【22-23PL第11節】ニューカッスル戦ゴールレスの真の要因とは!?ポーソンかフレッジか!【マンチェスター・ユナイテッド】

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こんにちはMasaユナイテッドです。

22-23プレミアリーグ第11節 ホームでニューカッスル・ユナイテッド(以下ニューカッスルと表記)と対戦したマンチェスター・ユナイテッド(以下ユナイテッドと表記)。試合は前半、ニューカッスルが高いインテンシティでペースを掴みます。24分にトリッピアーのフリーキックからジョエリントンが2度バーと左ポスト直撃のヘディングを放ちます。ユナイテッドは前半チャンスらしいチャンスを作れないまま後半へ。後半ギアを上げたユナイテッドでしたが、48分にはニューカッスルのフリーキックのリスタートで、ロナウドがボールを奪いゴールへ流し込みますが認められず。54分、59分にはロナウド、サンチョがボックス内で倒されますが、これも主審を務めるクレイグ・ポーソンはファールを認めませんでした。72分にロナウドに代えてラッシュフォードを投入し勝ち点3を目指しますが、95分のラッシュフォードのヘディングシュートは枠を捉えず。ゴールレスドローで勝ち点1の獲得に留まっています

*試合のハイライトはこちら

今回は、この試合からゴールレスに終わった真の要因を考察します!ゴール期待値xG1.42、15本シュートを放ち、決定機を2度作ったユナイテッドですが、不可解な判定もありゴールを割る事ができませんでした。ゴールレスはなぜ起こったのか?独自の視点で考えます!

👿ラインナップ

22-23PL-11 マンチェスターU vs ニューカッスルU ラインナップ

①主審クレイグ・ポーソン

ニューカッスル戦、ゴールレスの真の要因は主審を務めたクレイグ・ポーソンの度重なるユナイテッドに不利な判定です。

ポーソンの不可解なジャッジは複数回ありましたが、中でも話題となったのは3つ。54分のロナウドがトリッピアーにボックス内で倒されたシーンと、59分のサンチョがロングスタッフに倒されたシーン。そして、48分のニューカッスルのリスタート時のロナウドのゴールが認められなかったシーンです。サンチョの件に関しては、明らかに足が掛かっておりポーソン主審も目の前で見ていましたが、なぜかファールの判定を下しませんでした。さらに、ロナウドのシーンも審判によってはPKのジャッジをする場面。この2つはユナイテッドのPKだった可能性が高いです。しかし、PK判定に関しては、前半12分のヴァランがウィルソンを倒したシーンも笛を吹かなかったので、ボックス内ファールにはシビアな判断基準を持っていたとして一応の説明がつくでしょう。(それでもサンチョのは明らかファールだと思いますが...)

しかし、最も解せなかったのはロナウドのゴールが認められなかったシーン。明らかに、ポーソン主審はリスタートの笛を吹いています。その後シェアが軽くボールを触りポープに渡しています。笛が鳴った後なのでインプレーと解釈したロナウドはボールをポープから奪ってゴールへ流し込みました。このプレーを無効としたポーソン主審に対してユナイテッドは選手全員で猛抗議しますが、これに対してポーソン主審はロナウドにイエローカードを出しました。

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これが無効であるなら、あの笛は何だったのか...?シェアが触ったのを見ていなかったとしてもVARでチェックすべき状況でした。試合後テンハグ監督は審判団と話しをしたそうですが、「その件に関して何も言うことはない。誰もがそれを見ていたのだから」とコメントしています。そもそもPKの件以外にもファールの取り方に公平さを欠いているところがあり、ポーソン主審への不信感が前半からありました。さらにもっと言えば、ポーソン主審は昨シーズンの第34節のアーセナル戦でもボックス内でのソアレスの明らかなハンドを見逃すなど、全く不可解なジャッジを下しており、ユナイテッドに対して公平さを欠く判定をおこなった過去もあります。

*昨シーズンのアーセナル戦の記事はこちら

このようにニューカッスル戦のゴールレスの真の要因は、アンチ・ユナイテッドであるポーソン主審の質の低いジャッジメントにより、ユナイテッドのゴールが取り消されたためです。

②逃した決定機

と、言いたいところですが、それをいくら言ってもチームの成長につながらないので、他の要因を探りたいと思います(笑)。不可解なジャッジによって、勝ち点を落とすことは恐らくシーズンの中で1度や2度出てきます。プレミアの審判の質の問題なので、ここであまり議論しても仕方ないところがあります。

他の要因としては2度の決定機を外していることが挙げられます。87分と94分にそれぞれフレッジとラッシュフォードが決定機を迎えましたが、どちらも枠を捉えることができませんでした。コンディション不良から先発を見送られたラッシュフォードは、均衡を破るため72分にロナウドに代わってピッチに送り出されました。ウィングではなくトップとしての出場でしたが、95分の決定的なヘディングシュートを決めることができませんでした。ラッシュフォードはオモニア戦でも3つのビッグチャンスを外しています。ニューカッスル戦はドローに終わっただけに悔やまれるミスとなりました。

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そしてフレッジ。エリクセンの体調不良により、オモニア戦に続いての先発となりましたが、ラッシュフォード同様、オモニア戦に続いて決定機を外しています。もはやユナイテッドサポーターの間では、フレッジが良いところでボールを受けても、シュートが枠に飛ばないことはわかっているのでガッカリはしないのですが(笑)、攻め込んだ時のポジショニングは抜群なだけに、なんとかシュート精度を高めてほしいと願うばかりです。ボールスキルに難があり、トラップも思うところに置けてませんし、そのためにシュートもパスもズレがちです。左足しか使えないこともマイナスに働くことが多く、エリクセンとの比較で劣勢に立たされています。しかし、エリクセンとはそもそも求められている役割が違いますし、カウンタープレスの際は威力を発揮できているので、全てがダメなわけではありません。記事タイトルに「フレッジ」の名前を挙げましたが、スコアレスの原因をフレッジ1人に押し付けるつもりは毛頭ありません(フレッジファンの方、出しに使ってごめんなさい)。

*オモニア戦の記事はこちら

確かに、この2つの決定機を決めていれば勝てましたが、ユナイテッドに限らず決定機を全て決められるかといえばそうではないでしょう。今シーズンのユナイテッドの総得点は13でゴール期待値xGは12です。シティ(+11)やアーセナル(+5.5)、リバプール(+4.3)スパーズ(+6)などに比べると、期待値に対する実得点数は+1だけですが、期待値相応の得点を記録しています。もちろんユナイテッドの決定力が高いとはお世辞にも言えません。ニューカッスル戦では15本シュートを打って2本しか枠内に飛んでいませんし、フィニッシュ精度の悪さは間違いないのですが、ゴールレスの真の要因は、もう少し掘り下げる必要がありそうです。

③チャンスにならなかったチャンス

それは、「決定機を決めていれば...」という試合が多すぎるからです。一向に改善しないこの現象には、もう少し深い何かがありそうです。決定力を改善しようとすれば、個々のクオリティや冷静さを上げるか、もしくは得点力の高いファン・ニステルローイのような絶対的なストライカーを最前線に置くしかありません。となると、現状取り組めることは個々のクオリティを上げることですが、これは意外に難しいのではないでしょうか?すでに完成されたフットボーラーである彼らが、今更飛躍的にシュート精度が上がる可能性はそう大きくない気がします。

攻撃面に関してニューカッスル戦で気になったのは、「チャンスにならなかったチャンス」が多かったことです。これは、複数の方も指摘していましたが、他にもっと良い選択肢があるにもかかわらず、ロナウドを狙ったラストパスが何度もあったということ。ブルーノが、サンチョが、そしてアントニーが他の選手の方が状況が良いにも関わらず、ロナウドへのパスを選択するシーンがありました。47分のヴァランのアントニーへのパスから始まるシーンは典型的で、アントニーはゴール前でフリーのブルーノではなく、ファーに流れるロナウドへのアウトサイドのクロスを選択し、チャンスをふいにしました。ロナウドの実績、ストライカーとしての素質から信頼してパスを出したくなる気持ちはわかります。しかし、ベストな選択をできないというのは何もロナウドの時に限った話ではありません。

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ニューカッスル戦でも、多くの「チャンスにならなかったチャンス」がありましたし、これまでの試合でも判断ミスから、チャンスにならずに終わってしまうシークエンスは山のようにありました。これは上位チームとの決定的な差ではないかと思います。シティやアーセナルなどのしっかり得点を奪えているチームは、フィニッシュの局面でラストパスを出す場所を間違うことが少ないように思います。ゴール前での判断が正確なため、フィニッシュ自体も良い形で出来るので決定力も上がります。この「チャンスにならなかったチャンス」はスタッツにも表れず、ハイライトにも出てこないので見過ごされがちですが、ユナイテッドの特にゴール前での判断ミスは大きな課題であり、今回のニューカッスル戦のゴールレスの真の要因ではないでしょうか?

④解決策は?

では、どうすればこの「チャンスにならなかったチャンス」を「チャンス」に変えることができるでしょうか?方法は2つあります。

まず1つは、決定力のところでも書いたように、個々の判断力を上げることです。ある意味これができれば理想的ですが、認知・判断のトレーニングを行っても個人差がありますし、なかなか改善しない選手は置いてきぼりを喰うことになります。改善した選手と改善しない選手でムラができてしまいます。さらに、なかなかすぐには結果が出にくいトレーニングなのでこれだけでは弱いという側面も...。なので、個の判断力を土台にするなら、補強で判断力に優れた選手を取ってくるのも選択肢の1つになります。

もう1つの方法は、攻撃戦術の落とし込みです。「戦術」と書くと固いイメージになりがちですが、要するにチームとしての得点パターンを作ること、崩しの形を作ることです。「必殺技」と言っても良いかもしれませんが、シティで言えば「ハーフスペース侵入からの横パス」やリバプールは「両サイドバックからのクロス」などのように、「この形に持っていけば得点できる!」という方法を見つけるということです。ユナイテッドはスールシャール監督時代は、ロングカウンターを武器としていましたが、ラングニック監督になり「縦に素早く攻める」というやや漠然としたスタイルを経験してきました。しかし、テン・ハーグ監督になってからはまだ「これ」といった形を見せるまでに至っていません。ただ、得点シーンはネガトラからのショートカウンター気味のものが多くなっており、監督のコメントでも「前へ素早く」というワードが出ているので、狙いとしてはスピードを活かしてスペースを突きたいというものがありそうです。

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ただ、これは攻撃の形に過ぎず、最終的に「どこにスペースを作り、どんなボールを届けるか」まで落とし込む必要があります。“ショートカウンター”でも、“チェンネル侵入からのマイナスのクロス”でもなんでも良いのですが、誰が試合に出てもその形はブレず、得点の確率の高い形まで持っていく必要があります。それこそ、短時間で出来るものではないのですが、できるだけ早く崩しの形を見つけるべきでしょう。この形ができれば、フィニッシュの場面で判断ミスや、迷うことが少なくなるはずです。

👿まとめ

試合後のインタビューでテン・ハーグ監督は、クリーンシートで終われたこと、ニューカッスルのインテンシティに対抗できたこと、後半のポゼッションとプレッシング、メンタリティなどを良かった点とし、パフォーマンスには満足だとしました。前半は、ニューカッスルのフィジカルにやや押され気味で思うようにポゼッションできず、逆にセットプレーから2度バーとポストを叩くシーンを作られました。怪我人や離脱者が多く、ベンチにはアカデミー組が並ぶなど苦しいメンバー構成で、後半はラッシュフォードを入れるしか打つ手がありませんでした。また、要となるエリクセンの不在も影響しなかったとは言えません。そういったところも無得点に終わった要因とも言えますが、個人的にはオモニア戦の34本シュートを打って1得点という試合の後だったこともあり、攻撃面の機能不全にやや危機感を覚えたニューカッスル戦でした。

加えてポーソン主審の解せない判定の連続...。試合後は、全てポーソンのせいにして忘れようとも考えましたが(笑)、枠内シュートわずかに2本、2度の決定機を決められない、ロナウドのシュートがたったの1本など攻撃面で気になる事があったので少し深堀ってみました。そのなかで、フィニッシュに至る流れの中での判断ミスの多さに気付いたのですが、これまで個の能力を重視し、組織的な崩しの形を構築してこなかったユナイテッドのマイナス要素が出た試合だったとも思います。ただ、テン・ハーグ監督の青写真では、今シーズンのストライカーはマルシャルだったと思います。度重なる負傷で試合に出られていないマルシャル、そしてトップとしては課題の方が多いラッシュフォード、コンディションがなかなか上がらないロナウド、という9番では得点力に迫力がないのも仕方のないところもありますし、攻撃戦術の構築が遅れている要因の1つかもしれません。

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そのこともあってか、冬の移籍市場でPSVのレフトウィンガー、コーディ・ガクポやミランのレフトウィング、ラファエル・レオンの獲得に動くのではないかとも報道されています。2人ともストライカーではなくウィンガーなのが興味深いところですが、もし報道が本当ならテン・ハーグ監督は現状の攻撃陣に満足していないということ。補強も1つの解決策ですが、現メンバーで得点できる形を作る事もしっかりトライし続けて欲しいですね。

この試合の結果ユナイテッドは5位。4位チェルシーとは勝ち点3差となっています。

22-23PL-11 マンチェスターU vs ニューカッスルU スタッツ
22-23PL-11 試合結果

次節はオールド・トラッフォードでのトッテナム・ホットスパー戦。10月20日(木)4:15キックオフ。カモン!ユナイテッド!!

最後まで読んで頂きありがとうございました!

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