【21-22PL第3節】ウルブスvsマンチェスター・ユナイテッド 4つのトピックス

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こんにちはMasaユナイテッドです。

21-22プレミアリーグ第3節 アウェイ、モリニュー・スタジアムでウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(ウルブス)と対戦したユナイテッド。試合は開始からホームのウルブスがアダマ・トラオレの突破力を活かしてユナイテッド陣内に攻め込みます。ユナイテッドはプレスが上手く掛けられずに自陣に後退。前半はウルブスがシュート9本を放つ展開でした。後半、いくつかの修正を加えたユナイテッドはボールを支配し始めますが、68分にウルブスのコーナーキックからサイスにゴール手前至近距離からシュートを打たれます。しかし、これをデ・ヘアが見事な反応で2度防ぎ、事なきを得ます。そして迎えた80分、右サイドにポジションを変更していたグリーンウッドが右足でシュートを突き刺しユナイテッドが先制!このリードを守り切りユナイテッドが0-1で勝利、勝ち点3を獲得しています。

*この試合のハイライトはこちら

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今回はこの試合を4つのトピックスで振り返ります

以下項目です。

👿ラインナップ

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21-22PL3 ウルブスvsユナイテッド ラインナップ

ベンチメンバー
ウルブス:ルディ、アイト=ヌーリ、ボリー、キャンドル、デンドンケル、フーバー、ギブス=ホワイト、ポデンセ、ファビオ・シルバ
ユナイテッド:ヒートン、ダロト、リンデロフ、マティッチ、マタ、リンガード、ファン・デ・ベーク、カバーニ、マルシャル

①中盤の問題を露呈

この試合の中盤はフレッジとポグバの2人のチョイスとなりました。試合前にマクトミネイが手術のために離脱する事が明らかとなり、前節セインツ戦ではマティッチとフレッジのパフォーマンスに批判が集まっていました。苦しい中盤の陣容の中、先発に選ばれた2人でしたが、特に前半は中盤でほとんどフィルターになれませんでした。フレッジは開始6分にトリンカオを止められず決定機を与えると、その後もデュエルの場面で踏ん張れない場面が散見されました。この試合のフレッジの地上デュエル勝率は22%しかなく、セインツ戦からパフォーマンスを上げる事ができていません。

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ポグバ も開始直後はファイナルサードまで出ていき攻撃に絡もうとしますが、チームの重心が下がるのに引っ張られ自陣での仕事が多くなります。守備のタスクはそこまで課せられていなかった可能性もありますが、あのポジションでデュエル勝率14%では少し厳しいですね。

しかし前半の中盤の守備強度の低さは、前線のプレスに原因があります。前線のプレスの掛け方が整理されておらず、両ウィングのジェームズとサンチョはCBにプレスを掛けるのか、WBに掛けるのかかなりあやふやでした。ユナイテッドのSBの2人がウルブスのウィングに付く場面が多かったために、構造的にウルブスの左右のCB、もしくはWBはビルドアップ時にフリーになります。ユナイテッドが前半押し込まれ、ボールの奪い所が低かった為に攻撃も機能しないという悪循環になっていたのは、この前プレの甘さに原因があります。中盤2人の単純な守備能力だけでなく、ウルブスに自由にビルドアップさせ、トラオレやトリンカオに余りにも簡単にボールを入れさせていたことが問題でした。

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このように中盤のパフォーマンスは前後との絡みにも影響されます。中盤の補強が叶わなかったのであれば、プレスやビルドアップを整備するなど、中盤のパフォーマンスが安定する工夫するべきでしょう。また、マクトミネイが離脱している以上、フレッジは早急にコンディションを上げる必要があります

②ポグバのゲームコントロール

しかし、後半になり試合はユナイテッドが主導権を握るようになります。これには要因が2つあります。1つは前プレを整理し、ウルブスの3CBにグリーンウッド、ブルーノ、サンチョの3人がプレスを掛けるように修正したこと。もう1つはビルドアップのやり方を変えたこと。

特に効果の大きかったのはビルドアップです。前半はCBの2人(マグワイア、ヴァラン)から球出しをしていましたが、後半は起点を徹底してポグバ に変更します。マグワイア、ヴァランの2人は長い球を蹴る素振りを見せつつポグバ へ渡し、ポグバは出来るだけ右サイドへボールを出します。これはウルブスの左サイドにいるトラオレを自陣へ押し込めて、ゴールから出来るだけ遠ざける効果と、全体の陣形を右に集め、左のショーが高い位置を取れるようにする効果の2つがありました。

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これでかなりボールが持てるようになったユナイテッドはラインを上げ攻撃できるようになります。そして、攻撃のタクトを振るったのブルーノではなくポグバでした。散らしのパス、裏への長いパス、楔のパスでゲームを作ったポグバ 。ボールタッチ93はチーム最多。パス本数も77本で最多の数字です。ファイナルサードへのパスも最多の9本を記録しています。

マクトミネイが不在な現状では、ポグバの3列目起用が多くなることが予想されます。2列目の方がポグバの攻撃力を活かせるのは確かですが、ボールを持てる展開ならば3列目でも頼もしい存在ですね。

③エース!グリーンウッド

80分に値千金のゴールを決めたグリーンウッド。開幕から3戦連発ですが、これで10代の選手としてプレミアリーグ史上2人目となる開幕3試合連続ゴールを達成することになりました。開幕のリーズ戦同様、トップでの出場となったグリーンウッドですが、前半はチーム全体の重心が低かったこともあり、攻撃の機会はあまりありませんでした。後半53分にジェームズが下がってカバーニがトップに入り、グリーンウッドは右ウィングに移動しますが、それからゴールとキーパスを2本(最多)を出しています。

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今シーズン、ストライカーとしての覚醒も期待されるグリーンウッドですが、トップに入っている時はボールの収め方、ゴール前でのポジショニング、相手ディフェンダーとの駆け引きなどまだまだ課題は多いです。ウルブス戦を見ても右ウィングになってからの方が動きも良く、自身の良さを出せているので、ロナウド加入によりウィングでの出場が多くなりそうなのは逆に良いかもしれませんね。

ゴールを決めたシュートも、切り返して左の選択肢も匂わせながら、右足での素早い振りでキーパーを打ち破るという「らしさ」全開のシュートでした。開幕からエース級の活躍を見せるグリーンウッド。今シーズン大ブレイクの予感が漂います。

④新戦力の2人

ユナイテッドデビュー戦でスタメン起用となったヴァラン。前半から大忙しの展開になりましたが、流石の集中力と冷静な状況判断を見せました。68分のウルブスのコーナーキックでは、サイスに競り負けへディングシュートを打たれましたが、それ以外の場面では安定した空中戦の強さを発揮していました。また、ボックス内でタックルを決めたあと味方を鼓舞する場面や、ワン=ビサカにポジションの指示を出したりと、メンタル面でもディフェンスラインを引き締めてくれることも期待できそうです。

素晴らしい守備のパフォーマンスだったヴァランですが、ビルドアップに関しては受け手を探して困っている場面も見られました。ビルドアップ時に受け手の動きが少ない事はチームの課題の1つなので、ヴァランには是非指摘してチームに改善を促してほしいですね。

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そして3試合目にして初先発となったサンチョ。左ウィングでの出場でしたが、これといった見せ場は作れませんでした。そもそもスペースで受けてスピードで突破するタイプではないので、足元で受ける事がほとんどです。しかし、ユナイテッドはビルドアップが外回りだったためにサンチョにパスを出すのが専らショーでした。つまりはサンチョは受ける姿勢が後ろ向きになり前へ向いての仕掛けが難しくなっていました。もっと高い頻度で、ブルーノやポグバなど中央から斜めにサンチョにパスを出せると、サンチョのプレーの選択肢も増えるでしょう。(ショーからサンチョへのパスは12本、ポグバ 、ブルーノからは5本づつ)。前半はサンチョ自身も大外に開き過ぎていましたが、後半はハーフスペースにいることが多くなってショーとの連携もマシになりました。

本領発揮までには少し時間が掛かるかもしれませんが、徐々にフィットしていって欲しいですね。

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👿まとめ

セインツ戦の前半同様、アウェイの雰囲気に飲まれ、危うい場面を多く作られた前半となりました。しかし、セインツ戦でも良くなかったフレッジを使い、プレスの掛け方も整理されていないなど、采配と試合の準備には疑問が残り、ある意味自滅的なところもあります。ゴール期待値はウルブス1.80、ユナイテッド0.96。負けてもおかしくない内容でしたが、68分のデ・ヘアのビッグセーブと、ウルブスのフィニッシュ精度の低さに助けられて得た勝ち点3だと思います。

デ・ヘアは開幕から3戦連続フル出場ですが、今シーズンは相当の気合が入っています。ウルブス戦もセーブ率100%を記録。ウルブスのカウンターの場面ではボックス外へ飛び出してクリアするなど、自身の課題も意識できているようにも見えました。ヘンダーソンからのポジション置奪還を試みる今シーズンのデ・ヘア。ウルブス戦は大きな仕事をしましたね。

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セインツ戦に続いて苦戦となったウルブス戦。パフォーマンスが良くないながらも勝ち点3を取れたことにチームの成長を見るか、苦戦したのは監督の采配、準備不足が原因として、昨シーズンと変わってないと判断するかは意見が分かれるところかもしれませんね。個人的にはタイトルを狙い、開幕からの6〜7戦が大事としながら準備不足感が否めずやや不安になっています(笑)。

とはいえ、代表マッチウィーク明けはホームに戻ってきます。そんな不安を吹き飛ばすようなスカッとした試合を見せてくれる事を期待しましょう!

そしてユナイテッドはアウェイ戦連続無敗記録を28試合とし、新記録を樹立しています!

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21-22PL3 ウルブスvsユナイテッド スタッツ 出典:プレミアリーグ公式

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21-22PL3 試合結果 出典:ユナイテッド公式

次節はプレミアリーグ第4節はオールド・トラッフォードでのニューキャッスル・ユナイテッド戦。9月11日(土)23:00キックオフ。ロナウドデビューなるか!?カモン!ユナイテッド!!

*追記:ウルブス戦を最後に、2019シーズンにユナイテッドへやってきたダニエル・ジェームズが退団、リーズ・ユナイテッドへの加入が決定しました。リーズがジェームズにとって輝ける場所であるように心から願っています。グッドラック!ジェームズ!

最後まで読んで頂きありがとうございました!

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