こんにちはMasaユナイテッドです。
23-24プレシーズンマッチ第4戦は NRGスタジアム(ヒューストン)でレアル・マドリーと対戦したユナイテッド。試合は6分にベリンガムのゴールでレアルが先制します。ユナイテッドもガルナチョやラッシュフォードがゴールに迫りますが決められず、後半にはメンバーを入替えます。後半は動きが良くなりレアル陣内で試合を進めますが得点には至りません。逆に89分にホセルに鮮やかなバイシクルシュートを決められ2-0とされ、ユナイテッドは敗れています。
*試合のハイライトはこちら
今回はこの試合を5つのトピックスで振り返ります!
以下項目です。
👿ラインナップ

ユナイテッドの23-24シーズンのプレシーズンマッチにおいて、最も大きな試合となるのがこのレアル・マドリー戦です。レギュラークラスの選手が本格始動する試合となったレアル戦のラインナップで、驚きを提供したのが18歳メイヌーの先発起用でしょう。これまでのプレシーズンマッチで、素晴らしいパフォーマンスを見せてきたメイヌー。特に前回のアーセナル戦ではビルドアップのフェーズで存在感を発揮し、ブルーノの得点をアシストしました。レアル戦は4-3-3の左インサイドハーフとして起用され、どのような働きを見せるかが注目となりました。また、テン・ハーグ監督は新守護神となるアンドレ・オナナをデビューさせ、ブルーノを右ウィングで起用。トップにはサンチョではなくラッシュフォードを先発させました。一方のレアル・マドリーは新加入ジュード・ベリンガムをトップ下に置いた新システム4-3-1-2を使用。ウィングではなく2トップの1角としてプレーするヴィニシウスにも注目が集まりました。
①メイヌーが負傷
先発に抜擢されたメイヌーですが、開始わずか2分で負傷するアクシデントに見舞われます。カゼミーロがロドリゴにタックルし、ロドリゴがメイヌーの足の上に倒れ込んでしまいました。メイヌーは松葉杖を付いてスタジアムを後にしましたが、怪我の程度が心配です。プレシーズンのパフォーマンスを見ると、バックアッパーとして十分計算できるだけに、長期離脱となるとスカッドの見直しが必要になるかもしれません。試合はその後、6分にベリンガムにループシュートを決められ失点しますが、これは明らかにオフサイドでした。しかし、VAR判定がないこともありゴールは認められています。ちなみにこのシーンはユナイテッドでは珍しくバックライン裏を取られましたが、オナナがゴールマウスを守る事でハイラインの意識が高くなったことも関係していそうですね。
Embed from Getty Images②オナナデビュー
そのオナナは、この試合で2失点はしたものの、ビルドアップとセービングで素晴らしいパフォーマンスを見せました。ボールタッチは51回でその半分はゴールエリア外となっており、パス成功率は97.5%を記録。41本パスを試行しミスとなったのは1本のみです。ロングボールも5回中4回成功し、足元の技術の高さを見せつけました。ビルドアップではオナナがCBの列に上がることでマルティネスがボランチの位置に上がるシーンもあり、ビルドアップの形はより多彩になっています。オナナは左右両足で正確はパスを蹴れるのでプレス回避も非常に落ち着いており、まだデビュー戦でしたが期待通りの能力を見せてくれたと言えるでしょう。セービングも3本あり、内2本は良い反応で防いでいます。
Embed from Getty Images*オナナの記事はこちら
③前半のプレス
ユナイテッドは前半、レアルにペースを握られる展開となりましたが、その要因となったのがプレスです。前回のアーセナル戦では良く整備され、集中力も高かったことでハイプレスが機能していましたが、レアル戦では2つの問題点を抱えていました。1つ目は最前線でファーストディフェンダーとなるラッシュフォードの緩慢なプレスです。ボールを持つレアルのCBに対して、サイド誘導する事なくユルユルと寄っていくだけの対応で、後ろの選手は的を絞ることが難しくなっていました。ラッシュフォードがトップに入る時には良く見られる光景ですが、プレシーズンの3試合でサンチョをトップ起用し、プレスを機能させていただけにラッシュフォードに対してもしっかり指導するべきでしょう。とはいえ、あまりできないことを要求しても、ラッシュの良さである攻撃面のクオリティに影響するようでは本末転倒です。やはりトップには相応の選手を配置する方が良いということです。
Embed from Getty Imagesまた、レアルの中盤の3センターへのプレスの掛け方がなかなか決まらなかったのも要因の1つです。レアルのスタートポジションはアンカーにチュアメニ、左IHがカマヴィンガ、右IHにモドリッチ、トップ下にベリンガムでしたが、ビルドアップ時にはカマヴィンガが下がってチュアメニとダブルボランチ気味になり、モドリッチとベリンガムが2トップ下のように変化し、四角形の中盤になる事が多かったです。ユナイテッドは中盤のプレスをマンマーク対応する事が多いですが、特にチュアメニのところは誰が見るのかハッキリしませんでした。本来ならサイドの選手は余るので、ガルナチョが絞ってチュアメニを見るべきでしたが、サイドバックのカルバハルにも対応する必要があり困難でした。最終的にはエリクセンが前へ出て、モドリッチはショーが見る形に落ち着きましたが、それまでに時間が掛かることになりました。
④決定力不足
この試合のゴール期待値xGは、ユナイテッド1.58に対してレアルが1.56とユナイテッドが上回っていました。しかしながら無得点に終わっており、改めて決定力が課題であることを示しています。テン・ハーグ監督も試合後、ガルナチョ、ラッシュフォード、マクトミネイが決定機を決められなかったことについて言及しています。ガルナチョは失点直後の8分にカゼミロのパスに抜け出しボックス内でシュートを放ちますが枠に飛ばず。ラッシュフォードも36分に決定機を迎えますが決められませんでした。64分のマクトミネイのシュートは自分でドリブルで持ち込んでのものでした。これを決定機と呼ぶのは少し酷ですが、後半はユナイテッドが流れを掴んでいただけに一矢報いたかったのは確かですね。後半で言えば、アントニーも2本シュートを放っています。毎試合積極的にシュートを打つ姿勢は評価しますが、もう少し精度を上げてほしいところでもあります。
Embed from Getty Images⑤後半のメンタリティ
後半、ブルーノ以外のフィールドプレーヤー全員を入れ替えたユナイテッドですが、前半よりも動きが良くなりました。中盤ではマクトミネイとファン・デ・ベークが前への推進力を見せ、サンチョは偽9番としてライン間でボールを受けました。マグワイア、リンデロフも積極的なディフェンスとハイラインでなんとか勝利に導こうとしていました。メンバーで言えば、前半の選手の方がレギュラークラスであるにも関わらず、後半の選手たちの方がプレスやトランジッション面で機能していたのはこの試合のグッドポイントの1つでしょう。もちろん後半に入ってレアルもメンバーチェンジを行い、やや戦力を落としたことも影響したかもしれませんが、後半のユナイテッドのメンタリティは素晴らしかったと思います。結局得点できず、最後はホセルに何も言えない素晴らしいバイシクルを決められましたが、後半のメンバーの頑張りのお陰で試合としても面白いものになったと思います。
Embed from Getty Images👿まとめ
レアルとの一戦は見応えのある面白い試合になりましたが、一方でレアルの選手たちの上手さも際立った試合だったと思います。パスを出した後の動き直しやポジショニングの良さ、プレスをかわすテクニックの高さなどはまだまだユナイテッドが後れを取っているところでしょう。ユナイテッドの前半のメンバーは動きが重く、コンディション的にもこれから上げていく必要がありますが、インテンシティの面でもレアルと差がありましたね。それでも1失点目の判定が正当になされ、決定機さえ決めていれば勝っていた可能性もあっただけに、やはりストライカーの獲得は必ず必要だということも改めて示しました。噂されているアタランタのラスムス・ホイルンドの獲得が待たれますが、同時に現メンバーのフィニッシュ精度の改善は必須です(何回も言ってますが...)。
Embed from Getty Images一方で、オナナの示したクオリティと後半のメンバーのメンタリティには満足です。オナナはたった1試合ですが、後方のボール保持をあっさり改善して見せました。コーチングもしっかりできており、試合を重ねることによりクオリティの高い守備組織を築いてくれると期待します。後半の選手たちはマグワイア、マクトミネイ、ファンデベーク、ウィリアムズなど、退団の可能性もある選手がいましたが、しっかり集中してプレーできていました。選手層的にも必ず退団が必要というわけでもないので、残りのプレシーズンでもしっかりアピールしてほしいですね。
*スタッツはこちら

次の試合はアレジアント・スタジアム(ラスベガス)でのドルトムント戦。7月31日(月)10:00キックオフ。カモン!ユナイテッド!!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
コメント