【22-23PL第37節】ボーンマス戦 4つのトピックスで振り返る!【マンチェスター・ユナイテッド】

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こんにちはMasaユナイテッドです。

22-23プレミアリーグ第37節 アウェイ、バイタリティ・スタジアムでボーンマスと対戦したユナイテッド。試合は、開始からユナイテッドが鋭い攻守の切り替えでボーンマス陣内に攻め込む展開に。迎えた9分、高い位置でのカウンタープレスが決まり、そこからカゼミーロのアクロバティックなボレーシュートでユナイテッドが先制に成功します。しかし25分過ぎたあたりからボーンマスの流れになり、ドミニク・ソランケやデイヴィッド・ブルックス、ライアン・クリスティがシュートを放ちユナイテッドゴールを脅かします。なんとか凌いで0-1で前半を折り返し後半に入った47分、ブルックスが惜しいシュートを放ちますがデ・ヘアがナイスセーブで得点を許しません。57分にヴェフホーストを投入したユナイテッドですが、63分のシュートもネトに阻まれゴールなりません。なかなか決定的なチャンスを作れないユナイテッドは、72分にガルナチョを入れ追加点を目指します。しかし76分のブルーノのボレーシュートもネトに阻止され得点には至らず。一方のボーンマスは84分にキーファー・ムーアが抜け出しキーパーと1対1になりますが、これもデ・ヘアがセーブ。試合はお互いに決めきれずに終了。前半の1点を守り切ったユナイテッドが0-1で勝利。4位以内に向けて大きな勝ち点3を獲得しました。

*試合のハイライトはこちら

今回はこの試合を4つのトピックスで振り返ります!

以下項目です。

👿ラインナップ

22-23PL-37 ボーンマスvsユナイテッド ラインナップ

①カゼミーロのアクロバティックゴール

前節ウルブス戦と同様のラインナップで臨んだボーンマス戦。ユナイテッドは9分にカゼミーロのゴールで先制しました。敵陣に攻め込んだユナイテッドはサンチョが高い位置でボールを奪いゴール前へ。一度は跳ね返されますが、再びリンデロフがボールを回収してエリクセンへ。これをエリクセンがゴール前へ抜け出したカゼミーロにロブパスを送りました。マルコス・セネシが足を伸ばしてボールに触りますが、これにカゼミーロは反応しボレーシュートをネットに突き刺しました。フォワード顔負けのアクロバティックなシュートを決めたカゼミーロは、今シーズンの6ゴール目を挙げ守備的MFの枠に収まらない貢献度を示しています。ボーンマス戦では、得点以外でもピッチのあらゆるところに顔を出しタックルやインターセプトでボーンマスの攻撃を阻止しました。ボールタッチはショーの109回に次ぐ2番目の92回を記録。地上デュエルは最多の12回行い6回勝利。空中戦は100%の勝率を誇りました。ネガトラの際の予測は「予知能力がある?」と思わせるほど的確で、両サイドで存在感を見せていたのは圧巻でしたね。

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試合後、テン・ハーグ監督は「動きも素晴らしいし、クリスティアン・エリクセンのタッチも素晴らしいし、フィニッシュも見事だった」とカゼミーロのゴールを称賛。さらにカゼミーロの重要性について「彼の貢献度は非常に高い。出場停止で8、9試合は彼を欠いたと思う。しかし、彼を中盤で起用したときのバランスは良い。彼がいる中盤で多くの勝利を収めた」と言及。今シーズンのカゼミーロ不在の試合は8試合あり、勝率は62.5%。カゼミーロがいる時の勝率は70.8%となっており数字からもチームに欠かせない存在だったことがわかります。今シーズン初のプレミア挑戦で、加入当初は慣らし期間もありましたが、瞬く間に中心選手となった事実は本当に素晴らしいと思います。そして、カゼミーロの百戦錬磨の経験は、来シーズンのチャンピオンズ・リーグでも重要な役割を果たすことでしょう。

②低調?分かれるパフォーマンス評価

鬼門のアウェイ戦、しかもボーンマスのホーム最終戦、そしてピッチと同化する3rdユニフォームにあまり良い印象がない(笑)ということもあり心配もしましたが、なんとか前半に奪った1点を守り切ることに成功しました。テン・ハーグ監督の言うように、開始から25分間はユナイテッドがゲームを支配し、ポゼッションやプレス、トランジッションの面でハイレベルなパフォーマンスを見せました。この25分間のパフォーマンスは、監督の理想通りだったのかもしれませんが、やはりこの試合でも見られたのは「フィニッシュ精度の低さ」です。この25分間にしても、7本シュートを放っていますが枠内に飛んだのは先制点のカゼミーロのシュートのみ。前半トータルでも枠内シュートは2本のみでした。ボーンマスの撤退守備が見事だったこともありますが、前線の元気のなさは気になるレベルでした。サンチョは悪くはなかったですが、決定的な仕事はできず、アントニーも非常に消極的で仕掛ける姿勢があまりありませんでした。2試合連続ゴールを目指した最前線のマルシャルも、効果的にボールに絡めず3本のシュートを打っただけで58分にピッチを後にしています。

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ラッシュフォードをボーンマス戦でも体調不良で欠き、またラッシュフォードのパフォーマンスも直近10試合で2ゴールとあきらかに下降気味。ユナイテッドは今シーズン通算100ゴール以上を記録し、ヨーロッパの中でも上位の成績です。しかしながら、決定力(ゴール期待値に対する実得点数で計算)という点ではリーグでもワースト2位になっており、ラッシュフォードやマルシャルを始め、ウィンガーなどがゴールを決められない状況は明確な改善点と言えるでしょう。交代時に明らかな不満の表情を浮かべ一度は直接トンネルに向かったマルシャルですが、一部報道では売却銘柄になっていると言われています。怪我での離脱も多く、パフォーマンスに安定感がないマルシャルは、来シーズンの新ストライカー獲得次第では放出もあり得るのかもしれません。フォワード全体でのレベルアップはもちろん必要ですが、来シーズンのチャンピオンズ・リーグでの戦いで、プレミアのアウェイ戦のような攻撃パフォーマンスではレベル不足だということは明白でしょう。新9番が誰となるのか。今オフシーズンの最大のポイントとなります。

③デ・ヘアのゴールデングラブ賞が確定

ウルブス戦の記事でもお伝えしたように、今シーズンのデ・ヘアのゴールデングラブ賞の受賞は確定しています。ボーンマス戦でもクリーンシートを達成し、シーズン17回目を達成したデ・ヘアですが、2番目に多いリバプールのアリソンがヴィラ戦で失点したために単独でのトップ受賞が確定しました。これでデ・ヘアは17-18シーズンに続く2回目の受賞となり、残り2試合でもクリーンシートを達成できればこの時の18回を上回る可能性もあります。デ・ヘアの受賞に関しては、今シーズンのデ・ヘア自身の多くのショットストップの賜物であるのと同時に、守備陣全体が素晴らしいパフォーマンスを見せたことの証でもあります。ボーンマス戦でも非常に守備は機能しており、特にネガトラとライン間コンパクトに関しては見事な出来だったと思います。デ・ヘアもソランケやブルックス、ムーアのシュートを好セーブで弾き返し、合計4本のボックス内シュートを阻止しました。

*ウルブス戦の記事はこちら

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今シーズン、怪我人などもありバックラインの組み合わせは様々でした。マルティネスとヴァランのCBがレギュラーを務めましたが、ヴァランは負傷での離脱が何度かあり、マグワイアやリンデロフがその穴を埋めました。マルティネスはワールドカップ後数試合を欠場。その間はショーやカゼミーロがCBを任され、終盤のマルティネス負傷離脱以降はショー、リンデロフがしっかりその穴を埋めています。サイドバックもダロト、ワン=ビサカ 、ショー、マラシアの4人でローテーションしながら戦い、最多のクリーンシート達成に貢献したと言えるでしょう。ユナイテッドは今シーズン、ホームでは最小の8失点しか喫しておらず、これは本当に素晴らしいと思います。しかし一方で、アウェイでは33失点しており、下から7番目の数字となっています。来シーズンは守備に関してもアウェイでのパフォーマンス改善が必要であるのと同時に、評価が分かれるデ・ヘアのパフォーマンス改善も必須項目となります。

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④CL出場権まであと1ポイント

ボーンマス戦の勝利で3ポイントを積み上げたユナイテッドに対して、追うリバプールはヴィラと引き分けたために1ポイントの積み上げに留まりました。リバプールは残りはセインツ戦の1試合のみとなっているため、最大勝ち点は69止まりとなります。ユナイテッドは2試合を残し69ポイントとなったため、あと1ポイント獲得できれば4位以内が確定。チャンピオンズ・リーグの出場権を獲得することとなります。さらに、3位のニューカッスルも37節のレスター戦で引き分けたため、ユナイテッドが最終的に3位に浮上する可能性も出てきました。ユナイテッドはチェルシー戦とフラム戦を残しており、両試合ともホームゲームとなるため連勝も可能でしょう。本来ならチェルシー戦で4位を確定させ、最終節は若手を多く起用したいところですが、より上の順位でのフィニッシュを目指すのであれば、ガチメンで臨むかもしれませんね。

いずれにせよ4位以内、そしてチャンピオンズ・リーグの出場権はほぼ手中に納めたと言って良いでしょう。テン・ハーグ体制1年目は目標を達成し、まずまずの滑り出しを見せたと評価てきると思います。しかしながら、チームの完成度ではプレミアを制し、CL決勝に駒を進めたシティや、終盤失速しましたがチャンピオンシップをリードしたアーセナル、そして調子の上がりが遅かったとはいえ、終盤追い上げたリバプールに比べるとまだまだ差があります。何度も繰り返していますが、決定力を欠いた攻撃陣と極端に落ちるアウェイでのパフォーマンスは現状ではとてもCLレベルではありません。サッサと売却先を決めない現オーナーに振り回されている感がありますが、今年の夏の動きは非常に重要です。ワールドクラスのストライカー、クオリティの高い中盤の獲得は必須でしょう。

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👿まとめ

カゼミーロのスーパーゴールでなんとか勝利したボーンマス戦。内容よりも結果を求められた試合であり、勝ち点3を獲得できたことは朗報です。特に守備陣の頑張りは素晴らしく、カゼミーロを中心にヴァラン、リンデロフ、デ・ヘア、ワン=ビサカ、ショーも安定したパフォーマンスを見せました。結果、勝てたので文句はないのですが、シーズン終盤戦はなんとも息の詰まる内容が続いており、スカッとする攻撃が見られないのは少し残念です。特に週1開催になったにも関わらず、あまりシャープネスが上がらず、試合の後半失速しているのもこれまでと同様となっており、まだリーグ戦2試合とFAカップの決勝を残す中で選手たちの「息切れ」は少々心配です。特にボーンマス戦での攻撃陣は覇気が感じられず、3列目以降の選手が頑張って押し上げてファイナルサードでのボール保持を助けていた印象です。前節ウルブス戦では気を吐いていたアントニーも大人しいパフォーマンスになっており、シュートは3本のみ、ドリブルでの仕掛けもスタッツ上は1回のみとなっています。途中出場したガルナチョも入ってすぐにチャンネルを取ったシーンがありましたが見せ場は作れず。ヴェフホーストもプレスバックは素晴らしかったですが63分のシュートを決められず、今回もゴールなりませんでした。

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ボーンマス戦の勝利により、チャンピオンズ・リーグまであと1ポイントと迫っていますが、低調ながらもホームで戦えるだけにまず間違いなく4位以内には入れると考えています。しかし、今回のトピックスで見てきたように、現在のレベルではCLでほかのヨーロッパの強豪チームと渡り合うには十分ではありません。繰り返しになりますが、スカッドのレベルを上げるためにもこの夏の動きは非常に重要です。オーナー問題が早期に解決し、移籍市場で素早く、そして的確に動く必要があるでしょう。さらに、それは当然獲得だけでなく、売却も同時に効率よくこなしていくことが重要となります。まぁ、今の時点ですでに出遅れている感があるのは否めませんが...。

この試合の結果ユナイテッドは69ポイントの4位。3位ニューカッスルとは1ポイント差。4位リバプールとは3ポイント差となっています。

22-23PL37 ボーンマスvsユナイテッド スタッツ
22-23PL37 試合結果

次の試合はプレミアリーグ第32節延期分は、オールド・トラッフォードでのチェルシー戦。5月26日(金)4:00キックオフ。カモン!ユナイテッド!!

最後まで読んで頂きありがとうございました!

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