こんにちはMasaユナイテッドです。
プレミアリーグ第14節 ホームでリーズ・ユナイテッド(ホワイツ)と対戦したマンチェスター・ユナイテッド。
試合は開始わずか3分の間にマクトミネイが2ゴールを上げるロケットスタートに。そこから前半のうちにブルーノ、リンデロフとゴールを重ね試合を決めます。リーズもコーナーからクーパーが1点返し、4-1で前半を終えます。後半も両者攻撃的な姿勢は崩さず。ユナイテッドはジェームズ、ブルーノ(PK)の得点で6点に。リーズもダラスがミドルを決めて意地を見せますが、6-2でマン・ユナイテッドが9年振りのローズ・ダービーを制しました。
試合の詳細はマンチェスター・ユナイテッド公式をご覧ください。
今回はこの試合で2ゴール1アシストと見事なパフォーマンスを見せたマクトミネイを取り上げます。なぜ、中盤の底のマクトミネイが活躍できたのか。その理由を紐解いていきます!
以下項目です。
👿ラインナップ

ベンチメンバー
マン・ユナイテッド:ヘンダーソン、バイリー、テレス、ポグバ、マティッチ、ファンデベーク、マタ、カバーニ、グリーンウッド
ホワイツ:カシージャ、ケイシー、デイビス、ストライク、シャクルトン、コスタ、エルナンデス、ロバーツ、ポベダ
①リーズ戦のマクトミネイ
12月8日に24歳の誕生日を迎え、前節ブレーズ戦でユナイテッドでの出場100試合を達成したマクトミネイ。リーズとのローズ・ダービーで2ゴール1アシストをマーク。躍動しました。2点を試合開始わずか160秒で決め、開始3分で2ゴールを記録したプレミア史上初のプレーヤーになり、めでたい事尽くしの12月に。
マクトミネイのリーズ戦のスタッツです。
[http://
Scott McTominay vs Leeds:
46 touches
25 passes completed (86%)
7 recoveries
5 clearances made
— 4 headed
4/5 ground duels won
3 chances created
— 2 big chances created
2/3 take-ons completed
2 goals
1 assistA Man of the Match performance. pic.twitter.com/wBH8eWN4d3
— UtdArena (@utdarena) December 20, 2020
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MOMはもちろんの事、SofaScoreでは評価レーティング9.4、WhoScored.comでも9.4、公式のインフルエンス99%と軒並み高得点をマークしました。
ではなぜマクトミネイが躍動できたのか。次項より見ていきましょう。
②用意された戦術
鬼才ビエルサ監督率いるリーズに対してスールシャール監督が用意した戦術はカウンター。ジェームズを先発起用した事からもわかるように、前へ出てくるリーズにスピードで勝負を挑みました。
しかしリーズのバックラインはそれほどハイラインというわけではありません。ブレーズ戦のようなディフェンスライン裏を狙うカウンターではなく、リーズのネガトラ(攻から守の切り替え)の際に出来る中盤とディフェンスライン間のスペースを使うというカウンターでした。
リーズはボール非保持時にはマンマーク気味に構えますが、ボールを奪うと前の5人の選手はどんどんスペースに入り込み前進していきます。その際、リーズの陣形は前の5人と後ろの5人で大きく分かれてしまいます。そしてロストした時には中央にスペースができている状態に。


スールシャール監督はこのスペースをブルーノが使うのはもちろんのこと、中盤の2人にも飛び出させて使おうという戦術を用意していました。
③与えられたタスク
そのような戦術の中で、マクトミネイとフレッジはポジトラ(守から攻への切り替え)の瞬間に、マッチアップしているロドリゴとクリヒを自陣に置き去りにして前線へと飛び出していくというタスクを担いました。アンカーで構えるケルビン・フィリップスはブルーノをマンマーク気味に見ているので、ブルーノがサイドに流れる事で中央はスペースが出来ます。ここに入り込んで攻撃に厚みをもたらすことがマクトミネイに与えられた保持時の仕事でした。

マクトミネイとフレッジの内、どちらかが残ってどちらかが飛び出すというようにバランスを取っていましたが、多くの場合マクトミネイが飛び出しを担っていましたね。
開始3分間での2得点共に、マクトミネイの飛び出しが活きた形でしたが、特にクリヒのネガトラは鈍く、マクトミネイは楽にフリーになっていました。前半でクリヒを下げてダラスをこのポジションに変更しますが、基本的な戦術を変えないビエルサは人が変わっても同じやり方なので、後半もマクトミネイは飛び出しを続けました。
④基礎技術の高さ
飛び出しを行って攻撃に厚みをもたらすというタスクを実行する中で、2ゴール1アシストという結果まで出したマクトミネイ。結果を出せた要因は、基礎技術の高さと攻撃センスにあります。
193cmという身長とデュエルの強さから、フィジカル・モンスターの印象が強いマクトミネイですが、実は足元の技術も高いです。私は以前にマクトミネイの記事を書いているのですがそこで
193cmと大柄ながら、ボールを持つことに絶対の自信を持っており、激しくプレスを掛けられても動じる事なく、あっさりと躱して見せる。またスペースを見つける事も得意で、相手ボックス付近でフリーでボールを受けられる位置にポジショニングし、パスを受ければ元10番らしく、ラストパスやミドルシュートを放つ。短中距離のパス精度も高く、また視野も広く周りが良く見えているので、展開するパスも得意だ。
と書いています。
*記事はこちら
普段ユナイテッドの試合を見ている方は、この技術の高さをご存じだと思いますが、どうしてもプレー振りが地味な印象なので(笑)、他サポの方にはリーズ戦のマクトミネイの活躍は少々意外に映ったかもしれませんね。
代表では3CBの一角を務めることもあり、どちらかというと守備的な選手という印象が強いと思いますが、攻撃性能も良いものを持っています。ユース時代は「10番」でプレーしていたこともあり、パスやシュートのテクニックも高いです。
今シーズンこれまでのリーグ戦トータルのゴール期待値は、ブルーノ、ラッシュフォード、マルシャル、カバーニ、マグワイアに次ぐ6位の数字(0.9)ですし、昨シーズンはリーグ戦4ゴールをマーク。これはラッシュフォード、マルシャル、グリーンウッド、ブルーノに次ぐ成績でした。
あくまでもセントラル・ミッドフィールダーなので、バランスを取ること、堅実にボールを繋ぐこと、そして相手の侵攻を防ぐことがメインの仕事なので、普段は攻撃面での貢献はそれほど多くはありませんが、リーズ戦のように前へ出て攻撃に効果的に絡むこともできるということを証明しましたね。
⑤走力・献身性
BOX to BOXの仕事を90分続けたマクトミネイ。リーズも最後まで手を緩めなかったこともあり、90分ハードなアップダウンを要求されました。最後は鼠蹊部を痛めてしまったマクトミネイですが、課せられた仕事を最後まで遂行する献身性と、最後まで足を止めない走力というマクトミネイのストロング・ポイントをいかんなく発揮した試合でもありました。
ちなみに、マクトミネイ個人がリーズ戦、どれぐらい走ったのかはわからないのですが、チーム全体としては
スプリント90分当たり・・・205回
総走行距離・・・110.2km
となっていて、これは直近6試合(ホームゲーム)の平均130回のスプリントと平均総走行距離107.15kmを大きく上回っています。恐らく、マクトミネイとフレッジの走行距離が最も多かったのではと思いますが、チームとしても走ることで違いを生み出した試合だったと言えます。
試合前のチームメイトを鼓舞する声掛けや、試合中の危ないスペースの味方へのコーチング。相手のラフプレーに対してはいち早く駆けつけチームメイトを守ろうとする姿勢など、リーダーとしての素質も充分だと思います。以前の記事でも書きましたが、
マクトミネイには多くの引き出しがあります。
まだまだマクトミネイの進化は止まりません。今後も是非注目してください!
*マクトミネイについては選手名鑑も参照に!

👿まとめ
リーズ戦はマクトミネイを象徴する試合となりました。今回のプレー振りを見て、皆さんはマクトミネイを誰に例えますか?私は以前にもジェラードという余り上手くない(笑)例えをしましたが、ギャリー・ネビルはこのように言っています。
最初の数分間で傑出したのはマクトミネイだった。彼は(ロイ)キーンとスコールズが一つになったかのようだった。
正にリーズ戦のマクトミネイにピッタリの例えだと思います。キーンばりの闘争心とスコールズばりの攻撃性能。完璧なミッドフィールダーだったという事ですね。

出典:プレミアリーグ公式

出典:ユナイテッド公式
6-2で快勝したユナイテッド。リーズの弱点を突いた戦術が見事にハマり、過密日程を考慮したローテーションも上手くいった試合となりました(ジェームズの久々のゴールも見れたし!)。守備面で課題がなかったわけではないのですが、ライバル相手の大勝を今は喜びたいと思います。
この結果ユナイテッドは3位に浮上。
次節は12月26(土)21:30からキングパワー・スタジアムでのレスター・シティ戦。2位争い直接対決となります!カモン!ユナイテッド!!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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