【22-23PL第12節】パーフェクトゲーム!トッテナム戦 完璧だった戦術フェーズを分析!【マンチェスター・ユナイテッド】

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こんにちはMasaユナイテッドです。

22-23プレミリーグ第12節 ホームでトッテナム・ホットスパーと対戦したユナイテッド。試合は前半から怒涛の攻撃を見せたユナイテッドがゲームを支配します。20分にはフレッジの素晴らしいスルーパスからラッシュフォードが決定的なシュートを放ちますが、ロリスがファインセーブ。ユナイテッドは前半19本のシュートを放ちますが決められません。しかし後半に入り47分、フレッジがボックス手前でシュート。これがベン・デイビスにディフレクトしてネットを揺らし、ついに先制に成功します。さらに69分にはブルーノがカーブシュートを沈めて2点目をゲット。80分代に入り、次々選手交代を試みたスパーズですが時すでに遅し。ホームでユナイテッドが2-0でスパーズを下し、勝ち点3を獲得しています。

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今回は、この試合の戦術分析を。まさにパーフェクトゲームとなったスパーズ戦。多くの戦術フェーズで完璧と言って良いパフォーマンスが見られました。テン・ハーグの用意した戦術とは?試合のキーマンとなったのは誰か?完璧な試合となった要因は?などを考察します!

以下項目です。

👿ラインナップ

22-23PL-12 ユネイテッドvsトッテナム ラインナップ

①プレス&カウンタープレス

ユナイテッドのプレスはエバートン戦から少し変化しています。前線からのプレスが曖昧で、中盤も連動できず、そのためにバックラインも下がるしかないというのがそれまでのプレスでした。そのプレスがスパーズ戦でどのように変わったのか見てみます。3-5-2を基本システムとしたスパーズは、自陣からのビルドアップ時に4バック化します。左センターバックのベン・デイビスが左サイドバックになりドハーティが右のサイドバックに落ちます。これに対してユナイテッドは2センターバックにラッシュフォードが対応し、サンチョはロメロとドハーティの間に立ち、どちらにもプレスが掛けられるように構えます。ショーはドハーティを見る位置を取り、ブルーノは基本的にアンカー役のビスマを担当。フレッジがベンタンクールのハーフスペースを閉じます。右サイドは、アントニーがホイビュルクのレーンを閉じるポジショニングをし、ベン・デイビスにも対応。ペリシッチにはしっかりダロトが付き、マルティネスとヴァランはスパーズの強力な2トップを担当します。マルティネスは、落ちるケインにもしっかり付いて行き、絶対に自由にボールを持たせない意志を見せつけました。

ユナイテッドのプレス構造

このように、基本的な自身の対応選手を決めておくのは珍しいことではないのですが、各選手はポジションを変えて動くので、それに対応するためには1人が2人を見なければならない場面や、マーカーを入替える必要がある場面も当然あります。しかし、スパーズ戦のユナイテッドは非常にオーガナイズされており、スライドしてのプレスも遅れることはほとんどありませんでした。そして、その裏にはカゼミーロの存在があります。上記した、対スパーズのプレス担当にカゼミーロの名前がありません。ユナイテッドは中央でカゼミーロをフリーマンにすることで網を張るというプレッシングを採用。前線のプレスが回避された場合、カゼミーロが立ちふさがるという場面が非常に多く見られました。この形は、スパーズが3バックでビルドアップした場合にも使われており、スパーズの3センター(ビスマ、ホイビュルク、ベンタンクール)を自由にさせないことを徹底しました。カゼミーロは安定のボールリカバリー10回を記録し、もちろんトップの数字となっています。

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しかし、ユナイテッドが変化しているプレスは相手のビルドアップに対するプレスだけではありません。最も変化しているのはカウンタープレスです。エバートン戦以降、格段に改善されたネガトラの反応。大きな影響をもたらしているのはカゼミーロのスタメン起用ですが、他の選手も「5秒ルール」がしっかり実行できています。ボールを奪われたら5秒以内に奪い返すというテン・ハーグ監督の哲学がしっかり反映されてきているということ。このカウンタープレスに関しては、フレッジも重要な役割を果たしています。ニューカッスル戦はボールプレーが酷すぎて批判を浴びましたが(笑)、スパーズ戦は前半から積極的に攻撃に関与。7分にはあわやというミドルを放ち、47分には先制点を挙げました。シュートは最多の6本を記録しています。カウンタープレスの場面で高い位置を取るフレッジは、ショートカウンターの起点ともなっており、良さが存分に出たというのがスパーズ戦でした。

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*ニューカッスル戦の記事はこちら

プレス戦術でキーとなったセレソンコンビですが、個々のプレス強度の高さも際立っていたことが、ゲームを支配できた大きな要因です。

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