こんにちはMasaユナイテッドです。
5月26日、EL決勝で敗れユナイテッドの20-21シーズンは幕を閉じました。
2020年9月19日の開幕(第2節)クリスタル・パレス戦からEL決勝ビジャレアル戦まで全61試合を戦い、35勝13分け13敗という成績でシーズンを終えたユナイテッド。今シーズンも様々なドラマがありました。
そこで今回は、シーズン・レビュー第1弾「ストーリー編」として、今シーズンをサラッと振り返ります!「サラッと」って書きましたが少し長くなってしまいました...。時間のある時にでも読んで下さい!
なお今シーズンもシーズン・レビューは3回に分けて(実質4回)お届けする予定です。
以下項目です
①9月~11月
9~11月のキーワード
✔開幕ダッシュに失敗
✔遅れる補強
✔コンディション不良
✔スールシャール解任論
✔ブルーノがチームを救う

出典:transfermarkt
19-20シーズン、コロナによる中断開けからの快進撃により、CL出場権獲得となる3位に滑り込んだユナイテッド。シーズン終了が8月17日。選手は2週間のオフを挟んで代表戦を戦いユナイテッドへ合流。9月19日に開幕(第2節)を迎えるというハードスケジュールでシーズンをスタートさせました。
そのようなスケジュールでコンディションが整うはずもなく、クリスタル・パレスに1-3で敗れるというかたちで開幕戦を迎えています。続くブライトン戦は、試合終了のホイッスル後に、ハンドの判定が認められ劇的な勝利を挙げますが、4節のスパーズ戦では前半にマルシャルが退場。1人少ないなかで守備陣が崩壊。1-6の歴史的大敗を喫しました。アーセナル戦の敗戦を含めて開幕から6試合で3敗と大きく出遅れ、開幕ダッシュに失敗。ファンに失望を与えたシーズンスタートとなりました。
夏の移籍は、長期に追っていたドルトムントのサンチョ獲得が難航。9月2日にアヤックスからファン・デ・ベークを3900万ポンドで獲得します。開幕戦でゴールを決め、期待が膨らみますが、即適応とはいかずその後はベンチ要員となります。ファン・デ・ベークの後は補強が進まず。カバーニとアレックス・テレスのユナイテッド加入が決まったのは10月5日の事でした。期待されたようなビッグネームは結局獲得できず。ファンにとってはフラストレーションの溜まる移籍市場となりました。
1シーズン振りの出場となったCL(チャンピオンズ・リーグ)では、昨シーズンファイナリストのパリを1-2で破り、名将候補ナーゲルスマン率いるライプツィヒに見事な戦術で5-0の快勝を飾りますが、バシャクシェヒルに不甲斐ない戦いを演じ2-1で敗戦。この試合のあまりの体たらくに堪忍袋の緒が切れたファンは、スールシャール監督の解任を要求する事態になりました。
しかし、このチームのピンチを加入2シーズン目のブルーノ・フェルナンデスが救います。8節エバートン戦で、強いメンタリティとリーダーシップでチームを牽引。1-3での逆転勝利に貢献します。ポグバはコロナ陽性からコンディション不良が続き、ラッシュフォード、マルシャルなどのFW陣も調子が上がらず、新戦力もフィットするのに時間が掛かるなかで、1人気を吐いたブルーノ。開幕から9試合で7ゴール3アシストの活躍でした。その後ウェスト・ブロム、サウサンプトンと連勝を飾り、チームは上昇気流に乗る事に成功しています。
★11月終了時点の成績(PL2~10節)★
PL8位 5勝1分け3敗 勝ち点16
EFLカップ 第3、4回戦突破
CL 4試合 3勝1敗 グループH1位
ベストゲーム・・・CLvsライプツィヒ(5-0)H
ワーストゲーム・・・第4節vsスパーズ(1-6)A

出典:transfermarkt
②12月~1月
12~1月のキーワード
✔CL敗退
✔快進撃!首位奪取!!
✔ショーとポグバの進化
✔シェフィールド・Uに敗れる

出典:transfermarkt
調子を上げてきたユナイテッドですが、CLではグループリーグ突破が見えていながらパリに1-3で敗れ、ライプツィヒにも3-2で敗戦。まさかのグループステージ敗退となりました。マルシャルの不調と、ブルーノを消されると攻撃が停滞するというウィークポイントをさらしたユナイテッドですが、リーグ戦ではさらに調子を上げて行きます。12節のシティ戦こそ決め手を欠いてスコアレスドローに終わりますが、ブレーズに2-3の逆転勝利。続くリーズ戦では、マクトミネイの開始3分で2ゴールを挙げる活躍もあり、6-2の大勝。12月の6試合を4勝2分けの無敗で乗り切り2位に浮上します。
2021年元日の17節ヴィラ戦の勝利により、首位リバプールを捉えたユナイテッド。続く延期分の第1節バーンリー戦では粘り強く戦い0-1の勝利。これによりユナイテッドは首位に立ちます。この時期の快進撃の鍵はショーの進化と、ポグバの新たな役割です。それまでブルーノ依存が強かったユナイテッドですが、ブルーノと遜色ないチャンスメイク数を叩出すショーと、サイド起用で新たな攻撃の形を見出したポグバの起用法は、カウンターしか能がなかったユナイテッドの攻撃に厚みをもたらしました。
首位決戦となった19節リバプール戦はドローでしたが、フラム戦ではポグバの鮮やかなミドルで勝利をもぎ取り、リーグ戦13試合無敗を達成しています。そしてFAカップ4回戦ではリバプールと対戦。鮮やかなカウンター戦術がハマり2-3の逆転勝利を挙げ強さを見せつけました。しかし、この好調が突如として崩れます。第20節、最下位に沈むブレーズ戦で、緩慢な守備対応からホームで1-2で敗れるという大誤算。試合後、失点に関与したマルシャルとトゥアンゼベに対して、SNS上で人種差別的発言が相次ぎ問題となった試合でもあります。
この敗戦が20-21シーズンの大きなターニングポイントになることになります。
★1月終了時点の成績(PL1、11~21節)★
PL2位 12勝5分け4敗 勝ち点41
EFLカップ 準決勝敗退(0-2 vsシティ)
CL グループステージ敗退(3勝3敗3位)
FAカップ 第4回戦突破
ベストゲーム・・・FAカップ4回戦 vsリバプール(2-3)A
ワーストゲーム・・・第20節 vsブレーズ(1-2)H
③2月~3月
2〜3月のキーワード
✔リーグ戦で苦戦
✔ELの躍進
✔守護神交代
✔若手のデビュー
✔シティ戦勝利

出典:transfermarkt
2月最初の試合は22節サウサンプトン戦。この試合は開始2分で退場者を出したセインツを、ユナイテッドは容赦ない攻撃で9-0で粉砕します。この勝利で波に乗れるかと思いましたが、続く23節エバートン戦では2-0で前半を終えながら、後半の早い時間にデ・ヘアのミスから失点。一時はマクトミネイのゴールで3-2にしますが、試合終了間際に再びデ・ヘアの対応ミスから失点。ドローに持ち込まれました。
次のWBA戦も攻撃陣が沈黙し1-1のドロー。チェルシーにもスコアレスドローと2月は苦戦が続いたリーグ戦。この時期に勝ち点を積みあげられなかった事でシティに溝を開けられました。
CL敗退によりEL(ヨーロッパ・リーグ)に回ったユナイテッドはソシエダと対戦。1stレグをアウェーで0-4と快勝。この試合で1月にチームに加入したアマド・ディアロをトップチームデビューさせています。大きなアドヴァンテージを持って迎えた2ndレグでは、17歳の逸材、ショラ・ショレティレもトップデビューを果たし、育成の成果と明るい話題をチームにもたらしました。続くミラン戦でも、苦しみながらポグバのゴールで2ndレグに勝利し準々決勝進出を決めています。
ドローとなった29節パレス戦からヘンダーソンがゴールマウスに立ちます。デ・ヘアがパートナーのエドゥルネさんの出産の為、スペインへ戻った間の守護神交代でしたが、23節エバートン戦でのデ・ヘアのパフォーマンスが、スールシャール監督にこの決断をさせたことは想像できます。デ・ヘアの帰還後も、リーグ戦ではヘンダーソンが起用される事になりました。
苦戦していた流れを変えたのは、27節のシティとのダービーでしょう。開始早々のPKで先制し、ショーのゴールでトドメを刺し0-2でライバルに勝利。次のハマーズ戦にも勝利し、FAカップではレスターに敗れ敗退しますが、リーグ戦は良い流れに戻して代表マッチウィークによる中断に突入しました。
★3月終了時点の成績(PL22~28節)★
PL2位 16勝9分け4敗 勝ち点57
EL ラウンド16突破
FAカップ 準々決勝敗退(3-1 vsレスター )
ベストゲーム・・・第27節 vsシティ(0-2)A
ワーストゲーム・・・第23節 vsエバートン(3-3)H

出典:transfermarkt
④4月~5月
4〜5月のキーワード
✔好調の4月
✔カバーニ、グリーンウッドの躍動
✔リバプール戦延期
✔リーグ2位フィニッシュ
✔EL準優勝

出典:transfermarkt
代表ウィーク中にマルシャルが負傷で離脱。しばらく戦線を離脱する事になります。そして、この前線の駒不足と、得点力不足を解消したのがカバーニとグリーンウッドです。4月の30節ブライトン戦、スパーズ戦、バーンリー戦と3連勝。この3試合でグリーンウッドが4ゴール1アシスト、カバーニも2ゴールと攻撃を牽引する活躍を見せます。ELでもカバーニは、準々決勝グラナダ戦と準決勝のローマ戦の4試合で5ゴール3アシストの大活躍。決勝進出に大きく貢献しています。
33節リーズ戦の引き分け後、5月に入りシーズンの大一番リバプール戦を迎えますが、ここで試合前のピッチにファンが乱入する騒動が勃発。試合は延期に。3月に発生したオーナー主導によるESL(欧州スーパーリーグ)問題に端を発した抗議デモでした。リバプール戦が流れた事により、以後の日程はより厳しいものになります。35節のヴィラ戦の勝利により(この試合マグワイアが負傷)4位以内を確定させたユナイテッドでしたが、そこから中1日でレスター戦、リバプール戦を戦うというハードスケジュールに。主力を温存し、ローテーションを余儀なくされ連敗となりました。
37節フラム戦は14ヶ月振りにオールド・トラッフォードに観客を迎えてのホーム最終戦。この試合はカバーニの37mゴールが決まりますが1-1のドローに。しかしこの結果ユナイテッドの20-21シーズンリーグ戦2位が確定しました。最終節のウルブス戦はEL決勝に備えて主力を温存。エランガのゴールで先制し、ハンニバルとフィシュをトップデビューさせ、未来へ繋がる試合となりました。
そして迎えたEL決勝。スールシャール政権初、16-17シーズン以来となるタイトル獲得が期待されましたが、ビジャレアルとの決勝戦は延長120分でも決着が着かず。壮絶なPK戦の末、最後はキーパー、デ・ヘアが止められ敗戦。タイトル獲得にはあと1歩及びませんでした。
★5月終了時点の成績(PL30~38節)★
PL2位 21勝11分け6敗 勝ち点74
EL 準優勝(vsビジャレアル)
ベストゲーム・・・EL準決勝1stレグ vsローマ(6-2)H
ワーストゲーム・・・第34節 vsリバプール(2-4)A
👿まとめ
コンディションが整わず、スタートで大きく躓いた序盤戦(最低順位は16位)から、年末年始の快進撃により一時は首位にも立ったユナイテッド。20節のブレーズ戦の敗戦から調子を落とし、そこから勝ち点を積みあげられませんでした。シーズンクライマックスはESL騒動に翻弄されながらもチーム一丸となって戦いリーグ戦2位フィニッシュ。ELでは優勝まであと一歩の準優勝となりました。
やはり、大きかったのは第20節ブレーズ戦の敗戦と、23節エバートン戦のドロー。この2つの精神的ダメージは大きかったですし、その後のWBA、チェルシー、パレス戦の3つのドローにより優勝争いから脱落してしまいました。
シーズン序盤から中盤に掛けてはブルーノがチームを引っ張り、中盤戦からはポグバとショーが躍動しました。しかし、ブルーノの失速とポグバの負傷離脱(23節エバートン戦)により、チーム力が落ちた印象。4月に入ってカバーニとグリーンウッドの好調により、もう一度チームを盛り返せたことが最終的にプレミア2位、EL準優勝にたどり着けた要因の一つだと思います。
リーグ戦逆転記録・・・10回
リーグ戦無敗・・・14試合(第21~35節)
リーグ戦アウェイ無敗・・・19試合(全試合)
ほぼ毎週2回試合が行われる過密日程で、コンディション調整に苦しむチームが多かったなか、アウェイ無敗や最多逆転勝利などチーム力を1段上げたユナイテッド。無冠というのは悔しい結果ではありますが、着実に昨シーズンから成長を見せてくれたと思います。ただ、CLやFAカップなど、「ここぞ」という試合に敗れているのも事実。来シーズンはもう一皮むける必要があるでしょう。
次回は戦術面の振り返りをしたいと思います!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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