こんにちはMasaユナイテッドです。
22-23プレミアリーグ第16節 アウェイ、クレイブン・コテージでフラムと対戦したユナイテッド。試合は14分にエリクセンのゴールでユナイテッドが先制します。その後もフラムのディフェンスライン裏を狙った攻撃が機能し、マルシャル 、ラッシュフォード、エリクセンに決定機が訪れます。しかし、これを決めることができず最小得点で前半を終了します。後半、55分にエランガに代わってマクトミネイを投入したユナイテッドですが、フラムの鋭いカウンタープレスからボール保持ができなくなり、クロスやセットプレーから押し込まれます。61分には途中出場のダン・ジェームズにゴールを奪われ同点に追いつかれる苦しい展開に。なんとしても勝ち点3がほしいユナイテッドは72分にマルシャルを下げガルナチョを投入。そのガルナチョがアディショナルタイムの92分にゴールを決めユナイテッドが勝ち越し!試合はそのまま終了。ユナイテッドが敵地で2-1で勝利し勝ち点3を獲得しています。
*試合のハイライトはこちらです。
今回はこの試合を5つのトピックスで振り返ります!
以下項目です。
👿ラインナップ

①エリクセンのファーストゴール
前半14分、カゼミーロのボール奪取からエリクセン→マルシャル→ブルーノと繋いで、最後はブルーノからのロークロスに走り込んだエリクセンがゴールを決めました。これがユナイテッドでの初ゴールとなったエリクセン。ハーフウェイライン付近から前線へスプリントしてのゴールは、ある意味エリクセンぽくないですが(笑)、チームにとってもミッドフィールダーの得点は貴重です。今シーズン、カゼミーロもフレッジもマクトミネイもゴールを決めていましたがエリクセンだけまだでした。ビルドアップやボール保持での貢献が目立つエリクセンですが、これまで3つのビッグチャンスをミスしています。そして、そのうちの1つはフラム戦の前半終了間際の、フリーでのシュートを外した場面です。あれは決めなければならないシーンでした。得点はあのシーンのお陰でプラスマイナス0です(嘘です)。
Embed from Getty Imagesフラム戦のエリクセンは、1ゴール1アシストを記録。いつものようにビルドアップはもちろん、プレスの場面でも重要な役割を果たしました。ジョアン・パリ―ニャにマンマークで対応し、中央を遮断することに貢献。やや守備に波のあるエリクセンですが、フラム戦は非常に集中した対応をしていました。カゼミーロとも阿吽の呼吸で、4-2-3-1と4-3-3の使い分けも実にスムーズです。カウンタープレスの意識も高かったですし、ゴールとアシストを挙げただけでなく守備面での貢献も評価できるフラム戦でした。
②ブルーノのマルチな性能
フラム戦、ユナイテッドのポゼッションは47%でした。相手がフラムという事を考えるとやや低い数字だったと思います。前半も後半もほぼ同じポゼッション率でしたが、印象としては後半はフラムにボールを持たれる時間が長かったように感じます。フラム戦のユナイテッドは、ポゼッションで押し込むことよりも、ディフェンスラインの裏をシンプルに取るカウンター気味の戦術を採用しました。フラムの非常にコンパクトな3ラインが原因でそうなったところもありますが、前半5つのビッグチャンスを作るなど、この戦い方は正解だったと思います。
Embed from Getty Imagesこの試合で重要な役割を果たしたのはブルーノです。前半はトップ下をベースに、右のIHとなる事が多かったブルーノ。ユナイテッドの前線のプレスは、右ウィングのエランガがCBのリームに対応する形を取った為、浮きがちな左SBのロビンソンにもブルーノが対応することになりました。マラシアはウィリアンで手いっぱいだったこともあり、ブルーノが右サイドのカバーを広範囲にこなしています。また、後半に入ると、右サイドへポジションを移しますが、後半の定番となりつつある前線のポジションチェンジはブルーノのマルチな性能を引き出す有効なオプションです。サイドに出たブルーノは良質のクロスを供給できます。ただ、失点シーンはこのブルーノのいた右サイドからとなってしまいました。この事をネガティブに捉える向きもありますが、攻撃面の戦術的重要性でブルーノは群を抜いていると思います。アヤックスで言うと、ドゥシャン・タディッチのような存在。テン・ハーグ監督はそのように位置付けていると思います。
③マクトミネイとマラシアの起用法
後半に入り、55分にエランガに代わってピッチに立ったマクトミネイ。フラム戦もカラバオカップのヴィラ戦同様に前線へ(トップ下)に入り、ポストプレーと高い位置でのカウンタープレスというタスクを担いました。60分には素晴らしいスルーパスをエリクセンに出し(オフサイドでしたが)、83分にはゴール前でヘディングシュートを放っています。ボランチでのプレーよりイキイキしているように見え、個人的には見ていて面白いのですが、実際はテン・ハーグ監督の苦肉の策なのでしょう。マクトミネイのフォワード起用はストライカー不在の影響であり、意味合い的にはソシエダ戦のマグワイアのトップ起用と同じです。やはり、本来なら得点をより期待できる選手が務めるべきでしょう。
*カラバオ・カップの記事はこちら
Embed from Getty Imagesフラム戦はマクトミネイの投入と共にフラムに押し込まれることになりました。上の項にも書いたようにこの際のポジションチェンジからフラムが左サイド(ユナイテッドの右)で押し込む展開になり、61分の失点へと繋がるので失策と見る人もいます。しかし、根本的には右サイドバックに不慣れなマラシアを起用したことに起因しています。フラムは後半、恐らくそこを狙ったと思いますし、初めてユニットを組むのでマラシア、ブルーノ、マクトミネイのネットワークも構築出来ていませんでした。マラシアは百戦錬磨のウィリアンとマッチアップし対応が後手になるシーンが散見されましたが、ダロトとワン=ビサカの不在の為の緊急出動は、マラシアにとっては厳しいレッスンとなってしまいましたね。
④ペレイラとジェームズの逆襲
フラムが予想外に良いサッカーをしたことに驚いた方も多いでしょう。私も、正直ここまで組織的でコンパクトで、インテンシティの高いサッカーをするとは思ってませんでした(勉強不足、、、反省)。もしミトロヴィッチがいたら、ユナイテッドが負けた可能性も大いにあったでしょう。改めてプレミアは簡単な試合などないと言う事を思い知らされました。そのフラムで最も印象に残った選手はボランチのジョアン・パリ―ニャ。今シーズン、スポルティングからやってきた大型ボランチは、読み、機動力、運動量、強さを備えた素晴らしい選手です。ユナイテッド移籍も一瞬報じられましたがフラムに加入し、デビューシーズンながらチームの主力に定着しています。
Embed from Getty Imagesそしてユナイテッドを手こずらせさせたのが、ペレイラとダン・ジェームズという昨シーズンまでユナイテッドに所属した2人のアタッカーでした。ペレイラはユナイテッド時代もプレスの上手い選手でしたが、マルコ・シウバ監督の下、さらに巧みになった印象を受けます。今シーズン2ゴール4アシストを記録し、不動のトップ下に君臨しています。そして、同点弾を決めたジェームズ。59分に右ウィングでピッチに入るやいなや、61分にゴールを決めました。相変わらずの韋駄天でマルティネスをぶち抜くシーンもあり、シュートも合計3本放つなど存在感を見せました。ユナイテッドでは存分に輝くことができなかった2人ですが、ユナイテッドを慌てさせたのがこの2人というのも感慨深いフラム戦でした。
Embed from Getty Images⑤ガルナチョがチームを救う
最後はガルナチョについて。72分にビッチに入り、1-1の同点で膠着状態のチームを救う勝ち越しゴールを93分に決めたガルナチョ。エリクセンとのワンツーに抜け出しボックス内へ侵入。巧みなコース取りから力みのない左足のシュートを流し込みました。ヨーロッパリーグ最終節のソシエダ戦でゴールを決め、カラバオカップのヴィラ戦で2アシストを記録。フラム戦もMOTMに輝くなど着実に結果を残しています。ガルナチョはアカデミー時代から試合に出れば必ずゴールなり、アシストなりの結果を残すと言っても過言ではないほどプレー効率の高い選手です。トップチームでもその才能を発揮し始めており、短い出場時間でも輝きを見せています。パスやドリブル、スプリントの判断、確実にボールを貰えるポジショニングに優れ、それを試合を重ねるごとに改善できていることは衝撃的ですらあります。
Embed from Getty Imagesフラム戦のゴールで喜びを爆発させたガルナチョ。これまではゴールを決めてもどちらかというと冷静で、ロナウドのゴールパフォーマンスを拝借して披露するスタイルでしたが、ユニフォームを脱ぎ「Vamos!!」を連呼する姿は他の誰でもない、紛れもないガルナチョでした。誰かが描いたイメージじゃなく、誰かが描いたステージじゃなく自身の道を歩み始めた象徴のようなシーン。ガルナチョのゴールと共に試合は終了し、チームメイトから祝福を受けました。兄貴分であるマルティネスに抱きしめられ、ブルーノにはケツを蹴られ、トレーニングでガルナチョの防寒帽を蹴り飛ばしたパワハラトミネイ先輩には何度もバンバンされました(笑)。しかし、最も印象的だったのはテン・ハーグ監督(52)のはしゃぎっぷり(笑)。ドローでもおかしくない試合を18歳の若者が救いました。
👿まとめ
ワールドカップによる中断前の試合になんとか勝利し、良い形でブレークへ入れることになりました。フラムの組織的なプレーにかなり苦しめられましたが、やはり前半の何度かあった決定機を決めていればもっと楽に戦えた試合でもありました(ラッシュフォード、マルシャル 、エリクセンはそれぞれ決めるチャンスがありました)。後半フラムに押し込まれ、クロスやセットプレーからピンチを招きますが、デ・ヘアのファインセーブもあり、1失点に抑えています。ヴィニシウスやリームのシュートは決まってもおかしくなく、ストップしたデ・ヘアはもう1人のMOTMでしょう。
Embed from Getty Imagesこの試合のハイライトはなんといってもガルナチョ。ガルナチョのゴールとチームの喜ぶ姿は感動的でした。カラバオカップも劇的な勝利でしたが、フラム戦はアウェイながらチームの熱意、戦う姿勢、チームの一体感も素晴らしかったと思います。アディショナルタイムでのヤングスターのゴールによる勝利はとてもエモーショナルで胸が熱くなりました。やっぱりサッカーはええですな(笑)。その感動的な試合後に水を差すような出来事が起こっていますが、その件についてはまた後日改めて記事を作るつもりです...。
この試合の結果ユナイテッドは4位スパーズと3ポイント差の5位となっています。


次の試合は親善試合 エスタディオ・ヌエボ・ミランディージャでのカディスCF戦 12月8日(木)4:00キックオフ!カモン!ユナイテッド!!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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