコンビでした。守備陣の崩壊が取りざたされましたが、中盤でのフィルターがほとんど掛からなかった事も要因の1つでした。今節、ポグバが代表戦で腰と臀部を痛めていた事もあり、先発はマクトミネイとフレッジに。
運動量豊富な2人は攻守に貢献。マクトミネイは最多の17回、フレッジも2位の16回のプレッシングを慣行しました。特にマクトミネイは代表でCB起用されている事が良い影響を与えているようで、守備の意識が高まっている印象。サン=マクシマンのドリブルでのカウンターに、よく戻って対応していました。また、ビルドアップの場面では右のCBに降りて組立に加わるなど、存在感を発揮した試合でした。

フレッジはシュートが下手過ぎて空回り感が強かったですが(笑)、パス成功率は91%を記録。スペースを埋めてシンプルに繋ぐという最低限のタスクは遂行しています。
この2人のチョイスは、中盤でしっかりフィルターを掛けるという目的を遂行するのには正解の組み合わせでした。
④選手交代
良い形を何度も作りながら、1-1の時間が長く続いたこの試合。スールシャール監督は69分にポグバ、76分にファン・デ・ベークを投入しました。
ポグバはそれ程多くのプレーに関与したわけではありませんが、ポグバ投入の時間帯からニューキャッスルの陣形は間延びし始めます。その影響でユナイテッドは敵陣でスペースが増えてカウンターを繰り出しやすい状況になりましたね。
ファン・デ・ベークはまたしても途中出場でしたが、個人的にはファン・デ・ベーク投入がこの試合のターニング・ポイントとなったと思います。常にスペースにポジショニングし、シンプルにパスを叩いてリズムを作るファン・デ・ベーク。逆転の2点目の起点はファン・デ・ベークがマタに入れた楔のパスからでした。

さらに、ファン・デ・ベークの投入によりブルーノが左サイドに出たことで、ブルーノがより活きるようになった事は大きなポイントだと思います。まだ、ブルーノとファン・デ・ベークの息が合っていないところもありますが、先述した様に共存は十分に可能だという事を示しました。
個人的な意見になりますが、ブルーノはプレミアでは真ん中より、左サイドの方が機能すると感じましたね。
👿まとめ
歴史的大敗からのリアクションが試された試合となったニューキャッスル戦。開幕以来の不甲斐ないパフォーマンスと、代表戦でのレッドカードなどで批判にさらされていたキャプテン・マグワイアの同点ゴールや、チーム内の不協和音の中心人物として取りざたされたブルーノのハイ・パフォーマンスでアウェイで勝利し、雑音をかき消したユナイテッド。
スールシャール監督が試合後「魂と姿勢で掴んだ勝利」と語ったように、オウンゴールで先制を許し、同点になってからなかなか得点できない展開でしたが、焦らず、粘り強く得点のチャンスを待ちました。放ったシュートは28本。チーム全員が一丸となって、前節の絶望的なパフォーマンスを払拭してやろうと戦いました。
選手たちのコンディションは確実に上がってきましたし、解任が囁かれるスールシャール監督も、多くの時間ピッチサイドに立って指示を出し、上記に挙げた4つの戦術的ポイントを上手く機能させました。今節がユナイテッドのシーズン開幕戦と言っても良いパフォーマンスを見せてくれましたね。

出典:プレミアリーグ公式

出典:ユナイテッド公式
しかし、これからCLパリ戦、PLチェルシー、CLライプツィヒ、PLアーセナル、CLバシャクシェヒル、PLエバートンと強豪との試合が連続します。ここで結果が思わしくないようであれば、一気にスールシャール監督解任になる恐れがあります。まずは水曜日の早朝のチャンピオンズ・リーグ、パリ戦でユナイテッドの真の実力が試される事になります。
チャンピオンズ・リーグ、グループステージ1回戦パリSG戦は10月21日(水)4:00からパルク・デ・プランスで。戻ってきたCLの舞台!カモン!ユナイテッド!!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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