こんにちはMasaユナイテッドです。
20-21UEFAチャンピオンズリーグ グループステージ5回戦 ホームでパリ・サンジェルマンと対戦したユナイテッド。試合は前半6分にパリがネイマールのゴールで先制しますが、32分にはラッシュフォードがゴールを決めて同点に。後半パリがコーナーの流れから追加点。その直後にフレッジがこの日2枚目のイエローカードで退場になります。1人少ないながらも果敢にゴールを目指したユナイテッドですが、91分にネイマールに得点を許し万事休す。1-3で痛恨の敗戦となりました。
試合の詳細はユナイテッド公式をご覧ください。
前回の対戦はこちら

今回はこの試合のマッチレビューです。
以下項目です
👿ラインナップ

ベンチメンバー
ユナイテッド:ヘンダーソン、バイリー、フォス=メンサー、マティッチ、ウィリアムズ、ポグバ、ファンデベーク、リンガード、マタ、ジェームズ、グリーンウッド、イガロ
パリ:レテリエ、リコ、バッカー、ケーラー、ダグバ、クルザワ、ペンベレ、ゲイエ、ファディガ、ラフィーニャ、エレーラ、ディ・マリア
①前半
1-1.パリのビルドアップ
ユナイテッド4-2-3-1、パリ4-3-3の布陣でスタートしたこの試合。試合の入りはお互いに狙いがハッキリしていました。
ボールを保持して前進し、フィニッシュの場面ではネイマールとムバッペの攻撃力を活かしたいパリに対して、4-4-2で撤退してからのカウンターを狙うユナイテッド。
ユナイテッドは前線からプレスを掛ける事はせずにリトリート。パリの2CBに対してはブルーノとカバーニが見る形で構えます。しかしパリの方はボランチのダニーロがCBに落ちて3バックに可変。後方の数的優位を確保できる3-4-3の形でビルドアップします。

1-2.パリのサイドのボール保持
中盤センターはマクトミネイにベラッティが、フレッジにはパレデスがマッチアップするのが基本系ですが、パリは左サイドでギャップを作る動きを見せます。左CBのキンペンベがハーフスペースを持ち上がり、左SBのディアッロを押し上げます。それに対してユナイテッドはラッシュフォードがキンペンベに対応し、ディアッロにはマクトミネイが出ていくかワン=ビサカが出ていくのかの選択を迫られます。さらにネイマールがハーフスペースを降りてボールをもらいに来るので、マクトミネイもワンビサカも慎重にマークを受け渡す必要がありました。ヴェラッティも含めるとこのサイドはパリが数的優位になる形となります。
前回の対戦でもこの動きはありましたが、前回ユナイテッドは3-4-1-2だったので対応が比較的容易でした。今回はマクトミネイをハッキリとネイマールに付けるまで手こずることになります。
さらに右サイドもムバッペがサイドに開いてポジショニング。テレスを吊り出します。そこからダイヤゴナルにハーフスペースに侵入。開けた大外を右SBのフロレンツィが上がります。マッチアップするのはマルシャル でしたが、積極的な守備は行わず。フロレンツィにフリーでクロスを上げられるシーンが何度かありました。

1-3.ユナイテッドのボール保持とカウンター
試合は開始6分でムバッペにゴール前まで運ばれシュートのこぼれをネイマールに決められあっさり失点します。
失点後パリは積極的なポゼッションはしなくなり、引くときは引く、出る時は思い切って出るという戦い方をしてきます。引いた時は4-5-1でブロックを形成。ユナイテッドのカウンターを警戒します。
ユナイテッドは15分のラッシュフォードのシュートを皮切りに、パリのビルドアップに対して前からプレッシャーを掛け始めます。前半15分までは流石に少し引き過ぎたかもしれませんね…。
そして22分にフレッジがパレデスに頭突きを見舞いイエローカードを受けます。これは試合後スールシャール監督も言っていましたが、イエローで助かったというところ。しかしおもしろいのは、その後からユナイテッドの選手に火が付いたように見えた事。中盤でのデュエルが激しくなっていきました。
ユナイテッドのポゼッションはマルシャルがダニーロの脇のスペースへ降りて、ボールを引き出す動きが何度か見られました。ここにムバッペが下がってパスカットを狙っていたので、空いた大外をテレスが上がります。この試合もテレスは最多の8回のクロスを上げています。さらにカバーニのサイドに流れてボールをひき出す動きや、ラッシュフォードとブルーノのポジションチェンジもありましたが、ブロックを敷いたパリディフェンスを崩すには至りませんでした。

しかし前半32分にラッシュフォードのゴールで同点に追いついたユナイテッド。マルシャルのミドルをキーパーのナバスが弾いたセカンドボールをワン=ビサカが拾ってラッシュフォードへ。ラッシュフォードのシュートはディフレクトしてゴールに吸い込まれました。
それ以降ユナイテッドがチャンスを作ったのはやはりカウンター。同点になった事で再度引いて守ってカウンターの意識が強くなったユナイテッド。40分台には2回ロングカウンターでパリゴールに迫りました。
②後半
2-1.逃した決定機
後半に入り両監督ともに前半同様のスタイルで臨みましたが、最初にビッグチャンスを作ったのはユナイテッド。自陣の右サイドでマクトミネイがボールを奪いラッシュフォードへ。ラッシュフォードがボールを運び、カバーニとのワンツーでゴール前へ。フリーのマルシャルへラストパスを送りますが、マルシャルはふかしてしまいゴールなりませんでした。
57分にもカウンターから4対3の数的優位でゴール前へ。カバーニがループシュートを狙いますがバーに。こぼれをブルーノが拾ってマルシャルにパスを出しますがこの決定機も決められず...。この2回の決定機を逃したことがこの試合の勝敗を分けた大きな要因となりました。
2-2.パリの修正
試合は64分にトゥヘル監督が先に動きます。キーンを下げてバッカー。パレデスに代えてエレーラを投入。システムを3-1-4-2に変更します。ユナイテッドのフォーメーションにがっつりはめ込んでマンマーク気味にし、2トップをネイマール、ムバッペとするこのシステムはシンプルながらユナイテッドに怖さを与えましたね。

そして68分にパリはコーナーからマルキーニョスがゴールを決め追加点を奪います。その直前のプレーで、バッカーのシュートをデ・ヘアがナイスセーブしていただけに、勿体ない失点でしたね。
2-3.フレッジ退場と目指したゴール
ユナイテッドにはさらに逆風が吹きます。フレッジが2枚目のイエローカードを貰い退場になります。1枚目を貰った後、気を付けてプレーしていたフレッジだったのですが...。正当にボールに行っているようにも見えましたがオルサート主審はファウルの判定を下しました。
1人少なくなったユナイテッドはブルーノを1列下げて4-4-1に。74分にはラッシュフォードを下げてポグバを投入。パワープレーとプレスを強めます。その後もファン・デ・ベーク、グリーンウッド、イガロと攻撃的な選手を次々投入し、何とか同点に、そして勝ち点1を目指したユナイテッド。1人少ないことを感じさせないパフォーマンスを見せます。75分から90分までのポゼッションは50.7%とわずかにユナイテッドが上回りました。
しかし、奮闘むなしく91分にネイマールにダメ押しの3点目を奪られ万事休す。ホームで1-3の敗戦となりました。
👿まとめ
結果的に敗戦となりましたが、スールシャール監督の用意したカウンター戦術は間違いではなかったと思います。開始6分での失点は誤算だったと思います。しかしそれは前半のうちに同点に追いつき事なきを得ましたし、同点にしてからはカウンターでチャンスも作れていました。パリの攻撃はネイマールとムバッペのショット・クリエイション・アクションが最多の6回ずつと、2人に寄るところが大きく、特に後半は組織的なチャンスメイクという点ではユナイテッドが勝っていたと思います。
しかし決定機を2回決められなかった事...。やはりこれにつきますね...。昨シーズンはキャリア・ハイの公式戦23ゴールを上げたマルシャルですが、今シーズンは10試合で2ゴールと調子が上がりません。パリ戦の2回の決定機を決められなかったのは正直痛かったですし、守備面や動きでの貢献度の低さも相まって戦犯扱いされても仕方ないところはあります...。
そしてもう一つの敗因。フレッジの退場処分。これに関してはスールシャール監督は
「あれはイエローカードではない。審判もミスだったと気づいているはずだ。しかしこういうことは時々ある。そして、残念ながらそれについてはどうすることもできない。しかし明らかな間違いだったことは確かだ。だからフラストレーションは感じている。クリーンでフェアなチャレンジだったのだからね。フレッジはとても良い試合をした。エネルギッシュなプレーだった。彼は手を上げて“ソーリー”と謝ったが、ボールを奪いにいったことで謝る必要はないはずだよね?」
引用元:ユナイテッド公式
と語っています。しかし、前半にカードを貰っていたフレッジを後半下げるという選択肢もあったのは事実。そのことを批判しようと思えばできますが、それだけフレッジは今のスカッドで替えの効かない存在だったという事もできます。
結果的には1-3の敗戦ですが、1人少なくなっても最後までゴールを目指したユナイテッドにはメンタル面で成長が見られましたし(スパーズ戦からは大きな進歩www)、マグワイアが攻撃参加しリーダーシップを発揮していたのもポジティブな要素でした。悲観し過ぎず前を向いて次の試合に臨んでほしいですね。
スタッツはこちら

出典:ユナイテッド公式
この敗戦の結果、グループHはユナイテッド、パリ、ライプツィヒの3チームが勝ち点9で並ぶ大混戦に。次回のライプツィヒ戦は引き分け以上が必要で、内容よりも結果が求められます。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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