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こんにちはMasaユナイテッドです。
2021年も残りわずかになってきましたが、年が明ければ冬の移籍市場がオープンします。ラルフ・ラングニック監督が就任し、新たなスタイルに挑戦しているユナイテッドは、冬の移籍市場での人員整理が噂されています。今シーズン、スールシャール前監督が残した選手の中には、思うような出場機会が得られていない選手も何人かいます。そして、今シーズン一杯で契約切れとなる選手も...。
*12月20日現在の移籍の噂まとめはこちら
現在報道されている退団の可能性のある選手を5名取り上げ、彼らの現状と移籍の可能性を考察します!
以下項目です。
①ポール・ポグバ(28)
出場試合:13試合7アシスト
契約:2022年6月30日
市場価値:60m€
移籍先候補:ユベントス レアル・マドリー パリSG バルセロナ
11月8日のフランス代表のトレーニング中に右のハムストリングを負傷。現在リハビリをおこなっているポグバ。当初の発表では8~10週間の離脱となっており年内の復帰は難しいと見られています。ポグバはクラブに許可を取ってリハビリを暖かいUAEのドバイで行っていましたが、ラングニック監督が就任すると状況が分からないことから本人に電話し、マンチェスターへ戻ってクラブ施設内でトレーニングを行うように要請したそうです。
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そんなポグバの契約ですが2022年6月30日までとなっており、このままユナイテッドとの契約を延長しないのであれば、来夏にはフリーでの退団が可能になります。ポグバの代理人を務めるのはミーノ・ライオラ氏。この剛腕代理人とポグバの生み出す不協和音に長年振り回されているユナイテッド。伝えられるところによると、ライオラは契約延長に際してロナウドと同等のサラリー(週給48m£)を要求しているとも言われています。
ポグバ自身も、シーズンスタートこそリーグ戦4試合で7アシストと素晴らしいパフォーマンスを見せましたが、チームの失速と共にパフォーマンスも低下。今回の怪我による離脱に繋がりました。毎シーズンのように怪我の為に中、長期の離脱を繰り返しており、不安定なメンタリティとパフォーマンスはサポーターの要求を満たしているとは言い難いです。このような状況の為、クラブ側も契約延長にそこまで固執していないように見えます。適切なオファーが届けば、冬の移籍市場での放出もあり得る状況です。
ただ、半年待てば移籍金0で獲得が可能であるため、仮にポグバを欲しいクラブがあったとしても冬にオファーが届く可能性はそこまで高くないと思われます。ポグバ自身も強引に冬に出ていくという雰囲気は出していないので、このままいけば来夏フリーでの退団が濃厚に思われます。その才能は間違いなく、チームメイトからの信頼も厚いポグバですが、ラングニック監督のハードワークを要求するスタイルへの適応も含めて、絶対的に必要な選手ではなくなる可能性があります。
②ジェシー・リンガード(29)
出場試合:12試合2ゴール1アシスト(267分)
契約:2022年6月30日
市場価値:22m€
移籍先候補:ウェスト・ハム ニューカッスル
昨シーズン後半にはウェスト・ハムへレンタル移籍し、見事な復活を見せたリンガード。今シーズン開幕前には、6つのクラブから獲得の打診があり退団も予想されましたが、スールシャール監督の要望もありクラブに残る事に。しかしながら実際はほとんど出場機会を与えられないまま、フラストレーションの溜まる状況に追い込まれました。ラングニック監督就任となっても、リンガードの状況が劇的に変化するまでには至っておらず、もはやリンガードの気持ちもユナイテッドにないように思われます。
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リンガードの契約はポグバと同じで2022年6月30日まで。11月の段階で契約延長交渉は決裂したと報じられており、退団は既定路線となっています。本人としては出場機会の不満と、イングランド代表としてワールドカップに出場するためにも、冬にもユナイテッドを離れる事を検討しているようです。しかしながら、ポグバ同様に半年待てば移籍金なしで獲得可能な29歳のリンガードに、市場価格に見合ったオファーが届くとは考えにくく、冬での移籍はレンタルが濃厚です。
唯一、冬での完全移籍の可能性があるのは、現在19位にニューカッスルか...。サウジアラビア皇太子がオーナーとなった新たな金満クラブは、何としても残留を果たすための起爆剤としてリンガードを獲得するというストーリーは考えられそうです。
③アンソニー・マルシャル(26)
出場試合:10試合1ゴール(359分)
契約:2024年6月30日
市場価値:35m€
移籍先候補:リヨン アトレティコ・マドリー パリSG ニューカッスル ユベントス バルセロナ
今シーズンこれまで公式戦10試合1ゴール。わずかに359分の出場に留まっているマルシャル。本人自身もコンディション不良や、膝の怪我で細かい離脱を繰り返していることもあり、思うような出場機会を得られていません。ロナウド、サンチョの加入によりトップとしても、ウィングとしても序列は下がっており、クラブでの立場が揺るいでいる状況です。スールシャール前監督は、昨シーズンまでマルシャルを辛抱強く使ってきましたが、いつまでたっても改善されない守備意識と、復調の兆しが見えないパフォーマンスもあり、サポーターからも見放されつつあります。
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先日マルシャルの代理人は「スカイ・スポーツ」で「アントニーは1月にクラブから離れることを希望している。彼には単にプレーする時間が必要だ。彼は1月に残りたいと考えていないし、私はすぐにクラブと話をすることになる」と発言。移籍希望を表明しました。これに対してラングニック監督は「そのことに関して選手からは何も聞いていない。正直、代理人がメディアを通じて言ったことなど私にとって興味のあるものではない。彼が本当に他のクラブに行きたいのなら、それは選手が言うべきことで、彼から首脳陣か私に伝えるべきだ。私はメディアや代理人を通じて選手と話したことなどない」と語っており、マルシャル陣営をけん制しています。
マルシャルとクラブの契約は2024年まで残っており、市場価値は35m€、サラリーは週給25m£という条件に対して適切なオファーが届くのかはかなり怪しいところではありますが、代理人は選手の希望を叶えるために行動に出たということでしょう。興味を示しているとされるクラブの名前は結構上がっていますが、どれも具体的な動きがあるわけではなく、そのほとんどがレンタルでの獲得を検討していると思われます。しかしながらユナイテッド側は、ローン移籍であってもサラリーの負担はしないと言われており、マルシャルにとっては厳しい状況になりそうです。
④ディーン・ヘンダーソン(24)
出場試合:2試合3失点(158分)
契約:2025年6月30日
市場価値:22m€
移籍先候補:アヤックス
昨シーズン後半にはデ・ヘアから正守護神の座を奪って見せたヘンダーソンですが、今シーズン開幕前には肩の怪我とコロナ感染の為に大きく出遅れました。その間にパフォーマンスレベルを大きく改善したデ・ヘアにポジションを奪い返され、今シーズンの出場時間を落としている状況です。ヘンダーソンに関しても、先日移籍市場に精通するイタリア人ジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏が、ヘンダーソンは移籍の準備ができていると報じました。完全移籍かローン移籍かの言及はありませんでしたが、本人としては現在の状況では完全移籍を望んでいると思われます。
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ヘンダーソンの契約は2025年まで残っており、市場価値は22m€となっていることも移籍の障害となっています。ファン・デル・サール氏がCEOを務めるアヤックスとのリンクが報じられていますが、具体的な動きはないようです。いずれにせよ、ヘンダーソンとしても、クラブで出場時間を得てワールドカップに向けてアピールする事が退団希望の要因となっています。
ユナイテッドとしては、決してヘンダーソンを過小評価している訳ではないですが、自身の出遅れとパフォーマンスを戻したデ・ヘアによりタイミングを逃したということでしょう。個人的にはアカデミーからイングランド代表クラスのキーパーを輩出したことは誇りに思うべきですし、大事に扱うべき選手だと思います。本人の退団希望を覆すことが困難な状況ではありますが、ユナイテッドとしては完全移籍させるなら買戻し条項を付けることも考慮すべきでしょう。
ヘンダーソンに関しては、ラングニックスタイルへの適性でデ・ヘアを上回ることも考えられます。そういった意味ではラングニック自身がヘンダーソンをどのように評価しているかが大きく鍵を握ると思います。
⑤エディンソン・カバーニ(34)
出場試合:8試合1ゴール(274分)
契約:2022年6月30日
市場価値:6m€
移籍先候補:バルセロナ ボカ・ジュニアーズ
現在、アキレス腱の負傷からの回復中であるカバーニ。カバーニも今シーズン、自身のコンディション不良やロナウドの加入により出場時間を減らしている選手の1人です。昨シーズン1年契約でユナイテッドに加入したカバーニ。当初、本人は1年で退団しウルグアイに戻る予定でしたが、シーズン後半の活躍を受けて選手やサポーターから残留を望む声が上がりました。本人もサポーターの前でプレーしたい(コロナにより無観客試合がほとんどだった)という希望を持つようになり契約を1年延長しました。
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しかしながら、今シーズンはわずかに8試合、274分の出場に留まっています。そんなカバーニにはバルセロナが興味を示していると報じられています。南米のメディアである「TyCSports」は、先日引退を表明したセルヒオ・アグエロに代わるストライカーとしてカバーニをトップターゲットにしていると報じています。さらに「マルカ」も、カバーニは出場機会の少なさに不満があり1月での移籍を希望。ボカ・ジュニアーズからもオファーを受けていたが、バルサ加入の為にこれを拒否したと報じています。
以前からバルセロナ移籍は囁かれており、本人が来夏での移籍を望んでいる事は報じられていましたが、アグエロの引退によりバルサの状況が変わったことで報道が加速していると思われます。しかしながら、ユナイテッドとしてはシーズン後半に掛けてカバーニが必要になることが予想され、またラングニックの4-2-2-2ではロナウドとの2トップで存在感を見せる可能性も大いにあり、退団を望んでいない可能性があります。確かに、わずかでも移籍金が入り、カバーニの週給25m£のサラリーが浮くというメリットはありますが、戦力として計算でき、この冬でのストライカー獲得はほぼないことからも放出するべきではないでしょう。
本人がこの冬にどうしてもバルサ加入を望む場合は別ですが、カバーニは非常にプロフェッショナルな選手なだけに、ユナイテッドとの契約を尊重し、ラングニック監督の元での適応のために全力を尽くすと思われます。
👿まとめ
現在、冬の移籍市場での退団の噂のある5選手を取り上げましたが、この中で冬でクラブを去りそうなのはマルシャルとヘンダーソンかもしれません。ユナイテッドは、この冬の移籍市場では人員整理を第1優先にしており、獲得はあってもボランチ1人だと予想されます。移籍金だけの事だけを考えると、ポグバやリンガードもそれなりの金額での売却が見込めますが、買えるクラブはそう多くはないでしょう。
個人的には、ポグバ、リンガード、マルシャルの3人の退団は仕方ないと考えています。やはり、ポグバはユナイテッドで実力を発揮できていませんし、波のあるパフォーマンスや毎年繰り返される移籍騒動に、どうしてもユナイテッドにコミットしているとは言い切れません。リンガードは好きな選手ですが、やはりユナイテッドの2列目は相当壁が厚いので出場時間の確保は難しいでしょう。本人のキャリア的にも退団する方が良いと思います。マルシャルも個人的には、そのテクニックはワールドクラスだと思っていますが、ラングニックになって余計にそのハードワークできないプレースタイルは厳しいと感じています。
一方、ヘンダーソンとカバーニはクラブに残ってほしいと思います。ヘンダーソンはクラブの希望であり今後10年ユナイテッドのゴールマウスを任せられる可能性を秘めています。カバーニは上記したようにシーズン後半戦に必要です。夏での退団は確実ですが、今シーズンはチームに留まってほしいと思います。
しかしながら、先日コロナ陽性者を複数人出し、プレミア2試合が延期となったユナイテッドは、当初の計画を変更し冬での退団を認めない可能性もあります。これから1月に掛けてオミクロン株が猛威を振るう事が予想されるイギリス。関係者の陽性者も今後増えることになるでしょう。そうなった場合、できるだけ選手を確保しておく必要が出てきます。そして、このことはユナイテッドに限らず市場全体に影響するでしょう。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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