【21-22プレシーズンマッチ最終戦】エバートン戦に見るユナイテッドの課題と収穫【プレシーズンまとめ】

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こんにちはMasaユナイテッドです。

21-22プレシーズンマッチは最後の試合はホームにエバートンを迎えての1戦。開始8分でグリーンウッドがエバートンの守備の混乱に乗じて先制点を挙げます。さらに15分にはショーのコーナーキックをマグワイアが頭で見事に合わせて2点目。29分にはブルーノのフリーキックがネットに突き刺さり前半だけで3点を挙げる展開に。後半にはフレッジ、ポグバ、マクトミネイの3人も今シーズン初出場を果たし、試合の主導権を渡さないユナイテッド。アディショナルタイムの92分にフレッジのクロスをダロトがヘディングで合わせて4点目をマーク。エバートン相手に4-0で勝利し集まったファンを大いに沸かせました。

*試合のハイライトはこちら

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今回はこの試合に見るユナイテッドの課題と収穫をまとめました!プレシーズン全体の総括という意味合いも込めています!

以下項目です。

 👿ラインナップ

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21-22PSM ユナイテッドvsエバートン ラインナップ

ベンチメンバー
ユナイテッド:ヒートン、グラント、トゥアンゼベ60’、ウィリアムズ59’、ダロト61’ ガーナー68’ ペレイラ59’、フレッジ46’、マタ46’、マクトミネイ68’、ポグバ46’
エバートン:ベコヴィッチ46’、タイラー、ケニー59’、ホルゲイト76’、ミナ76’、ヌクンク、デルフ46’、デイビス59’、フォルス76’、ゴードン46’ ドッビン77’、ブロードヘッド68’

①課題

1-1.レギュラーとバックアッパーの差

まず最初の課題はレギュラークラスとサブクラスのクオリティ差

これは当然どのクラブでもある事なのですが、エバートン戦でのユナイテッドは顕著に現れています。主に前半に出場した主力クラスと後半60分から出場したサブクラスとの差はかなり大きく、昨シーズンからの進歩をあまり感じませんでした。特にジェームズ、ファン・デ・ベーク、ペレイラ、ウィリアムズ、トゥアンゼベ、マタ、ダロトの7人はプレシーズントレーニングに参加してからしばらく時間が経っているにも関わらず、充分にはチームに影響力を発揮できませんでした。

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明確なチーム戦術を持たず、個性を組み合わせる事で相手を打ち破るスタイルを採っているユナイテッドは、メンバーがローテーションした時の戦力ダウンが顕著に出てしまいます。このスタイルで戦う限り、サブメンバーのクオリティを上げることでしか解決しにくい問題ではありますが、タイトルを狙うにあたってシティとの差が大きい部分でもあり、何らかのテコ入れを施したいところでもあります。

中でも、ジェームズ、ファン・デ・ベーク、ペレイラ、ダロト、リンガード、マルシャル、テレスなど、このあたりの選手たちのパフォーマンスアップが今シーズンの大きなカギを握ると思っています。

1-2.見えない新スタイル

2つ目の課題は、プレシーズンでははっきりとは見られなかった新スタイルについて。

噂された4-3-3は結局披露されず。セットプレーの守備や、クロス対応に関しても明確な変化を感じられませんでした。選手のポジションに関してもコンバートなどは見られず、やや期待外れの感があります。

もちろん、これまでやってきたことに一定の評価が与えられており、大きくやり方を変える必要は全くありません。基本的に継続路線で良いと思うのですが、プレシーズンで新たな試みをしないという事は、これからの変化は全てぶっつけ本番になるということ。4-3-3などの新フォーメーションをもし採用するとなると、チームに浸透するまでに時間が掛かるので、その間勝ち点を思うように積み上げれない可能性があります。そう考えると、プレシーズンで見せなかったということは、4-3-3はあってもオプション的にしか使わないということでしょう。

昨シーズンからの守備面の課題、セットプレーやクロス対応に関しても目立った変化は見られていません。エバートン戦でも、両サイドからのファーへのクロスに後手を踏むシーンがあり、今シーズンも相手チームは狙ってきそうなシーンでした。

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昨シーズンのリーグ戦では44失点中14失点をセットプレーから喫しているユナイテッド。セットプレーの守備に関しては、プレシーズン初戦のダービー戦では全く変化が見られませんでした。エバートン戦でセットプレーのシーンが3回ありましたが、ゴール前のゾーン+ボックス外からの走り込みに対してはマン・ツー・マンで対応という形は昨シーズンと同じです。

ただ、今シーズンは、大きな国際大会がオフ期間にあり、主力の合流が遅れているのはご存じの通り。メンバーが揃っていない状態で大きな戦術的変化を取り入れる事は余り得策ではありません。そういったこともあり変化は最小限に、そしてコンディション調整と若手にアピールに重きを置いたプレシーズンとしたという可能性もあるでしょう。

②収穫

2-1.セットプレーでの得点

最初の収穫はセットプレーでの得点です。

エバートン戦、前半に3得点、後半に1得点の合計4得点を挙げたユナイテッド。4得点中3得点はセットプレーからの得点となりました。2点目はコーナーキックから見事なマグワイアのヘディングが決まり、3点目はブルーノの鮮やかなフリーキックが直接決まりました。そして4点目はショートコーナーからの流れでダロトが決めています。

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ユナイテッドはオフ期間にチェルシーよりセットプレーのスペシャリスト、エリック・ラムジー氏をコーチに迎えました。特にコーナーキックの場面ではラムジー氏就任の影響を垣間見せています。プレシーズンで見せたコーナーの形は実に多彩。ターゲットマン(マグワイアなど)をフリーにさせる動きに工夫が見られ、ショートコーナーも増えました。

昨シーズンのプレミアでの総得点73点中、セットプレーでの得点がわずかに9得点だったユナイテッド。今シーズンはマグワイア、そしてヴァランの空中戦の強さを攻撃面でも期待できそうですね。先に書いたように、守備面のセットプレーでの改善がまだ見られないのは気掛かりですが、こちらもラムジー氏により徐々に改善されると信じましょう。

2-2.主力のコンディション

そしてエバートン戦、もっともポジティブな要素となったのが主力のコンディションが思いのほか良かったことです。休暇から戻ってきて間もない、デ・ヘア、マグワイア、リンデロフ、ショー、フレッジ、ブルーノの6人はシャープネスもそこそこあり、パフォーマンスも上々でした。ゴールを決めたブルーノとマグワイア。アシストを記録したショーとフレッジは復帰してすぐにレベルの違いを見せつけましたし、結果を出したことは頼もしい限りです。

中でも際立ったのがブルーノのパフォーマンス。60分のプレーで

ゴール・・・1 
シュート・・・4本(SOT50%) 
パス成功率・・・75%(30/40) 
ファイナルサードパス・・・10/19 
トータルタッチ・・・49 
タックル成功率・・・100%(1/1)

を記録。トップ下のポジションで巧みに中盤からの縦パスを引き出し攻撃をオーガナイズ。その存在感は絶大で、「今シーズンもあてにしてますよ!」というパフォーマンスでした。

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開幕からの数戦での取りこぼしは絶対に避けたい21-22シーズン。復帰したばかりの主力選手達のコンディションはとても重要な要素となります。残り1週間でさらにフィットネスを上げて開幕のリーズ戦を迎えたいですね。

👿まとめ

ややチームとしてのまとまりに欠け、消極的なパフォーマンスだったとはいえ、プレミアのエバートンに4-0の快勝を飾れたことは大きな弾みとなるでしょう。主力のパフォーマンスが良かったことに加え、プレシーズンマッチ全てで素晴らしいパフォーマンスだったのがマティッチです。ビルドアップの場面での貢献は絶大で、鋭い縦パスや散らしのパスも素晴らしく、デュエルの局面では流石の強さを見せていました。33歳という年齢は確かにネックにはなりますが、開幕から数戦、ポグバやマクトミネイのコンディションが整うまではかなり重要な戦力となるでしょう。

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素晴らしい勝利となったエバートン戦ですが、サブメンバー中心になった後半に得点の匂いが消えた事や、かなりメンバーを落としたエバートンに押し込まれる時間帯もあり、レギュラークラスとサブメンバーとの実力差は気になるところでした。タイトルを狙うシーズンにも関わらず、目立った戦術的変更点が見当たらないことも「このままで大丈夫か?」とやや不安を覚えます。細かい変化点で言えば、ビルドアップのやり方やハイプレス、収穫の項で書いた攻撃時のセットプレーなどはあるのですが、基本的には今シーズンも個の打開力が重要になるフットボールを継続するということでしょう。

逆を言えばサンチョとヴァランの獲得は大きな戦力アップになるという事。合流が遅れており、開幕に間に合うかは微妙な2人ですが、間違いなく今シーズンのユナイテッドを1ランクレベルアップさせてくれる能力を持った選手です。期待しかないですね(笑)。

*スタッツはこちら

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21-22PSM ユナイテッドvsエバートン 試合結果 出典:ユナイテッド公式

21-22シーズンのユナイテッドのプレシーズンはこれにて終了。4試合戦って2勝1分け1敗という成績でした。若手のアピールもまずまずで、彼らにとっても良い経験となったでしょう。なお、チョン(バーミンガム)、ペリストリ(アラベス)、トゥアンゼベ(アストン・ビラ)はローン移籍が決定しています。

次戦はいよいよ21-22プレミアリーグ開幕戦!オールド・トラッフォードでのリーズ・ユナイテッド戦。8月14日(土)20:30キックオフ。勝ってスタートダッシュ決めましょう!カモン!ユナイテッド!!

最後まで読んで頂きありがとうございました!

コメント

  1. kaiaskun より:

    いよいよ開幕ですね。
    エバートン戦見る限り、サンチョ次第では昨年同様ブルーノ頼みになりそうですね。
    リーズは手強いですが、今年こそ優勝を期待してます。
    因みにオーレの戦術でファン・デ・ベークはどう生かすのがいいと思いますか?プレシーズンでなんというかオーレユナイテッドに合っていないタイプに感じてしまいました。見ていて気の毒な感じで…

  2. masachesterutd より:

    Re.kaiaskunさん
    コメントありがとうございます!
    確かにファン・デ・ベークをユナイテッドにフィットさせるのはなかなか難しいとは感じています。ファン・デ・ベークを活かすならやはりボックス内に飛び込む役割をさせるのが一番です。なのでトップ下が最適解にはなるのですが、そのポジションはブルーノがいてコンスタントに出場できず、良さを出しにくい環境にあるのは間違いないです。ポグバの様にサイドに置いてみるというのも1つの選択肢ですが、まずはプレー内容よりも結果を出すというのも1つの方法です。きっかけさえつかめばというやつですね。本人はオフ期間に筋肉量を増やし、プレミアで戦えるフィットネスに持っていこうと努力しています。個人的には今シーズンのファン・デ・ベークに期待しています。

  3. kaiaskun より:

    解説有難うございます。
    そうなんですよね。真面目に腐らず努力してる所を見ると応援したくなります。
    トップ下はブルーノにリンガードもいますし、サイドも飽和状態ですが上手くローテーションして欲しいです。ブルーノがフレッシュなら昨年より取りこぼしが減りますよね!

  4. masachesterutd より:

    Re.kaiaskunさん
    コメントありがとうございます!
    ローテーションは重要になりますね。そして仰る通り、ブルーノをフレッシュに保つことも重要です!

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