こんにちはMasaユナイテッドです。
いよいよ(もう...)23-24シーズンが始動!ノルウェーの首都オスロ、ウレヴォール・スタディオンで行われたプレシーズンマッチ初戦リーズ・ユナイテッド戦(以下リーズ)。試合はマンチェスター・ユナイテッド(以下ユナイテッド)がノアム・エメランとジョー・ヒューギルのゴールで2-0で勝利しました。代表招集組がまだ合流していないこともあり、多くの若手選手が起用される試合となりましたが、新戦力のメイソン・マウントや昨シーズン、レンタルで武者修行に出た選手なども先発し、非常に見どころの多い試合となりました。
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今回はこの試合をサクッと総括して振り返ります!
以下項目です。
①前半総括
👿ラインナップ

23-24シーズンのプレシーズンマッチ初戦は、チャンピオンシップ降格となったリーズと対戦。前半のラインナップはマルティネス、ヴァラン、ワン=ビサカのレギュラークラスのディフェンダーに、サンチョを偽9番で起用。さらに新戦力メイソン・マウントを4-3-3のインサイドハーフとして先発させました。さらに、新シーズンのトップチームで戦力として計算できるかを見極めるためにコビー・メイヌー、ハンニバル・メジブリ、そしてアマド・ディアロをスタメン起用。若手のアピールにも注目の一戦となりました。注目のマウントですが、積極的なプレスでボールを奪い、ビルドアップでは最終ラインからボールを引き取りに降りるなど持ち味を発揮。特にプレッシングでは高い位置でボールを奪ってループシュートを放つなど惜しい場面も作りました。長期の怪我明けであり、まだプレシーズンの初戦ということでプレー精度はこれからといった印象ですが、新7番には大いに期待したいですね。
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Embed from Getty Images前半で最も印象的なパフォーマンスを見せたのはハンニバル・メジブリ(20)。昨シーズン、チャンピオンシップのバーミンガムへレンタル移籍し、38試合1ゴール5アシストを記録したハンニバルはリーズ戦で8番として攻守に貢献。4分にファーストシュートを放つと、10分にはゴール前で決定的なシュートも打っています。また、19分のリーズのカウンターの場面ではボックス内まで戻ってポベーダにスライディングタックル、ピンチを防ぎました。ボールタッチも非常に多く、ライン間でのポジショニングも悪くなかったです。また、メイヌー(18)もアンカーとしてプレーし存在感を発揮。アカデミー時代にはポグバの再来と言われたメイヌーですが、持ち前のボールキープ力を発揮。プレッシャーをヌルヌルと躱し、展開のパスも視野、精度共に非凡なものを見せました。そして昨シーズン、レンタル先であるサンダーランドで13ゴール3アシストを記録し、ユナイテッドでの戦力化が期待されているアマド(21)もまずまずの動きを見せました。キック精度が良くなく決定的な仕事はできませんでしたが、ドリブル成功率100%、地上デュエル4/5回成功と攻守に貢献。カットインしてからのラストパスやシュートが得意なパターンですが、リーズ戦では期待値には届かず。プレシーズン中にチャンスを掴みたいですね。
Embed from Getty Imagesそのほか、アルバロ・フェルナンデス(20)とオマリ・フォーソン(18)の左サイドはやや印象が薄かったですが、アルバロはアタッキングサードでハーフスペースに立つアルバロ独特のポジショニングを見せていましたし、昨シーズンU-21で9ゴールとチーム2位の得点を記録した18歳のフォーソンもキーパス1本記録しています。トップチームはまだ時期尚早ですが、プレシーズンの間にアピールを続けたいですね。さらに、ベテランGKヒートンは積極的なスイープを見せ、ビルドアップのパスも無難にこなすなど安定したパフォーマンスを披露。デ・ヘアの退団によりキーパーがいなくなる懸念から契約を1年延長していますが、セカンドとしてこのままチームに残るのかは微妙なところ。ただ、個人的にはセカンドに若手を置くよりはヒートンに任せたいとも思います。
②後半総括
👿ラインナップ

後半は11人全員を入替えて、アカデミー組でメンバーを構成しました。その内半分のメンバーは21-22シーズンのFAユースカップ優勝のメンバーであり、「Class of 22」と呼ばれる黄金世代でもあります。その中でガルナチョと、メイヌーが頭1つ抜けた感はありますが、それ以外でも注目の選手が多数在籍しています。リーズ戦で印象に残るパフォーマンスを見せたのが19歳のウィンガー、ノアム・エメラン。1ゴール1アシストを記録し、特大のインパクトを残しました。フランスの名門育成機関であるクレールフォンテーヌ育ちの逸材で、独特のリズムのドリブルと、アシストもフィニッシュもできる冷静で精度の高いキックも持っています。リーズ戦のゴールは、ショートカウンターでハンセンのパスに抜け出し冷静にフィニッシュを決めました。アシストも、独特な切り返しから瞬時にヒューギルの動きを確認しラストパスを通しており、実にエメランらしいアシストでした。
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さらに、個人的に推しでもあるイサーク・ハンセン=アーロンの活躍も鮮烈でした。非常にテクニックが高く運動量も豊富。重心の低いドリブルとパス精度はアカデミーの中でも隋一です。エメランのゴールをアシストしましたが、完璧なスルーパスでした。ハンセンは18歳で、ポジション的にはすぐにトップチームに組み込めるわけではありませんが、私の見る試合では存在感は抜群なのでいずれトップレベルで活躍する日が来るでしょう。個人的にはモドリッチを彷彿とさせる選手でもあります。さらにGKのマタイ・コバールも素晴らしいパフォーマンスを披露しました。23歳のチェコ人、コバールは昨シーズン母国のスラビア・プラハにレンタルで加入。23試合に出場し8つのクリーンシートを記録。見事リーグ優勝に貢献し、さらにチェコリーグの最優秀GKにも選出されました。レンタル移籍で自信を深めて戻ってきたコバールはリーズ戦でも終始落ち着いてプレー。特にビルドアップのパスはミスがなく、ロングボールで逃げる事はほとんどせずに冷静にパスを捌いていました。セーブに関しては機会がなかったのでなんとも言えませんが、テン・ハーグ監督がコバールをどう評価するのかも注目ですね。
Embed from Getty Imagesチーム2ゴール目を決めたジョー・ヒューギル(19)は昨シーズンのPL2チーム内得点王。ストライカーらしい狡猾な動きでディフェンダーの裏を取りゴールを決めました。21-22シーズンにトップチームデビューを果たしているチャーリー・サヴェージ(20)は後半のキャプテンを任されましたが、ビルドアップの場面でウィリアムズとポジションを入替え左CB化するなど組立でチームを支えましたが、ややインパクトには欠けた感も...。他にもダン・ゴアやショラ・ショレティレなどは期待したほどの存在感を見せられなかったのはやや残念でしたが、プレシーズンの間にまだまだチャンスは来ると思うので、ガンガンアピールしてほしいですね。バックラインのマルク・フラード、ウィル・フィッシュ、リース・ベネットは堅実なパフォーマンスでしたが、ウィリアムズは積極的にプレーに絡んではいましたが、スールシャール時代からあまり成長が感じられないのも事実。レンタルもしくは退団もあり得るかもしれません。
👿まとめ
前半はシニア組の慣らし運転と、若手の戦力値を見極める機会となりました。シニア組に関しては、この試合でパフォーマンスを判断することに意味はなく、あくまでもこれからコンディションを上げて行くための実戦だということです。それでもマウントの見せたパフォーマンスはテン・ハーグ監督が欲しがった理由を明確に示していましたし、私には期待しかありません(笑)。メイヌー、ハンニバルの躍動は心強く、フレッジ、ファン・デ・ベーク、マクトミネイに退団の噂がある中盤のメンバー構成に対する安心材料と成り得る可能性を秘めています。前半はメンバー構成的には即席であったにも関わらず、トランジッションやプレッシング、ビルドアップなどにはチームとしてやりたいことが見えていました。このあたりはトップチームの選手が揃ってから本格的に始動しますが、テン・ハーグ監督の指導力の高さが伺えます。
後半はアカデミー組のアピールの場となりましたが、こういう試合で溌剌とプレーできる選手は大いに可能性を感じます。まず先陣を切ったにはエメランでしたが、次の試合では別の選手がヒーローになるかもしれません。こういった若手のチェックを楽しめるのもプレシーズンの醍醐味の1つですね。21-22シーズンのFAユースカップ優勝以降、やや停滞感のあるアカデミー部門ですが、昨シーズン途中にテン・ハーグ監督がアカデミー部門も統括することが発表されていました。世界最高峰のリーグであるプレミアリーグで優勝争いを目指すユナイテッドのトップチームに上がる事は至難の業ではありますが、昨シーズンはガルナチョが地位を確立した様に、新シーズンも誰かがやってくれると期待してしまうのがユナイテッド・サポーターです(笑)。そういった意味でも楽しめたプレシーズンマッチ初戦でした。
次戦PSM第2戦はマレーフィールド・スタジアム(エディンバラ)でのリヨン戦 7月19日(水)22:00キックオフ。カモン!ユナイテッド!!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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