こんにちはMasaユナイテッドです。
22-23FAカップ4回戦 ホームでチャンピオンシップ所属のレディングと対戦したユナイテッド。試合はホームのユナイテッドが圧倒。36分にはラッシュフォードのヘディングシュートで先制します。しかし、これはVAR判定の結果ヴェフホルストの位置がオフサイドと判定、取り消されます。0-0でハーフタイムを迎えますが、先制したのはユナイテッド。54分にアントニーのスルーパスに反応したカゼミーロがチップシュートを決め先制に成功。さらにその4分後にもフレッジの落としから再びカゼミーロが決めて2点目。66分にはブルーノのクロスをフレッジがヒールで合わせて3点目を奪います。65分にアンディ・キャロルが2枚目のイエローで退場となったレディングですが、72分にコーナーキックからアマドゥ・ムベンゲがヘディングで決めて1点返します。試合はそのまま終了。3-1でユナイテッドが勝利し、5回戦進出を決めています。
*試合のハイライトはこちら
今回は、活躍した3人のブラジル人プレーヤーにフォーカスして、レディング戦を振り返ります!
以下項目です。
👿ラインナップ

①アントニー
ミッドウィークのカラバオ・カップ ノッティンガム・フォレスト戦で素晴らしいパフォーマンスを見せたアントニー。ゴール近くで味方との連携から多くのチャンスに絡みましたが、レディング戦でも好調を維持。レディングが5バックだったこともあり、フォレスト戦よりはワイドに張っている時間が長かったですが、チームが押し込んだ時にはハーフスペースでボールを受け攻撃にアクセントをもたらしました。アントニーはカゼミーロの先制点をアシスト。キーパス4本、シュートは8本放ち、最も積極的にゴールを目指したのがアントニーでした。ただ21分と87分のゴール前でのシュートを外しており、ここは決めたかったところですし、本人も終盤、自身のプレーにイライラする場面も見られました。
Embed from Getty Imagesワールドカップ以降、調子が上がらず批判も浴びてきましたが、ここにきてようやくコンディションが上がってきた印象を受けます。まだプレー効率は悪く、レディング戦でも1アシストだけというのはプレーの内容からすると物足りません。また、1対1での仕掛けもアントニーに期待しているファンが多いですが、左足オンリーのボールコントロールは相手にとって読みやすく、また突破できてもスピードにやや欠けるので完全に剥がせないシーンもあります。テクニックはあるのですが、繰り出せる時間はまだまだ少ない印象ですね。また、フォレスト戦でもレディング戦でも一定の時間トップ下で起用されています。テンハーグ監督は中央でのプレーの可能性を探っているように感じますが、まだ効果的なプレーが見られているとは思いません。しかしブルーノを右に出すオプションが機能していることもあり、アントニーにトップ下が務まれば相手を混乱させるポジションチェンジが有効になるはずです。
*フォレスト戦の記事はこちら
②カゼミーロ
レディング戦、2ゴールを挙げ文句なしのMOTMに輝いたカゼミーロ。いつも通り、非常に安定したパフォーマンスを披露しましたが、押し込む時間が長かったこともあり、攻撃面での貢献が光りました。先制点となった場面では、3列目からボックス内へ走り込みチップシュートを決めましたが、ランニングのタイミングと冷静なフィニッシュは素晴らしかったですね。2点目はフレッジの落としをダイレクトで合わせたミドルでしたが、レディングディフェンダーにディフレクトしてのゴールとなりました。2得点の他にキーパスも3本記録しており、崩しの場面でも大きな貢献を果たしていたのがレディング戦のカゼミーロです。試合後のインタビューでも語っているように、カゼミーロのチームでの役割りは守備的なバランスを取り、良いパスを送ることです。得点することは含まれていませんが、ポジショニングの良さや、視野の広さ、そして基本テクニックの高さからしても得点に絡む能力を充分持っています。また、カゼミーロが積極的にゴールを狙うシーンが見られる試合は、チームとしてゲームを支配できている証拠ともなります。
Embed from Getty Imagesレディング戦は得点を取ることでチームに貢献したカゼミーロですが、カゼミーロの加入により、チームの一体感が増している印象も受けます。レアル・マドリーで数々の栄冠を手にしてきた実績はもちろんのこと、常に集中し、初挑戦のプレミアで毎試合のように安定したパフォーマンスを見せるというのは並大抵のことではありません。模範とするべきリーダーの1人であるのと同時に、その人柄でもチームメイトから愛される存在です。試合の途中でも笑顔を見せることの多いカゼミーロですが、プレーを楽しんでいることが伝わってきます。レディング戦の得点時のセレブレーションでチームメイトがどれだけカゼミーロの得点を喜んだか見るだけでも、彼がどれだけ愛されているかわかるでしょう。先制点の時カゼミーロは、アシストのパスを出したアントニーを祝福しました。そういった行動もファンに愛される所以ですね。
③フレッジ
57分に怪我のエリクセンに代わってピッチに立ったフレッジ。ピッチに入るとすぐにカゼミーロの2点目をアシスト。さらに66分には1人少なくなったレディングに追い討ちをかけるチーム3点目を決め、1ゴール1アシストの活躍を見せました。33分間の出場ながら41回のボールタッチ、パス成功率92%、そしてアシスト1を含むキーパス2本と存在感を見せています。そんなフレッジは先日のアーセナル戦での途中出場で、ブラジル出身選手としてマンチェスター・ユナイテッド最多出場記録を更新し、歴史に名を刻みました。182試合目の出場を果たし、アンデルソンを抜いてクラブ記録を樹立しています。
Embed from Getty Imagesフレッジもカゼミーロ同様にチームメイトから愛される存在。特にブルーノから可愛がられている(フレッジの方が年上ですがw)のは有名で、ブルーノのクロスに合わせた得点、しかもヒールで流し込むというオシャレシュートにブルーノも相当喜んでいましたね。今シーズン、エリクセンの加入により、出場機会はかなり限定的になっているフレッジですが、そのキャラクター的にも欠かせない存在。テン・ハーグ監督もフレッジのチーム内における重要性は認めているだけに、エリクセン離脱の穴を埋める働きに期待ですね。
④ユナイテッドとブラジル人選手
これまでユナイテッドには何名かのブラジル人選手が在籍してきました。クレベルソン、ロドリゴ・ポセボン、アンデルソン、ラファエルとファビオのダ・シウバ兄弟、アンドレアス・ぺレイラ、アレックス・テレス...2000年以降だとこの8人でしょうか。この中で一時期レギュラーに定着したのはラファエルぐらい。他の7人はユナイテッドで存分にそのポテンシャルを発揮したとは言い難いですね。ユナイテッドとブラジル人というのはこれまで相性が良かったとは言えません。サッカー大国ブラジルの選手たちは高いスキルを有し、様々な国、様々なクラブで活躍していましたが、ユナイテッドでは不思議と上手くフィットできませんでした。その理由は様々で選手により違いますが、イングランドの文化、プレミアへの適応に手間取った選手が多い印象です。元を正せばユナイテッドのスカウティングに問題があったということだと思いますが、ファギーが見込んだアンデルソンなどは怪我とプロ意識の欠如(ファーストフードをやめられなかった)などでごく短い期間しか活躍できませんでした。
Embed from Getty Images今シーズン監督に就任したテン・ハーグ監督は、そのユナイテッドで2人のブラジル人選手を獲得しました。もともと在籍していたフレッジとテレスと合わせて4人のブラジル人選手が在籍することに。テレスはセビージャにレンタルされましたが、一度に4人というのは恐らくユナイテッド史上最多です。そして加入一年目のブラジリアンがレギュラーで2人ともプレーするというのも初めてのことでしょう。カゼミーロとアントニーがチームにこれだけ素早くフィットしたという事実は驚くべきことです。もちろんまだ完璧にイングランドに適合しているわけではありませんが、2人がチームに与える影響は決して小さくないと思います。思い起こせば昨シーズン、英語圏の選手とポルトガル語圏の選手の間に溝があるという報道もあったユナイテッド。今シーズンチーム一丸となって戦う姿は1年前には想像できませんでした。そしてその中でブラジル人選手たちは、その持ち前の明るさとフットボールに真剣に向き合う姿勢で大きな影響力を発揮しています。
👿まとめ
ブラジル人選手たちの活躍で見事な勝利を飾ったレディング戦。前半ラッシュフォードの得点が取り消され、圧倒しながらなかなか得点に至らない展開でしたが、カゼミーロの得点でチームに勢いが出ました。孤軍奮闘が光ったアントニー、途中出場から結果を出したフレッジと3人のブラジリアンが活躍。3つのゴールと3つのアシストの内、5つがブラジル人選手によるものというのはイングランドのクラブでは珍しいのではないでしょうか。素晴らしい勝利でしたが、1つだけ残念なことがありました。エリクセンがキャロルのタックルを受け足首を負傷。しばらく戦線を離脱する可能性があります。替えの効かない選手でもありますが、ここは代役となるであろうフレッジに期待しましょう。カゼミーロとのセレソンコンビならやってくれるはずです!
Embed from Getty ImagesEFLカップでは決勝進出目前、FAカップも順調に勝ち進みタイトル奪還への期待が膨らんでいます。今のユナイテッドは誰が出場しても、チームの為にプレーしようとする意志が見えます。バラバラだった昨シーズンからは考えられないぐらいチームとしてのまとまりが見られます。まだまだ先の長いシーズンで浮き沈みが予想されますが、このチームワークだけはキープしてほしいですね。
この試合の結果、ユナイテッドはFAカップ5回戦に進出。ホームでウェスト・ハムとの対戦が決まっています。
*スタッツはこちら

次の試合はカラバオ・カップ準決勝2ndレグ オールド・トラッフォードでのノッティンガム・フォレスト戦。2月2日(木)5:00キックオフ。カモン!ユナイテッド!!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
コメント