こんにちはMasaユナイテッドです。
長かった21-22シーズンもようやく終わり、ユナイテッドサポーターが最も熱くなるシーズンがやってきます(笑)。6月10日、いよいよ夏の移籍市場が開幕。9月1日まで熱戦が繰り広げられます。
新監督にエリック・テン・ハーグ氏を招聘したユナイテッドは、21-22シーズンの成績を受けてスカッドの大幅な入れ替えが予想されています。今回は、ユナイテッドの補強戦略と獲得トップターゲットの紹介をしたいと思います。Part.1として3人を取り上げます。なお、移籍の動向などは6月5日時点のものです。ご了承下さい。
以下項目です。
👿移籍の方針
新シーズンに向けて、ユナイテッドは多くの補強が必要です。マティッチ、マタ、ポグバ、リンガードなどですでに6選手が退団。その他にも構想外の選手が出ることは間違いなく、10名かそれ以上の選手がいなくなることが予想されます。21-22シーズンの低パフォーマンスは、スカッドの入れ替えの必要性に説得力を持たせており、各ポジションで質、量ともに改善する必要があります。
Embed from Getty Images*スカッドの入れ替えについてはこちらの記事も参考に!
ポジション別に見ていくと、GKはグラントの退団と、ヘンダーソンに移籍の可能性がある事から1名は欲しいところ。CBはバイリーとジョーンズに退団の可能性があり、さらにテン・ハーグ監督のスタイル的にも質を上げる必要があることから2名優れた選手がほしいです。SBもワン=ビサカが構想外のため退団の可能性。さらに質的にも1名は欲しい...。3列目はマティッチ、ポグバの退団により質、量ともに補強が必須。ここも2名は必用か。2列目はマタ、リンガードの退団でスケールダウンしますが、テン・ハーグの申し子であるファン・デ・ベークが復帰。ウィングには欲を言えば左利きのプレーヤーが欲しいところ。フォワードはカバーニの退団、マルシャルの去就も不透明ということもあり、ロナウド1人ではどうにもならないので補強が必須のポジションとなっています。
つまりはほぼすべてのポジションが補強ポイントとなります。ただ現実的にすべては無理があるので、優先順位をつけつつ、売却益とアカデミーからの引き上げで補う必要があるでしょう。この中でも特に補強の優先度が高いのが、ボランチ、CB、ストライカーの3つ。最低でも1人ずつ獲得できればというところですが、ボランチとCBは2人タイプの違う選手が取れればパーフェクトでしょう。報道によるとユナイテッドのこの夏の補強資金は1億5000万£から2億£の間ということになります。+αで売却益を充てるということなので、獲得ミッションだけでなく売却ミッションも重要になります。
①フレンキー・デ・ヨング
Embed from Getty Images現所属:バルセロナ
国籍:オランダ
年齢:25歳
身長:180cm
ポジション:CM/DM
利き足:右
市場価値:60M€
獲得予想額:80mM€
現契約:6/30/2026
所属先のバルサは財政難に陥っており、22-23シーズンの補強資金を捻出する必要があります。その一環としてデ・ヨングは市場に出されている状況。アヤックス時代に師事したテン・ハーグとの関係もあり、ユナイテッドが獲得に乗り出していると報じられています。5月の時点では、フレンキー自身はバルサでのプレー続投を望むコメントを発していますが、6月に入りバルサでのプレースタイルと自身の好むスタイルとにギャップがあることを認めています。ユナイテッド側はこれを移籍希望のサインと受け取っており、6月中旬までに決着をつけようと動いているようです。獲得額は7000万€から8000万€と言われています。
21-22シーズン、バルサで公式戦46試合に出場。4ゴール5アシストをマークしているデ・ヨング。ポジションは主にピボーテ(ボランチ)で、インテリオール(インサイドハーフ)での出場もあります。ボールテクニックに優れ、高精度のパスとドリブルによる持ち上がりに特徴があります。最終ラインからボールを貰う動きも秀逸で、ビルドアップ時の貢献も大きくできる選手です。短、中距離のパス成功率は90%以上あり、プレッシャーが掛かった状態でのパス成功率は92%を記録。これはヨーロッパ5大リーグのMFの中で上位8%に入ります。パスに関してはチャレンジングなパスも多く、オープンプレーでのSCA、ファイナルサードへのパス、キーパス回数などもバルサで上位4位以内にあります。またドリブルに関してはドリブルでの持ち上がり距離がバルサで2位の4793ヤード。回数も2位の199回を記録しています。
Embed from Getty Imagesこのようなプレースタイルは、ユナイテッドの中盤に最も欠けているタイプであり、最終ラインと前線を有機的に繋ぎたいテン・ハーグの意志に完全にマッチします。ただし、フレンキー・デ・ヨングの獲得には条件があります。それは、デ・ヨングの長所を活かし短所を補完できる、守備力の高いボランチを獲得することです。アヤックスでも、バルサでも3列目で機能しているデ・ヨングですが、ユナイテッドではこの2チームほどのポゼッション率を臨めません。非常にポジショニングが良く、カウンタープレスの精度も高いデ・ヨングですが、タックルなどの強度の高い守備はほぼ見せません。守備専門タイプは必用であり、ここの獲得ができないと、いくら能力の高い選手を取ってきてもチームの中で活かすことができない...というこれまでの補強の失敗を繰り返すことになります。
②ユリエン・ティンバー
Embed from Getty Images現所属:アヤックス
国籍:オランダ
年齢:20歳
身長:182cm
ポジション:CB/SB
利き足:右
市場価値:30M€
獲得予想額:45M€
現契約:6/30/2024
テン・ハーグの監督就任と同時に獲得報道の出たティンバー。アヤックスの主力CBの獲得をテン・ハーグ監督が熱望。5月半ばには3500万€ほどで獲得交渉に臨むと報じられました。その後もシーズン終了後間もなくして代理人との交渉を開始したと報じられ、獲得第1号になるかと思われたティンバーでしたが、6月に入りややトーンダウン。出場時間の保証が得られないということと、CL出場権のないことがネックとなっている模様。また当初3500万€だった移籍金も、5000万€と報じているところもあり、ややネガティブな情報が増えてきています。
182cm(178cm説もあり)とCBとしてはやや小柄ですが、タックル数(73回はリーグ5位)や地上デュエル勝数(134回はリーグ6位)は上位の数字を記録。アグレッシブな守備は、コンビを組むリサンドロ・マルティネスとの相性も抜群で、正に「鉄とカーテン」の関係です。それだけでなく、パス精度の高さとビルドアップの貢献もティンバーの特徴。パス成功率91.49%はリーグのディフェンダーの中ではトップの数字。本数も2267本でブリントに次ぐリーグ2位の数字です。また、チームが押し込んでいる状況では積極的に上がっていく大胆さもあり、ボランチの選手とのポジションチェンジもできるなど戦術的柔軟性はさすがアヤックスの選手という印象です。ティンバーはCBだけでなく右SBでもプレー可能で、ユーティリティ性の高さも評価できる点ですね。
Embed from Getty Images21-22シーズン、マグワイアの不調とヴァランの負傷癖の為に最終ラインの強度を保てなかったユナイテッドにとって、ティンバーのアグレッシブな守備スタイルは魅力です。また、上にも書いたように右サイドバックでもプレーできるというのも、ワン=ビサカに退団の可能性があることを考えるとメリットに映ります。気になるのは上背のなさがプレミアで通用するのかというところでしょう。ちなみに空中戦の勝率は60.53%で、リーグの中では42位となっています。このあたりのバランスをどう調整するかという課題はありますが、本人が気にしている出場時間に関しては問題ない可能性があります。CBだけでなくSBでもプレー可能であると書きましたが、個人的にはボランチでのプレーが可能だと考えています。もちろんテン・ハーグがどう考えているかが重要ですが、身長とポジショニングセンス、パス精度を考えるとボランチの方が適性があるように思います。もし、このアイデアがテン・ハーグにあるならティンバー獲得はユナイテッドにとって大きなメリットとなります。
③ダルウィン・ヌニェス
Embed from Getty Images現所属:ベンフィカ
国籍:ウルグアイ
年齢:22歳
身長:187cm
ポジション:CF/LWG
利き足:右
市場価値:55M€
獲得予想額:75M€
現契約:6/30/2025
ストライカー獲得が必須であるユナイテッドにおいて、ベンフィカで成長著しいヌニェスの名前は早い段階で挙がっています。冬の移籍の段階でターゲットとしてヌニェスの名前も挙がっていましたが、夏の移籍市場でも獲得のトップターゲットとして報じられています。ただ、CL出場権がないことはネックとなる可能性があります。また、22歳の有望なストライカーという希少性もあり、多くのビッグクラブが関心を示すのは間違いなく、届いたオファーを吟味することが予想されます。しかし、6月に入りユナイテッドが7500万€+ペレイラの譲歩というオファーを提示したと報じられました。ベンフィカ側は1億€の値札を付けているようですが、ユナイテッドのオファーは無視できないとも言われています。またヌニェスは移籍に向けて代理人をジョルジュ・メンデスの管理会社「Gestifute」に変更しており、ユナイテッド移籍に優位に働くのではないか(ロナウドの代理人がメンデス)とも言われています。
21-22シーズンのリーガNOSで28試合26ゴール(得点王)、チャンピオンズリーグでは10試合6ゴールを挙げたヌニェスの最大のストロングポイントはそのランニングでしょう。ベンフィカでは2トップの一角に入るか、左のウィングでのプレーが多かったヌニェスですが、特に左サイドから相手のサイドバックとセンターバックの間(チャンネル)への走り込みで、中央にスペースを作る動きが秀逸です。スペースがある状態で何度も動き直し、加速する動きは相手ディフェンダーにとってかなり厄介です。ボックス内への侵入も上手いですし、ボールの予測も早くて正確です。シュート回数は2.79/90分、ボック内でのボールタッチは4.58/90分という高い数字はヌニェスの鋭い得点感覚を物語っています。また守備面もパスカット1.56/90分とデュエル回数2.67/90分というのは、ストライカーとしては十分高い数字です。ただし、創造性やアシスト能力は平均以下で、ファイナルサードでの仕事はほぼゴールに限定されています。ドリブル成功率やプログレッシブランの数字も高いのですが、狭いスペースでのドリブルは得意ではなく、あくまでもオープンスペースへ持ち出してスピードを使うことが第一選択になります。
Embed from Getty Imagesヌニェスは同胞の先輩、カバーニやスアレスのように非常に粘り強いタイプのストライカーだと思います。自分の得意、不得意をよく心得ており、対戦相手との力関係やチームの重心に合わせて自身のプレーをアジャストする能力に長けています。言わずもがな、これは今のユナイテッドにはいないタイプであり、魅力的です。報道では獲得に対してポジティブなものが増えつつあるようですが、やはりチーム状況の良くない上にCLにも出られないというのはネックとなりそうです。最新の報道では取引にペレイラを含めるというものもありますが、あまりそれで上手くいくとも思えません。マネが退団となるリバプールが本気で獲得に動けば、苦戦するのは避けられないでしょう。テン・ハーグはヌニェス獲得をプッシュするようフロントに要請したとも言われていますが、代理人の流している情報という側面もあると思います。揺さぶりを掛けてより好条件を提示するチームを炙り出すという意味合いです。ただ市場を見ても22歳という年齢で、質の高いストライカーは希少な存在です。獲得に動くべきタレントであることは間違いないでしょう。
👿まとめ
いかがでしたか?
まずは獲得報道の多い3人を紹介しました。事実この3人が取れれば何の文句もないですね(笑)。報道だけを見ると、まずはフレンキー獲得に動いているようですが、やはり本人が望んで移籍してほしいとも思います。もし獲得となれば、中盤のクオリティは飛躍的に上がる可能性があるのは確かですが...。ストライカーは難しいですね。正直加入して、実際にプレーするまでチームにフィットできるか判断ができません。ヌニェスはその年代では頭一つ抜きん出ていますが、活躍できる保証はないでしょう。もしこの3人を獲得できれば、これだけで2億€(1億7200万£)となり、予算を使い果たすことになります...。果たしてこの3人の中で実際に獲得はあるでしょうか?
Part.2もお楽しみに!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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