こんにちはMasaユナイテッドです。
22-23FAカップ5回戦 ホームでウェスト・ハム・ユナイテッド(以下ハマーズ)と対戦したマンチェスター・ユナイテッド(以下ユナイテッド)。試合は6分にザビッツァーが枠を捉えたシュートを放ちますが、キーパー アレオラに阻まれます。ハマーズも23分、アントニオがデ・ヘアと1対1の状況でシュートを放ちますが、これはデ・ヘアがセーブし事なきを得ます。0-0で折り返し、ユナイテッドは後半頭にマクトミネイを下げてカゼミーロを投入します。しかし、先制したのはハマーズ。54分に一瞬の隙を突きベンラーマが素晴らしいシュートを決めます。ユナイテッドも73分、コーナーキックをカゼミーロが頭で合わせゴールを決めますが、これはVARの結果オフサイドとなり取り消されます。しかし、その5分後、アゲルドのオウンゴールで同点に追いつき、さらに90分、ヴェグホーストのシュートのこぼれ球を拾ったガルナチョがシュートを決めて逆転に成功します。95分には途中出場のフレッジもゴールを決めてダメ押し。ユナイテッドが3-1で見事な逆転勝利を収め、準々決勝進出を決めています。
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今回は、見事なパフォーマンスで劇的な逆転勝利に貢献した5人の戦士にフォーカスして、ハマーズ戦を振り返ります!
以下項目です。
👿ラインナップ

①ヴァウト・ヴェグホースト
ハマーズ戦も本来の9番ポジションで先発出場したヴェグホースト。今回もチームへの貢献という点では抜群の存在感を見せました。前線でのプレスとポストプレーは毎試合素晴らしいですが、ストライカーながら3点目のフレッジへのアシストを含めたキーパス5本を記録。「チームを助ける」ということを最優先にした貢献度の高いパフォーマンスを見せています。特筆すべきはそのパーソナリティ。ジャッジ対して率先して審判に意見を言い、チームメイトの得点には喜びを爆発させる。とてもローン加入の選手とは思えないほどの振る舞いを見せています。
Embed from Getty Imagesプレー面に関してはこれまでわずかに1ゴールと、確かに期待されている「点を取る」ということは基準に達していません。ハマーズ戦も51分のシュートなど、上手くコントロールできていれば得点も可能だったと思いますが、トータル2本のシュートに終わっています。ただ、繰り返しになりますが、チームメイトを助けるプレーはユナイテッドサポーターの多くが評価しているはず。前半、ビルドアップに手間取ったユナイテッドですが、ヴェグホーストに縦パスが入った時は必ずと言って良いほど、ファイナルサードまでボールを運べています。これはポストプレーの精度が高いためですが、現スカッドでこのプレーをできるのは彼だけです。現時点で完全移籍の可能性に言及するには時期尚早ですが、いてほしいタイプであることは間違いないでしょう。
②ダビド・デ・ヘア
優勝を飾ったカラバオ・カップのニューカッスル戦でクラブ記録のクリーンシート181試合を達成。ハマーズ戦の前にサー・アレックスから表彰を受けたデ・ヘア。ハマーズ戦は6本のセーブを見せ、そのうちアントニオのシュートは決定機。後半のソウチェクのヘディングシュートや63分のアントニオのシュートなども際どいコースでしたがデ・ヘアがセーブしピンチを救いました。失点となったベンラーマのシュートはデ・ヘアにはノーチャンスでしたが、失点を1で抑え勝利に貢献しています。
Embed from Getty Imagesカラバオ・カップの決勝でも、チームを救うセービングでタイトル獲得に貢献したデ・ヘアですが、来シーズンへ向けての契約延長交渉も進んでいると報じられています。デ・ヘア本人の優先は残留ということで、減俸も受け入れるとのこと。守護神としては素晴らしい活躍ですが、ビルドアップの面でケチを付けられがち...。ハマーズ戦の前半はチームがビルドアップに苦労しましたが、その中でデ・ヘアからの配球にも難があったのは事実でしょう。テン・ハーグ監督がこのあたりをどう判断するかはわかりませんが、監督の発言からはデ・ヘアへの信頼が相当厚いことが伺えます。来シーズンのキーパー人事は不透明ですが、クラブのレジェンドとなるデ・ヘアはそれ相応の待遇を得るでしょう。今シーズンのデ・ヘアの活躍は素晴らしいものがあります。ハマーズ戦の逆転勝利をもたらしたデ・ヘアは賞賛に値します。
③カゼミーロ
ハマーズ戦の中盤はマクトミネイとザビッツァーの組み合わせで試合に臨みました。久々の先発出場となつたマクトミネイはアピールしたいところでしたが、最終ラインと前線を繋ぐ役割を充分にはこなせませんでした。ハマーズはユナイテッドのビルドアップに対して中央封鎖の陣形で構えます。その中にマクトミネイが入る形になりますが、中央を経由できずにビルドアップが上手くいきません。その状況を変えるために、後半頭からカゼミーロが投入されます。
Embed from Getty Imagesカゼミーロへの指示は明確で、チーム全体のプレーをスピードアップさせること。前半はマグワイア、リンデロフが最後尾でゆっくりボールを持ち過ぎ、ハマーズに対応する時間を与え過ぎました。カゼミーロはビルドアップの中心として、ダイレクトでのパス出しを徹底しています。カゼミーロが入って明らかにプレーのスピード、ボール前進のスピードが上がりましたが、監督の指示とカゼミーロのボールを引き取り前へ送るアンカーとしてのクオリティのお陰です。その結果ハマーズの中央封鎖の陣形は乱れ、ユナイテッドのボール保持は安定します。このことが、逆転勝利の戦術的要因となりますが、その背景にはカゼミーロの圧倒的なアンカーとしてのクオリティがありました。
④アレハンドロ・ガルナチョ
カラバオ・カップ決勝では出番のなかったガルナチョ。FAカップでは先発出場を果たしました。ガルナチョは値千金の逆転ゴールを挙げましたが、後半に掛けて持ち味である仕掛けが冴え渡りました。ドリブル成功数は7/12回と圧倒的スタッツを記録し、ボールタッチも前線の選手では最多の70回を記録。後半のユナイテッドの攻撃の大部分にガルナチョは関与した言っても過言ではないほど存在感を発揮しました。前へ前へというエネルギーは素晴らしく、失敗を恐れずトライする姿勢は18歳らしくもありながらも、しっかり結果を残すあたりが神童たる所以です。ゴールを決めたシーンも、足裏でのトラップからからシュートまで非常にスムーズでとても美しいゴールとなりました。
Embed from Getty Images試合前にテン・ハーグ監督から「先発でもインパクトを残す」ことが次のステップだと伝えられていたガルナチョ。しっかりと課題をクリアしただけでなく、チームを逆転勝利へと導くゴールを決め、MOTMにも選ばれました。トップチームデビューから1年経っていないにも関わらず、留まるところを知らない成長スピード。契約延長も間近と伝えられており、チーム内でますます重要な地位を築くでしょう。憧れのロナウドはチームを去りましたが、ガルナチョはガルナチョらしく己の道を進んでほしいですね。
⑤フレッジ
95分、ダメ押しの3点目となるゴールを決めたフレッジ。ザビッツァーに代わって86分からの出場でしたが、アタッキングサードでのポジショニングの良さを活かして、ヴェグホーストのボール奪取のこぼれ球を拾ってゴール正面からゴールを決めました。今シーズンのフレッジはこれで公式戦トータル6ゴール4アシストを記録。テン・ハーグ監督が少し前目のポジションで起用するようになって、ゴールを奪える中盤の選手へと進化を遂げています。フレッジが入った時間はまだ1-1の状況でした。先発だったザビッツァーも悪くないパフォーマンスでしたが、フレッジは前からのカウンタープレスと運動量で攻守を繋ぐ役割を担い、短い時間でしたがしっかりと役割を果たし勝利に貢献しました。
Embed from Getty Imagesフレッジのヘッドスライディングのゴールセレブレーションとチームメイトの喜び様がすべてを物語っていますが、この逆転勝利はチームに勢いを与える勝利です。まして、18歳の若武者ガルナチョと愛されキャラのフレッジのゴールというのは完璧なシナリオです。フレッジのゴールは毎回ですがニヤニヤしてしまいます。これは自分だけではないはず(笑)。ホームではラッシュフォードに次ぎ2位の得点数を記録しているフレッジ。これからも重要なゴールを期待しましょう。
👿まとめ
カラバオ・カップの優勝の後ということで、どちらに転んでもおかしくないと思っていましたが、前半は悪い方の影響が出たという印象でした。メンバーをローテーションさせたことも要因ですが、カラバオの余韻を無意識に引きずっていたというメンタル面の影響もあったのではないかと思います。後半カゼミーロを入れてビルドアップのスピードアップを図り、これが見事に功を奏しました。しかし、セルフジャッジから不意を突かれて失点。このシーンはカゼミーロ、ダロトがスイッチを切っていますし、マグワイアは寄せが甘く、主審に文句を言うことに意識が行っているように見えます。気持ちはわかりますがこういった勿体ない失点は無くさなければいけませんね。オウンゴールで同点に追いつき、なかなか勝ち越しゴールがきませんでしたが、ゲームは完全にユナイテッドが支配していたので必ず逆転できると思っていました。
*カラバオ・カップ決勝の記事はこちら
Embed from Getty Images今シーズン何度も見せてきた挽回する力と、途中出場の選手が流れを引き寄せ結果を残すという最高の形での逆転勝利。多くの日本のユナイテッドサポーターが早朝からガッツポーズをしたことでしょう。ガルナチョのゴールは最高に興奮しましたし、得点こそありませんでしたが個人的にはヴェグホーストのプレーが非常に良かったと思います。間接的にですが3点すべてに絡む活躍。得てしてトップの選手は攻撃が機能しないと消えがちですが、ヴェグホーストはボール保持でも非保持でもプレーに絡むことができます。毎試合、存在感を発揮できている貴重な選手だと思います。後は点がほしいですが、ローン加入としては文句なしです。
エキサイティングな勝利で準々決勝進出。次は難敵フラムとの対戦ですが、FAカップのタイトルも獲得目指して突き進みましょう!
*スタッツはこちら

次の試合はプレミアリーグ第25節 アンフィールドでのリバプール戦。3月6日(月)1:30キックオフ。カモン!ユナイテッド!!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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