【22-23FAカップ3回戦】マンチェスター・ユナイテッドvsエバートン サクッと感想&総括

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こんにちはMasaユナイテッドです。

22-23FAカップ3回戦 ホームでエバートンと対戦したユナイテッド。試合はハイテンションで入ったユナイテッドが4分にアントニーのゴールで先制します。しかし、14分にはデ・ヘアのミスから失点。同点に追いつかれます。ユナイテッドはエリクセンやマルシャルが惜しいシュートを放ちますが決められず、同点のまま折り返します。後半に入った52分、左サイドからボックスに侵入したラッシュフォードがホール前にクロス。これがコナー・コーディのオウンゴールを誘発しユナイテッドが2点目を獲得します。74分にはエバートンがデマライ・グレイの突破からカルバート=ルーインが同点ゴールを決めますがVAR判定の結果、グレイの位置がオフサイドで無効に。ユナイテッドは途中出場のガルナチョがアディショナルタイムにボックス内で倒されPKの判定。これをラッシュフォードが決めてダメ押しの3点目。ユナイテッドが3-1で勝利。4回戦に駒を進めています。

*試合のハイライトはこちら

*Full Matchはこちら(MUTV)

今回はこの試合の感想と総括をサクッとまとめました!

以下項目です。

👿ラインナップ

22-23FA-3 ユナイテッドvsエバートン ラインナップ

①圧倒的勢いの入り

3-0で勝利したプレミアのボーンマス戦から中2日。ほぼレギュラークラスのスタメンで臨んだFAカップのエバートン戦。試合の入りからユナイテッドは「本気モード」でした。特に鋭いトランジッションはエバートンを圧倒し、奪ってからの素早い仕掛けでユナイテッドはペースを握ります。特徴的だったのはマルシャルのポストプレー。良いタイミングで降りてくるマルシャルに、カゼミーロ、エリクセンが楔を入れ、そこからサイドやブルーノとの連携で切り崩していく攻撃はファギー時代を彷彿とさせる迫力あるアタックを生み出していました。そのマルシャルとラッシュフォードの連携から開始4分でアントニーのゴールで先制。自陣でカゼミーロがボールを奪ってマルシャルに縦パスを入れたところからの攻撃でした。アントニーはよくスプリントし、足を伸ばして今シーズンの4ゴール目をゲット。怪我もあり、まだコンディションが上がっていない印象もあるアントニーですが、時折見せるテクニックと献身的な守備は素晴らしいものがあります。特に前半はプレスの場面でダロトとの連携が良かったと思います。

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正直、FAカップにこれ程の勢いで入るとは思っていなかったので驚きもありましたが、ネガトラで5秒以内にボールを奪い返すという意識が徹底されており、マルシャルとその他の前線の選手の逆ベクトルの動き、それを支えるカゼミーロのカバーとエリクセンのゲームメイクはかなりの完成度でした。それだけに6分と16分のマルシャルのシュートは決めて欲しかったところ...。1月に新たなストライカー獲得が噂されるだけに、そろそろマルシャルにも「得点」が欲しいところですね。ただ、先述したようにポストプレーとアタッカーとの連携という点ではしっかり仕事ができています。悲観はしてません。

②ミスによる失点

圧倒的なアタックを繰り出しながら14分にコーディに決められ同点とされます。3-5-2システムのエバートンは自陣に引くときは5-3-2に可変します。2トップに入るグレイは、ポゼッションの場面ではウィンガー的に左サイドに流れることが多かったです。ユナイテッドに唯一脅威を与えたのはそのグレイです。失点シーンは、コーナーからの流れでしたが、そのコーナーに繋がったのがグレイの突破からのシュートでした。ダロトはかなり集中して対応していましたが、グレイのアジリティは厄介だったと思います。VARで取り消された74分のカルバート=ルーインの得点もグレイの突破からでしたね。失点シーンは色々言われていますが、デ・ヘアの守備範囲だっただけに「ミス」と判断されるシーンでしょう。本人も「止められたはず...」という思いがあるはずですし、悔やまれるプレーだったと思います。

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しかし、失点に繋がるシーンでカゼミーロがオナナに倒されています。ここはファールだった可能性もあるでしょう。ボーンマス戦やウルブス戦での緩い守備対応からシュートを打たれたというシーンではないので、ややアンラッキーな失点だったと思います。デ・ヘアに救われてクリーンシートを続けていた側面もあります。個人的には今シーズンのデ・ヘアの改善とパフォーマンスには満足しています。キーパーに関しては、FAカップの前にクリスタル・パレスからジャック・バトランドを期限付き移籍で獲得しました。元イングランド代表経験もある29歳はデ・ヘアにもしものことがあった時の為に獲得した、とテン・ハーグ監督は語っています(ドゥブラフカがローンバックしたため)。ただ、非常に実力のあるキーパーだけにカップ戦などでプレーが見たいですね。

③アンストッパブル!マーカス

同点のまま後半に入り、カウンターからイウォビに長い距離を運ばれますがマラシアが懸命に戻ってタックルしこれを阻止します。しかし、当たり所が悪くイウォビは負傷交代を余儀なくされました。ゲームがしばらく止まって再開後の51分。左サイドでボールを受けたラッシュフォードがボックス内へ侵入。ゴール前へ鋭いクロスを入れます。これがコーディのクリアミスに繋がりオウンゴール。ユナイテッドが2点目を奪いました。このシーンは自陣深くからのビルドアップから始まりますが、カゼミーロが右サイドへ大きなサイドチェンジを行います。そこからエリクセンにボールが渡りまたまた逆サイドのラッシュフォードに大きく展開をしました。後半のユナイテッドは布陣をカゼミーロアンカー、ブルーノを左のIH、エリクセンを右のIHの4-3-3へ変更しました。通常であれば左のIH気味にいるエリクセンを右に配置しています。ダブルボランチに可変した時もエリクセンが右に立ち位置を取っており、いつもとは違う形を使っています。この試合実に96%のパス成功率、ロングパスは100%の成功率を記録したエリクセン。56分にも同様に右サイドから左のラッシュフォードにロングパスを送っていますが、利き足で対角に蹴れることが功を奏しましたね。

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そして、この試合のMOTMラッシュフォード。ここ数試合は絶好調のラッシュフォードですが、エバートン戦もチーム3点目となるPKを決めて1ゴール1アシスト、1オウンゴール誘発と3点すべてに絡む大活躍でした。とにかく目につくのが体のキレです。方向転換のアジリティは非常に鋭く、一瞬でマーカーを剥がすことができています。これはボールを持っていない時も同じで、プレスを掛ける時にも見られます。あれだけのスピードとアジリティで仕掛けられると止められないでしょうね(笑)。まさにアンストッパブルなラッシュフォードですが、足を掛けられても簡単に倒れないのもよっぽどコンディションが良いんだなぁと思わせます。そこでファールを貰ってプレーを止めるより、プレーを続けたいという気持ちが強いです。これは好調な選手に見られる特徴です。これでラッシュフォードは公式戦5試合連発。ホームで7試合連続ゴールはウェイン・ルーニー以来の記録。好調をキープしています。

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④FAカップ優勝を目指せ!

年明けから始まるFAカップは過密日程の中行われるのでローテーションし、メンバーを落として試合に臨む傾向にあります。その結果パッとしないパフォーマンスで遅かれ早かれ敗退する、というのが個人的なイメージです。FAカップは15-16シーズン、ファン・ハール監督の時に優勝したのが最後となっていますが、どの監督も口では「FAカップも大事な大会」と言いつつ優先度を落としてきたのは間違いないでしょう。もちろん、プレミアやヨーロッパの大会に比べると致し方ないのですが、今シーズンはFAカップ優勝を本気で狙っているのではないか?と思わせるエバートン戦でした。テン・ハーグ監督は、アヤックス時代にリーグ戦とカップ戦の2冠を目指すのが当たり前だったことを引き合いに出し、トロフィー獲得の重要性を語っています。エバートン戦で見せたチームのパフォーマンスは、それが口先だけではない事を物語っています。むしろメンバー的にはボーンマス戦の方を落とした印象もあるほどFAカップに対するアプローチは強固でした。素早いトランジッションとスピードのあるアタック。攻守一体となったチームワークなどどれもハイレベルだったと思います。

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次の対戦相手が決まっていないので楽観はできませんが(レディングとの対戦が決定)、リーグカップと同様にFAカップのタイトルも本気で目指してほしいですね。テン・ハーグ監督の進めるプロセスの正しさを証明するためにも、現有選手たちのプライドと自信のためにも、トロフィーを掲げる事は大きな意味を持ちます。というか、何でも良いのでタイトル獲得して喜びを爆発させるユナイテッドが見たい、というのが本音です(笑)。今シーズンはそれが可能だと思わせてくれる強さが今のユナイテッドにはあると感じます。

👿まとめ

ハイテンションで試合に入り先制し、同点に追いつかれるも全くネガティブな空気にならなかったのは、本格的にチームとして一皮剥けた印象を受けました。VARによる取り消しで2失点目を免れたところはあるのですが、ユナイテッドの攻撃の勢いはまさにファーガソン時代を彷彿とさせるものがありました。ブルーノはややイライラしており、マルシャルも得点することができませんでしたが、それでもボール保持や前線のプレスは高いレベルにあったと思います。途中出場したフレッジ、ガルナチョも先発メンバーの機能性を乱すことなく個性を発揮できており、ベンチメンバーも含めた総合力の高さも印象的でした。

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ラッシュフォード、エリクセン、カゼミーロ、ショー、ヴァランなど素晴らしいパフォーマンスとクオリティを見せてくれた選手に加えて、アントニーやマラシア、復帰間もないダロトもファイトする姿勢はとても評価できると思います。「強いユナイテッドがいよいよ戻ってきた」そんな印象を抱かせるエバートン戦でしたが、前回の記事にも書いたようにこれから迎えるシティ戦、アーセナル戦で真の実力が試されることになります。今は負ける気がしませんが、それも今回のような強気の姿勢で臨めるかに掛かっている気がします。

*前回の記事はこちら

*試合のスタッツはこちら

22-23FA-3 試合結果

次の試合はカラバオ・カップ準々決勝 オールド・トラッフォードでのチャールトン・アスレティック戦。1月11日(水)5:00キックオフ。カモン!ユナイテッド!!

最後まで読んで頂きありがとうございました!

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