【22-23ELラウンド16 1stレグ】見事なバウンスバック!!レアル・ベティス戦を総括!【マンチェスター・ユナイテッド】

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こんにちはMasaユナイテッドです。

22-23ヨーロッパ・リーグ ラウンド16 1stレグ ホームでスペインのレアル・ベティスと対戦したユナイテッド。試合は6分にラッシュフォードの得点でユナイテッドが先制します。しかし、32分にアジョセ・ペレスがゴールを決めてベティスが試合を振り出しに戻します。1-1で折り返し、後半頭からダロトに代えてワン=ビサカを投入したユナイテッドは迎えた52分、アントニーのゴールで2-1にし、勝ち越しに成功します。さらに58分にはコーナーからブルーノがヘディングで合わせて3-1。リードを広げます。65分にはサンチョ、マラシアを入れ、81分にはマクトミネイ、ペリストリを投入したユナイテッドは、82分にヴェフホーストが待望のホーム初ゴールを決めて4-1ホームで快勝し、難敵ベティスに大きなアドバンテージを付けて2ndレグを迎えます。

*試合のハイライトはこちら

今回は、この試合の総括を。大敗のリバプール戦からのバウンスバックが至上命題となったベティス戦。ユナイテッドの4ゴールを挙げた選手達にスポットを当てて試合を振り返ります!

以下項目です。

👿ラインナップ

22-23EL-R16-1 ユナイテッドvsベティス ラインナップ

①ラッシュフォードが吠える

日曜日の試合でリバプールに対して7-0という歴史的大敗を喫し、どのような立ち直りを見せるのか注目となったヨーロッパリーグ ラウンド16の1stレグ、レアル・ベティス戦。テン・ハーグ監督はリバプール戦と同じラインナップで試合に臨みました。「挽回するチャンスを与えると同時に、勝てるチームを選んだ」という監督の期待に応えるべく、立ち上がりから非常に集中して試合に入ったイレブン。5分に、フレッジのクロスに飛び込んだヴェフホーストがゴールネットを揺らしますがこれはオフサイドの判定。しかし、バックラインのビルドアップから素晴らしい形を作って攻め込んだシーンでした。そして開始6分でカウンターからエース ラッシュフォードのゴールで先制します。あの位置からニアハイを抜くというスーパーゴールを決めたラッシュフォード。お決まりのセレブレーションの後、観客に向かって雄叫びを上げました。いつものように笑顔ではなく、厳しい顔で観客にアピールしたのはやはりリバプール戦に対する反応からでしょう。

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リバプール戦の敗戦以降、様々なネガティブな情報がユナイテッドの周囲を飛び交いました。キャプテンらしからぬ振る舞いを見せたブルーノ、リバプールのエンブレム看板にタッチしたヴェフホーストアントニーの不安定なパフォーマンス、そして前半のチャンスを逸し、トップで攻守に機能しなかったラッシュフォードにも批判的な声が上がっていました。ラッシュフォードはリバプール戦について「試合を諦めてなどいなかった。そえはナンセンスだ」と語っています。ベティス戦のゴール後の雄叫びは、チームに向いた批判に対する反抗の意志であり、悔しさを晴らすものでもありました。このゴールで、今シーズン公式戦26ゴールに達し、2月のプレミアリーグ月間最優秀選手にも選ばれたラッシュフォード。誰よりもゴールの重要性を理解している背番号10は、先制ゴールでチームに反撃の狼煙をもたらしました。

②アントニーが変える

32分に、レスターからローンでベティスに加入しているアジョセ・ペレスにゴールを決められ同点とされたユナイテッド。前半ユナイテッドは何度かゴールに近づきますが、決められたのは6分のラッシュフォードの1点のみ。4-4-2のミドルプレス戦術を採用したベティスは、横幅をコンパクトにしていましたがプレスの強度は高くなく、サイドのところで比較的スペースができていました。ユナイテッドは、カゼミーロのワンタッチパスなどで上手くボールを進行させ、時折降りてくるブルーノも効果的にスペースを使いファイナルサードへ侵入します。特に前半は右サイドでのボール保持が多く、アントニーの存在は1つのキーポイントとなっていましたが、ダロトとの距離が遠く、独力での突破を余儀なくされるシーンが続きます。右サイドで効果を発揮できないアントニーは20分過ぎにラッシュフォードとポジションをチェンジ。左サイドに移ります。すると、27分にはクロスからヴェフホーストの決定機をお膳立て。29分にはラッシュフォードへキーパスを送るなど、立て続けにチャンスメイクします。しかし、このポジションチェンジは30分頃に終了。アントニーはプレーしやすそうでしたが、結局元に戻っています。

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ハーフタイムにテン・ハーグ監督からもっとスピードを活かして前進するように発破を掛けられたアントニーは後半に入った52分、右サイドの得意のスポットからゴール右隅へ決めてベティスをリードする2点目を奪う事に成功します。この得点で勢いに乗ったユナイテッドは58分にブルーノのゴールでリードを広げます。得点により自信を持ってプレーできるようになったアントニーは、60分、63分とシュートを放ちます。63分のシュートはブルーノからのスルーパスに抜け出し、キーパーの頭上を越えるループシュートを狙いましたが決めることができませんでした。ただ、ワン=ビサカからパスをもらい、ブルーノとのワンツーでボックス内に侵入しており、後半はこの右サイドのトライアングルがとても機能していました。後半に投入されたワン=ビサカは積極的に高い位置を取り、ワイドに張るアントニーの内側に入り込み上手く攻撃に絡みました。後半のアントニーのパフォーマンスの向上にはワン=ビサカの存在が大きく関わっています。

③ブルーノが支配する

リバプール戦で、感情のコントロールができずにキャプテン失格とまで言われたブルーノ。リバプール戦は不慣れな左サイドだったこともあって、効果的にプレーに絡めず。またチームとしてもプレスの掛け方が統一できなかったことでイライラが募り、平常心を保つことができなかった側面もあったようです。しかし、ベティス戦は1ゴール1アシスト、さらにラッシュフォードの先制点のきっかけとなるパスを出し、ヴェフホーストのゴールもブルーノのコーナーが起点となりました。キーパスも5本を記録するなどまさに攻撃の中心として素晴らしいパフォーマンスを見せました。自身のヘディングシュートで試合を決定付ける3点目をゲットしたブルーノ。この試合のMOTMに輝いています。個人的にはベティス戦のパフォーマンスは圧巻だったと思います。チャンスメイクの質もそうですが、前半からビルドアップの場面でいて欲しい所にいてくれたのがブルーノでした。ブルーノは4-3-3の右IHをスタートポジションとしていましたが、ウィリアン・カルバーリョがマンマークで付いているにも関わらず、上手くマークを外して中盤まで降り、ビルドアップを助けていました。

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ベティス戦のブルーノは、チームの為にプレーしていたのは明らかです。アントニーを助けるプレー、ラッシュフォードを前へ走らせるプレー、カゼミーロのパスを引き出すプレー、ワン=ビサカのオーバーラップを活かすプレー、ヴェフホーストのプレスに連動するプレー、そして守備の場面でも味方の開けたスペースを埋めるプレーなど。非常に冷静に状況把握ができており、またどこにスペースがあり、誰が最も良いポジションを取っているかが見えているプレー選択を行っていました。テン・ハーグ監督はブルーノに関して「彼はコーチングする選手。チームの戦術面をリードする」と言っています。ブルーノがベティス戦のようにプレーできれば、チームが1つの「生き物」として動けるということ。後は感情のコントロールを上手くできるようになることがブルーノの次なる課題ですね。

④ヴェフホーストが花を添える

82分、ダメ押しとなるチーム4点目を挙げたヴェフホースト。ユナイテッド加入後2点目は嬉しいホームでの初ゴールとなりました。ヴェフホーストもリバプール戦は不発。10番のポジションでプレスをリードする役割を担いながら前線のプレスを機能させることができず、58分で早々に交代となりました。また試合後、ヴェフホーストがピッチに入場するとき「THIS IS ANFIELD」のボードにタッチしていたことがSNSで拡散され、オランダメディアは幼少期にはリバプールファンだったとも報じました。試合に7-0で負けたことでネガティブ報道の1つとして少なくない反響がありましたが、これに関してヴェグホースト本人は「代表で同僚のフィルジル(ファン・ダイク)が常にそのボードに触れている事を知っていたので、僕の意図としては、試合前に彼にそうさせず、彼を動揺させようとしただけなんだ。」と説明しています。ユナイテッドサポーターであれば、ヴェフホーストの試合中の献身性はよく知っているはず。これまで15試合で先発出場しているヴェフホーストですが、常に100%を出し切ってくれる選手としての評価はベティス戦でも正しいことを証明しています。

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本来の9番ポジションで出場したヴェフホーストは前半からポジショニングの良さを活かして再三ゴールに近づきます。9分にはカゼミーロのアウトサイドのクロスに頭で合わせますが、これはブラーボにキャッチされます。また、17分にはショーのクロスをダイレクトでシュートしますがわずかにワイド。27分にもアントニーのクロスに反応しますがふかしてしまいゴールなりませんでした(決まっていたらオフサイド)。さらに76分にはルイス・フェリペのクリアミスをシュートしますがブロックされチャンスを決められませんでした。3回のビッグチャンスミスを記録する結果となり、ストライカーとしてはこのうち1,2回は決めていないといけませんが、82分にマクトミネイのシュートのこぼれ球を蹴り込みようやくゴールに結びつけることに成功しました。その時のヴェフホーストの反応がすべてを物語っていますね。渾身の膝スラ、両手ガッツポーズからのうつむいて涙を流すような表情...。そして祝福するチームメイト達。ヴェフホーストのチームへの貢献と、得点を挙げるまでの長い道のりをみんなが知っているからこその光景でした。ヴェフホーストの花を添える得点により、来週のアウェイ戦に大きなアドバンテージを持って臨むことができますね。

👿まとめ

リバプール戦の歴史的敗戦から完璧な形でのバウンスバックを果たしたベティス戦。開始から集中しながらも、しっかりチャンスも作り主導権を握りました。決定機はいくつかあり、前半のうちにもう2点ぐらいは取れていた可能性もありましたが、逆にワンチャンスをベティスに決められ不穏な空気でハーフタイムを迎えました。しかし、後半ワン=ビサカを入れた事で全体の押し上げが可能になり、アントニーの勝ち越し弾へと繋がります。マルティネスが語っているように、後半は「情熱」と「エネルギー」を変えて「メンタリティ」を示しました。この3つはリバプール戦で足りなかったことです。精神的に大きなダメージを受けたであろう試合のすぐ後で、チーム全員が軌道を戻すために正しい姿勢で臨んだことは素晴らしかったと思います。

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特に、得点を挙げた4選手はリバプール戦で批判の矢面に立った選手達でもありました。彼らの得点でベティスに対して大きなアドバンテージを築けたことは素直に称えたいと思いますし、彼らにとっても完璧な形でのバウンスバックとなりました。リバプール戦は大きな挫折でしたが、こういった挽回ができるようになったというのも1つの進歩です。昨シーズンまでならこのままズルズルといっていたことでしょう。レアル・ベティスという1クラブとの試合でありながら、ユナイテッドにとっては批判的な目、懐疑的な目、そして嘲笑の目などもっと大きな「敵」との戦いでもありました。ベティス戦は、ここでもまた、変えられない過去に捉われるのではなく、前へ進むことを選択したテン・ハーグ監督と選手達で掴んだ大きな1勝です。

*スタッツはこちら

22-23EL-R16-1 試合結果

次の試合はプレミアリーグ第27節 オールド・トラッフォードでのサウサンプトン戦。3月12日(日)23:00キックオフ。カモン!ユナイテッド!!

最後まで読んで頂きありがとうございました!

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