こんにちはMasaユナイテッドです。
22-23プレシーズンマッチ第5戦。ノルウェー、オスロのウレヴォール・スタディオンでアトレティコ・マドリーと対戦したユナイテッド。試合は前半ユナイテッドがいくつかチャンスを決められず、0-0で折り返します。後半に入り59分、7人の選手を入替えたアトレティコは鋭いカウンターを繰り出すようになります。そして86分、ジョアン・フェリックスが技ありのシュートで先制に成功すると、90分にはフレッジが2枚目のイエローカードで退場に。試合は0-1でアトレティコが勝利しています。
*試合のハイライトはこちら
今回はこの試合を5つのトピックスでサクッと振り返ります!
以下項目です。
👿ラインナップ

①成長を見せるボール保持
試合開始からハイプレスに出たアトレティコ。後方からボールを繋いでビルドアップしたいテン・ハーグ監督のユナイテッドは、最初の数分間このハイプレスに苦しみます。最初のプレーでキーパーまでボールを下げさせられ、これをデ・ヘアがキックミス。右サイドのタッチラインを割ります。その後もデ・ヘア→マグワイアと繋いだところにプレッシャーを受け繋げなくなるなど、苦しい立上りとなりました。しかしそこで諦める事無く、マラシアの粘りからブルーノ、ラッシュフォードと繋いでシュートに持っていくと、ユナイテッドは立て続けにチャンスを作ります。その後は落ち着いてボールを持てるようになったユナイテッド。アトレティコのハイプレスの勢いを削いで見せました。
Embed from Getty Imagesプレッシャーが掛かっても安易にロングボールで逃げる事無く、繋ごうとする意志はハッキリ見られています。プレスの強度の高いアトレティコ相手にも実践できたというのは成長を感じさせますし、自信にもなったでしょう。しかしながら、個々の足元の技術では数名怪しい選手がいます。トラップの正確性を欠くことで、時間とスペースを失っている場面も散見されるので、今後は個々のボールスキルの改善がカギとなりそうですね。そういう意味でも、新加入のリサンドロ・マルティネスの存在は重要になると思います。
②決められなかった決定機
前半はラッシュフォード、マルシャル、エランガに決まっていてもおかしくないシチュエーションでのシュートチャンスがありました。今シーズンのプレシーズンマッチでは攻撃陣の好調振りも話題になっていますが、アトレティコ戦に関しては不発に終わっています。ただ、崩しの形やシュートまでの流れは昨シーズンに比べて格段にスムーズになっており、単独ではなく連携を使ってアタッキングサードへ入れている事は評価できます。アトレティコ戦はサンチョの不在が影響したところもありますが、サンチョ1人欠いただけで決定力が落ちるようでは困ります。
Embed from Getty Imagesストライカーとして、マルシャルは決めなければならないシュートがありましたし、ラッシュフォードはプレーの判断の面でまだ不十分です。エランガは、少しはコンディションがマシになりましたが、判断の遅さと正確さの欠如は厳しいものがあります...。決定機も左足だったとはいえ決めるべきでしたし、今シーズンは苦戦しそうな予感がします。ブルーノも、プレシーズンを通してあまり決定的な仕事ができていません。随所に流石のプレービジョンを見せてはいるのですが、ハイリスク・ハイリターンのプレーは功を奏していませんね。ブルーノは、ファイナルサードでもう少しシンプルにプレーした方が良いかもしれません。
③マラシア躍動
左サイドバックで先発となった新加入のマラシア。最高評価点を与えてもよいほとの素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。ビルドアップの場面では、ポジショニング、パスで重要な役割を果たし、攻め上がってはラッシュフォード、ブルーノとトライアングルで連携し、左サイドの攻撃に厚みをもたらしました。インスィングのコーナーキックも担当しており、前半にリンドロフの惜しいヘディングシュートをアシストしています。アトレティコ戦のスタッツは
Tyrell Malacia’s game by numbers vs. Atletico Madrid:
— Statman Dave (@StatmanDave) July 30, 2022
100% tackles won
90% pass accuracy
51/57 passes completed
7 possessions won
1 chances created
1 shot
First choice LB? #MUFC pic.twitter.com/l221eOSQ6l
となっており、攻守に貢献したことがわかりますね。明るいキャラクターもあって、早くもチームに馴染んでいる様子のマラシアですが、ショーとはまた違う持ち味があり、左サイドバックはこの2人で安泰のポジション(テレス...)となりそうです。今後の課題としては、プレミアのフィジカルにどこまでついていけるかというところと、ウィンガーとの連携面でしょう。これをクリアできれば、まさにエブラのようなサイドバックになれると思います。
④激しいコンタクトプレー
前半から激しいボディコンタクトの多かった試合となり、前半だけでアトレティコ3枚、ユナイテッド2枚のイエローカードが出る展開に。ユナイテッドの選手は、足を掛けられるシーンも多く、特にエランガ、ブルーノはほとんど思うようにプレーさせてもらえませんでした。ユナイテッド側も、マクトミネイのオブラクへの激しいチャージで両者がヒートアップするなど、時間の経過と共に激しく、そして不必要なファールも増えていきました。
Embed from Getty Images昨シーズンにCLで対戦した際も、アトレティコの激しい当たり(と不可解な判定)に手を焼いたユナイテッドですが、ある意味これがシメオネの戦い方です。ここで冷静さを失い、自分たちのプレーを見失うようではヨーロッパの戦いで好成績を収める事はできないでしょう。プレシーズンでこれほど激しくぶつかる必要があるのかという議論もありますが、来週開幕を迎えるリーグ戦を前に良いレッスンになったと言えるかもしれません。しかしながら、フレッジの2枚目のカードとなったモラタの踏みつけと、ペリストリの負傷離脱は余計でしたね...。フレッジはアンカーという新たな役割をよくこなしていますが、守備技術に難があります。専門ではないので仕方ないところもありますが、もう少し冷静に潰しに行く必要があります。
⑤エリクセンデビュー
アトレティコ戦の前に正式加入が発表されたクリスチャン・エリクセン。69分にピッチに立ち、ユナイテッドデビューを果たしました。同時にピッチに入ったファン・デ・ベークとインサイドハーフで並び、ブルーノが左へ出る形の起用となりましたが、エリクセンは早速ボールに触り、中距離のパスで攻撃をオーガナイズし存在感を発揮しました。72分には左サイドからゴール前へ鋭いクロスを入れ、ラッシュフォードかエランガが触れば1点という場面を作り、75分のコーナーではマグワイアにドンピシャのボールを送っています。
Embed from Getty Imagesキック精度が抜群のエリクセンですが、わずか20分の出場でかなりのボールタッチを行っていると思います。それだけ、運動量とポジショニングにも優れている証拠でもあり、ボール保持の場面でチームに与える落ち着きやリーダーシップの面でも期待大です。身体的に毎試合の出場は無理ですが、今シーズンのユナイテッドでも多くのアシストを提供してくれるでしょう。
👿まとめ
テン・ハーグが監督になって、初の黒星となったアトレティコ戦。昨シーズンCLで2度対戦し、接戦を繰り広げた相手であり、監督が変わってどのように変化するのかというのも見どころでした。しかし、結果的に得点を挙げる事ができず、逆にフェリックスのゴールに奪われ敗れる事になりました。ビルドアップや崩しまでの流れの面では格段に進化が見られた一歩で、激しいボディコンタクトにより、冷静さを失いがちだったところも...。このあたりのメンタリティと試合をコントロール術を今後磨いていくことも重要な課題ですね。
そして、ユナイテッド加入となったエリクセンがデビュー。ノルウェーのファンにも拍手喝采で迎えられるなど、期待値の高さはまさにワールドクラスの選手です。わずかな出場時間でも、ユナイテッドに何をもたらすことができるかを見せてくれたエリクセンは間違いなく大きな戦力になります。期待しましょう。同じく新加入となったリサンドロ・マルティネスはお預けとなりましたが、翌日のプレシーズン最終戦、ラージョ・バジェカーノ戦ではピッチに立つことが予想されます。注目しましょう!

次戦はオールド・トラッフォードでのラージョ・バジェカーノ戦。8月1日(日)0:00キックオフ。カモン!ユナイテッド!!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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