こんにちはMasaユナイテッドです。
23-24プレシーズンマッチ第3戦 メットライフ・スタジアム(アメリカ ニュージャージー)でアーセナルと対戦したユナイテッド。試合は30分にブルーノがゴールを決めてユナイテッドが先制。さらに37分にはサンチョのゴールで2点目を挙げます。後半お互いにメンバーを入替えますがユナイテッドが逃げ切り0-2で勝利。試合後に行われたPK戦も3-5でユナイテッドが勝っています。
*試合のハイライトはこちら
今回はこの試合を総括します!
以下項目です。
①前半の総括
👿ラインナップ

プレシーズンマッチ第3戦はアーセナルと対戦。いよいよ代表招集組も合流し、前半はほぼレギュラークラスを先発させたテン・ハーグ監督。キーパーには加入したばかりのアンドレ・オナナではなくヒートンを起用。最前線はPSM1戦目、2戦目と同様にサンチョの偽9番で臨みました。対するアーセナルもライスやティンバー、ハバーツなどの新戦力を組み込んだレギュラークラスのラインナップで挑みました。前半はユナイテッドのボール保持が冴えわたっていましたが、特にビルドアップのフェーズは非常に多彩で、アーセナルのハイプレスを上手く無効化していました。ヴァランとマルティネスの両CBはワイドにポジションを取り、開けた中央レーンにメイヌーが降りてくるパターンや、マウントが下がってメイヌーとダブルボランチ化するパターン。ショーが偽SBでインナーレーンに入るパターン。ヴァランが1列上がってワン=ビサカ が降りてくるパターン。そしてメイヌーを右SBに出してワン=ビサカを高い位置に上げるパターンなどが見られました。ちなみに先制点のシーンはユナイテッドの自陣からスタートしており、ブルーノが下がってメイヌーが右SB化したことでアーセナルの守備陣形にキャップを生み出しました。ブルーノのシュートも素晴らしかったですが、ヒートンのロングパスも良かったですね。
Embed from Getty Imagesまた、ユナイテッドのプレッシングも前半は非常に機能していました。構造自体は昨シーズンと同じで、トップの選手がCBのどちらかにプレスを掛けてサイドへ誘導。サイドバックにボールが出たところをウィンガーが捕まえに行き、中盤はマンツーマンで対応。落ちて受ける相手フォワードに対してはCBのどちらかが迎撃守備に行くという形です。今シーズンのプレシーズンでは3試合連続でサンチョがトップを務めていますが、アーセナル戦ではこのプレスのフェーズでとても機能していました。どちらのサイドに誘導するかが非常に明確で、2列目の選手は的を絞りやすいように見えました。アーセナルはプレス回避も得意なチームですが、この試合に関してはあまりギャップを見つけることができていませんでしたが、キーマンとなるウーデゴーアに対応したマウントの貢献も見逃せません。マウントは8番としてプレーし、非保持の場面では3列目に下がる事も多かったですが、1アンカーとしては守備強度不足となるメイヌーをサポートする役割も担っていました。攻撃の面で物足りないと感じたかもしれませんが、マウントの守備面での持ち味は十分に発揮されていたと思います。また、チーム全体でもプレッシングに対する集中力は非常に高く、特にマルティネスはかなり積極的なディフェンスを行っていたのも効いていましたね。
Embed from Getty Images攻撃に関してはブルーノのゴールと、相手のミスを突いてのサンチョのゴールで2点をリードして前半を終えましたが、フィニッシュまでの形は非常に明確なものがありました。前半7本のシュートを放ったユナイテッドですが、ブルーノとサンチョのゴール以外の5本は全てアントニーのシュートです。この5本全てバックライン裏へのパスを狙ったところから生まれています。特にブルーノの背後を取るランニングの意識は高く、5分のアントニーの決定的なシュートシーンなどで見られています。しかし、単純に全員が背後を狙っているわけではなく、サンチョが受けに降りれば、ブルーノが背後を狙ったり、ブルーノが下りればガルナチョが背後を狙ったりとギャップを作る意識がなされているように思います。ただ、このアタックの形もアーセナルなどのハイラインのチームには有効でも、ブロック守備には通用しにくいのは言うまでもありません。素早い切り替えとスピードを活かした攻撃はユナイテッドの十八番ですが、今シーズンは違う形での崩しも磨く必要があるでしょう。
②後半の総括
👿ラインナップ

後半に入るとユナイテッドはヒートン以外のフィールドプレーヤー全員を入替えました。アマド、フォーソン、ウィリアムズ以外の7人はプレシーズン初出場で、カゼミーロ、エリクセン、ラッシュフォードなどの主力選手のコンディションにも注目が集まりました。しかしながらメンバー的にもコンディション的にもまだまだという印象で、時間が経つにつれアーセナルのボール保持の時間が増えていきました。守備という面では相変わらずの危機察知能力を発揮していたカゼミーロや、マグワイア、リンデロフの積極的なデュエル、ウィリアムズやダロトの集中した守備対応などでアーセナルをシャットアウトすることに成功しました。一方で前線のプレスに関しては前半のメンバーに比べると緩慢で、この事がアーセナルに自由にボールを持たれた要因の1つとなりました。特にラッシュフォードとサンチョのファーストディフェンダーの動きに関しては差があり、新たなストライカー獲得に至るまでの間、どちらをトップとして使うのか注目ポイントとなるかもしれません。テン・ハーグ監督は意図的にサンチョをトップに置いているのは間違いないでしょう。
Embed from Getty Images選手のコンディションを見てみると、マグワイア、リンデロフ、ダロトはまずまずといったところ。マグワイアはオフにもしっかりとトレーニングをこなしており、キャプテンという役割からは離れることになりましたが、今シーズンの巻き返しの意志は見えていますね。カゼミーロ、エリクセンはまだまだといったところ。2人とも少し体系がぽっちゃり気味なのでこれから絞っていくことになるでしょう。アマドは59分に負傷交代となり心配されましたが、重症は回避した模様。代わって入ったペリストリは惜しいシュートシーンがありましたが決められず。ローン移籍の可能性が高そうです。トップ下で出場したマクトミネイはキーパス2本を記録していますが、トランジッションの面でもっと役割を求められていたはずで、若干物足りないパフォーマンスでした。ラッシュフォードもダロトからの決定的なクロスを空振りでゴールに押し込めず。まだまだこれからというパフォーマンスとなりました。
Embed from Getty Images👿まとめ
前半は公式戦さながらの集中力と強度の高さで素晴らしい内容でした。中には「プレシーズンで激しすぎる」という意見もあるようですが、ヒートンが言ったように「このクラブにフレンドリーマッチはない」という事でしょう(笑)。どんな試合でも全力で勝ちにいく。常勝軍団になるには必要なメンタリティだと思います。もちろんお互いに怪我に繋がるようなプレーは控えてほしいですが、それを勝敗の言い訳にしなくなっている今のユナイテッドは確実に成長しているということでもありますね。前半は上記したようのボール保持も非保持も素晴らしい内容だったと思います。特にビルドアップは意図的にアーセナルを引き出し、バックライン裏のスペースを作り出していたように感じますし、ギャップを作るための工夫も見事でした。また、その戦術の中で18歳のメイヌーが見事に対応していたことも驚きです。MFはもう1枚獲得する可能性が報じられていましたが、個人的にはメイヌーに任せてほしいと考えています。
Embed from Getty Images後半はまだまだ慣らし運転の選手が多く、劣勢を強いられましたが、ポジション争いのためにも次の試合以降のさらなる奮起に期待したいですね。特にマグワイア、マクトミネイ、ウィリアムズ、アマド、ペリストリなどはローンも含めて放出の可能性を秘めています。しっかりアピールすることが求められます。なお、次の試合はスナップドラゴン・スタジアムで行われるレクサム戦ですが、その翌日にNRGスタジアムでレアル・マドリー戦があるのでレクサム戦はアカデミー組が出場することになると思います。内容にもよりますが、レクサム戦だけの記事は書かない予定で、レアル戦の記事に含めるつもりですのでご了承下さい。

次の試合はスナップドラゴン・スタジアム(サンディエゴ)でのレクサム戦。7月26日(水)11:30キックオフ。
NRGスタジアム(ヒューストン)でのレアル・マドリー戦。7月27日(木)9:30キックオフ。カモン!ユナイテッド!!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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